タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

アレルギーは医原病

2012-07-18 20:48:13 | 婦人科
婦人科で今、多い病気は何だと思われますか?
実は医原病なのです。
「医原病」は「いげんびょう」と読むのですが、
簡単に言うと、病院に行ったら、逆に病気になってしまった、というものです。
よく福祉施設などで、集団感染したりしますね。それも医原病です。

ですが婦人科に来られる医原病の患者さんとは、カンジダ症のことなのです。
ここ数日、とても熱い日が続きましたが、7月の初め頃は鼻風邪が流行っていました。
その頃、風邪薬をもらいに内科に行かれた方達が今、婦人科に来られているのです。
今日も2人、そんな方が居られました。

日本はダントツで抗生物質の使用量が世界一なんです。
だから風邪で病院に行けば、必ず抗生物質を処方してもらえます。
ちなみに私は風邪には抗生物質は処方しませんが。

話はそれますが、医療用のCTなんかもダントツで世界一の多さなのですよ。
日本も医療費が高くなるなんて言うけれど、
それは皆さんが高額の検査や治療を希望したがるからなんですよ。
タマル産のように、風邪には漢方薬しか処方しないなら、
医療費も安くつきますし、副作用である医原病もずっと減ることでしょう。

ちなみに、たいていの風邪の原因はウィルスですから、
抗生物質を飲んでも治らないのです。
抗生物質が利くのは細菌だけですよね?
もちろんカンジダのような、カビにも利きません。
だから抗生物質を飲むと、きまってカンジダ膣炎になってしまうのです。

毎回患者さんにそう説明するのですが、
何度でも抗生物質を内服しては、カンジダ膣炎で来院されます。
どうしたものでしょうか。
若い人は抗生物質は基本的に使用してはいけません。

では赤ちゃんは?
仕方がないのでしょうね。
ですが、最近の研究からです。
幼少期の細菌への暴露が、免疫系に有益な可能性がマウスで示されました。
何のことかと言うと、小さい時に無菌状態で育ってしまうと、
その後に喘息などのアレルギー疾患になってしまいますよ、という報告です。
さらに簡単に言うと、風邪くらいで、抗生物質を使うと、
将来、喘息やアトピーになるよ、ということです。
お分かりいただけましたか?
日本でアレルギー患者が急増している原因が。

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今日の写真は、久しぶりに里に帰ってきた親子です。
久しぶりって?そう、生まれた時からだよね。