上の写真は篠山市福住の萌愛(もあ)ちゃん、10月26日生まれ。
「みんなから愛されますように。元気で優しい子に育ってね。
快適すぎて満足でした。
毎日わくわくしながら料理を待ってました。どれもこれもおいしかったです。」
4人目なのです。
小さなお姉ちゃんといつも健診に来られていましたね。
さて、今日の話題はセンケイコンジローマです。
漢字で書くと、尖圭コンジローマで、性感染症の1つです。
子宮頸がんの原因になるのは、ヒトパピローマウィルスの16型とか18型が多いのですが、
同じくヒトパピローマウィルスの6型や11型などに、性行為で感染するとなるのです。
ですから子宮頸がんと同じような原因でなるのですが、たまたま運が良いとこちらの病気になるのです。
症状としては、外陰部にイボがたくさんできます。それだけです。
男性の場合もイボがたくさんできます。
お産の時に産道を通ることによって、赤ちゃんのノドに感染することが有ります。
たとえ病気が有っても、感染する確率は低いのですが、
もし感染すると、赤ちゃんのノドにイボがたくさんできて、気道を閉塞して、亡くなってしまうことが有るのですよ。
だから妊婦さんは気をつけないといけません。
同じく性感染症で、性器ヘルペスというという性感染症が有るのですが、
こちらはヒトヘルペスウィルスというウィルスの感染で起こります。
ヘルペスの方は妊娠中に発症していると、お産の時に高率に赤ちゃんにうつるので、
帝王切開をして、産道を通らないようにするのですよ。
尖圭コンジローマの場合は、一応経膣分娩は可能ですが、帝王切開でも良いことになっています。
外国では、子宮頸がん予防ワクチンが施行されていますから、この尖圭コンジローマも一緒に予防されるので、
減少している病気です。
ですが日本では副作用がはっきりしないということで、予防接種が勧奨されておらず、
尖圭コンジローマも増加しているというわけです。
治療は、数年前から塗り薬の抗ウィルス薬が保険適応になりましたから、
これを週に3回、塗ります。
よく皮膚がむけてしまうので、朝にはシャワーを浴びて薬を洗い流すようにするのですよ。
これを8週間ほど、根気よく続けます。
先日、来院された方には、炭酸ガスレーザーで、蒸散させてあげました。
たくさんでなければ、患者さんには煩わしくない治療ですよ。
皮膚科ではよく液体窒素で壊死させてしまうという治療もされるようです。
タマル産にも以前は液体窒素を体外受精用に置いていたのですが、管理がたいへんなのでやめてしまいました。
この病気を持つ人は10万人に対して30人くらい、
若い女性なら10万人に対して100人以上と言われます。
篠山市と丹波市を合わせれば10万人以上ですから、30人以上は居る計算になりますね。
よく有る病気ということですね。