タマルさんはナツメヤシ

タマルは女性の名。ナツメヤシの意味で多産を象徴。聖書には約束の地カナンは、蜜(ナツメヤシ)と乳(ヤギ)の流れる地とある。

リングを挿入するという選択

2013-07-31 20:57:37 | 婦人科
こわそうに見えますが、とっても優しいお父さんです。
お父さんになれて良かったですね。
私も父親になったのは26年以上前ですが、昨日のことのように思い出します。
これは産婦人科医になっての26年と完全にダブりますからね。
それもそのはず、大学を卒業してすぐに長女が生まれたのですから。
進路を決める時に、長女を妊娠したことが、産婦人科への道へと導いたのです。
子が生まれることによって、自分も親となるのです。

さて、水曜日は婦人科のお話です。
先週は避妊の話が途中で終わってしまいましたから、その続きと致しましょう。
不妊手術ができるというお話でした。
もっともお産で入院の時とか、帝王切開の時のついでの時くらいにしかされないでしょうが。

子宮の中にリングを入れるという方法も有ります。
ただし誰にでも使用できるかと言えば、そうでもありません。
赤ちゃんを産んだことのある女性が適応になります。
しかも産後は数ヶ月して、子宮の大きさがある程度落ち着いてからがいいでしょう。
産後すぐではない場合は、月経が終わった直後が入れ易いです。
その方が排卵前になりますからね。
排卵前だと子宮の出口も少し開いているので、挿入しやすいのです。
ちなみに排卵が終わって高温期に入ると、子宮の出口は閉まるのですよ。
抜くのなら、月経前の方が都合がいいです。すぐに月経が来るので、出血しても収まりますから。

リングのメリットは、一度入れたら数年は大丈夫ということでしょう。
昔のタイプはプラスチックのY字型のものでした。
これは3年毎に交換するようになっています。
きっと10年入れていても避妊という目的は達成するでしょうが、
長期に入れたままにすると、今度は抜けなくなってしまうので、
決められた年数で交換してください。
今入れるなら、金属の銅線が巻いてあるものがいいです。
水回りなんかにも、最近は銅製の殺菌作用のものが多いですからね。
イオンの働きで精子も死んでしまうのでしょうか。
銅が巻いているものは2年毎に交換することになっています。

もう1つ、避妊リングにホルモン剤が塗ってあるものが有ります。
これがびっくりするくらい値段が高いのです。
しかも太くて入れにくく、術者泣かせなのです。
これはさらに避妊の確率を高めました。

ただしそれでもリングでは、100%の避妊効果は有りません。
数%は入れたまま妊娠することが有ります。
実際、タマル産でも1人、避妊リングを入れたまま妊娠された方を知っています。
その後、いろいろと経験され、最近また計画的に妊娠されましたが。
女性がイニシアティブをとる時代ですね。

避妊リングには他にもいくつかデメリットも有ります。
挿入した後の数ヶ月間は、月経の量が多くなる傾向にあります。
もっとも数ヶ月後には、普段の量に戻ることが多いので、少し我慢が必要です。
先ほどのホルモン剤が塗ってあるリングは、逆に月経の量が少なくなります。
だから子宮筋腫のために月経の量が増えている方に治療として入れることも有ります。
ただし保険は利きません。
以前、そのことを患者さんにお話したら、自分でネットで調べて来て、
子宮内膜を焼却してくれる施設が有るとかで、ホルモン剤付きのリングではなく
焼却する、そちらの施設に紹介したことが有ります。

リングによる他のデメリットとして、まれに感染して、熱が出て、お腹も痛くなり、
やむを得ず抜かないといけないことも有ります。
もちろん費用は戻ってきません。
費用的にはピルよりもずっと安いのですが、途中で抜いたら損してしまいますね。

ですが結局、今ではピルが一般的になってきましたから、
リングよりもピルを希望される方の方が増えましたね。
こちらは100%の避妊効果が有りますからね。
どんな種類のピルが有るかは、また今度お話致しましょう。

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新特定不妊治療費助成制度

2013-07-30 21:09:36 | 不妊症

最近再会したタマル産生まれの子たち。みんな元気でなによりです。

今日のニュースと言えば、不妊治療の助成費用の話題でしょうか。
ここ数年で体外受精を受けられる患者さんが急増しているようです。
それだけ結婚年齢が急激に上がってきているからなのでしょうね。
でも年齢だけが原因なら、体外受精でもタイミング指導だけでも、
それほど妊娠率には変わりないのですけれど。
どうしてもあせってくると、体外受精しかない、と思ってしまうのですね。
回りの親御さんも、そんな風に考えられる方が増えたのかもしれません。

さてその内容ですが、
体外受精の1回の費用が30万から40万円程度と言われていますが、
これはあくまでも目安です。排卵障害が有る方は排卵誘発剤の注射がたくさん必要でしょうし、
卵巣過剰刺激症候群という副作用が出易い方は、採取した卵を全部凍結しないといけないことも。
精子濃度が低ければ、顕微授精しないといけないことも有るでしょう。
そんな場合もよけいに費用がかかります。
逆にたくさん卵が取れた場合は、1回の採卵だけでも、3周期くらい受精卵を戻すことだってできることも有りますから、そんな時は安上がりですね。
ということで、1回の体外受精に対して、15万円の補助が有ります。
有り難いですね。

次に何回でも助成を受けられるかと言うと、今までは年に2回で10回までだったのです。
ただし初年度のみ3回まで。
それなら5年も治療することになりますね。それはやり過ぎでしょう。
そこで今度から6回までに制限されました。
納得です。だってうまくいくカップルは、たいてい初めの頃なのです。
回を重ねるに従って、妊娠率は落ちていくのですから。

最も重要な規定が年齢制限です。
これが今回の画期的な判断です。
40歳にするか43歳にするかで議論が有ったようですが、
43歳未満に決定されました。42歳までっていうことですね。
なかなか治療の打ち切りを医療者が言うのは辛いのです。
患者さんも医師に断られた、と逆恨みする方も居られますから。
だいたい施設によっては40歳までしか受け付けない施設も有ります。
それ以上の年齢の方に治療しても、成績が上がらず、
結局、施設の体外受精の成功率が落ちるから、
データを操作するために、そうしているということも有るでしょう。
今データ操作の不正がしきりにニュースになっていますからね。
でも真実はやはり43歳までくらいしか、どこの施設でも成功していないようですよ。
よく海外のニュースでは、50歳を過ぎての妊娠が報告されますが。
それは、ごく稀な出来事なのです。

そしてもう1つの条件が所得制限です。
夫婦合算で730万円未満です。
これが何のために有るのか疑問ですけれど。
300万円未満なら話は分かります。
低所得層と言えるでしょう。ただしうまく妊娠したとして、育てられるかは疑問です。
730万円というのは、おそらく普通のサラリーマン家庭を想定しているのでしょう。
普通、商売をしたりすると所得は730万は超える方も多いのです。
それは所得と収入は違うからです。
商売をすると分かるのですが、所得から店という建物のローンを払い、借入金を返済するのです。
建物のローンは減価償却という制度で一部は軽費にできますが、全部ではないのです。
なぜ力を込めるかと言えば、私なんか、子どもたちの保育園費用も子育て費用も助成がない、
でも収入は皆さんより低い、からなんですよ。
もちろん所得は多いのですが、それはみせかけの数値だということは政府も分かっています。
だから庶民を安心させるために、一部の人を吊るし上げるという悪しき習慣ですね。
平等に累進課税で税金を払っているのにです。
救急の病院や有床診療所で、収入が黒字のところなんて無いのが常識なのですが、
未だに医者は儲けている、なんていう認識しかないのでしょう。だから医師が逃げ出すのです。
あ~、ついつい力が入ってしまいました。

これも冗談ですよ。
ただこれらの助成制度は移行に数年かかるようですから、
それまでは現行維持のようです。注意しておいてください。
ですが、まずは一般不妊治療を受けて、必要と判断されたら、体外受精をお受けください。
いきなり受けるのは、決しておすすめ致しません。

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なぜ後方後頭位なの?

2013-07-29 20:39:26 | 産科

夏に生まれた赤ちゃんは、あせもも出るし、暑くて泣くし、ちょっとたいへんですね。
春と秋が育て易いですが、なかなかそんなにうまくはいきません。

月曜日はタマル産では1ヶ月健診の日でもありますから、お産のお話をしましょう。
先日、後方後頭位、というお産が有りました。
忘れた頃にときどきある、お産のトラブルです。

まず、お産は普通にいって当たり前と考えられておられるか、
それともお産って、とってもたいへんなものなんだろうな、と考えておられるかどちらでしょう?
私から言うと、みなさんが考えておられるより、お産にはトラブルが多いものです。
もちろん思っていたより楽だったと答えられる方も居られますが。
そして他の病院ではもはや100%、自然に産むなんていうことは考えられません。

赤ちゃんは生まれる時にアゴを胸につけるようにして生まれてきます。
こうすると頭の周囲の大きさが一番小さくなるのです。
もしアゴを浮かすと、おでこと後頭部の周囲で生まれるはめになるので、
その周囲径は大きくなり、なかなか生まれにくいのです。
それだけではなく、一番初めに生まれでてくる部位は頭の後ろの後頭部のはずが、
アゴを浮かせると先端は頭のてっぺんの頭頂部となるために、
頭頂部から生まれてきます。
そして一番初めに生まれてくる部位はお母さんの前方の恥骨側に回る性質が有ります。
そういう風に道がついているからです。

まとめて簡単に言うと、アゴを浮かすと大きな周囲径で出てくるし、
赤ちゃんはお母さんのお尻側を向かずに、前の恥骨側を向いて生まれでてくるのです。
もし初めてのお産だったら、何時間も余計に時間がかかりますし、
場合によっては帝王切開になることも有ります。
先日のお産では3人目の赤ちゃんだったのに、けっこう生まれるのに時間がかかりました。

こういうお産を後方後頭位と呼ぶのですが、私に言わせればこれは間違っています。
先進部を名前の初めにつけますから、前方頭頂位と呼ばなければならないと思います。
なかなか教科書には間違いが有るものです。
というか、しょっちゅう教科書なんて書いてあることが変わりますからね。
常に疑ってかからなければなりません。
よく医療者には若い頃習った知識から抜け出せないものが多いのですが、
常に頭を柔軟にしておかねばなりません。
だからタマル産では、お産も他の病院と違うのかもしれませんよ。

ところで何故赤ちゃんはアゴを浮かせるのでしょうか?
それはへその緒が首に巻いていると、アゴが浮くからですよ。
3人から4人に1人は首にへその緒が巻いていますから、
こういう妊婦さんの中から、赤ちゃんの頭の回旋の異常が起こります。
タマル産では事前に皆さんにへその緒が巻いているかどうかお教えしていますね?
だから事前に心の準備ができるというわけです。
他の病院ではそんなこと教えてもらった事が有りますか?

ところで、ささやま医療センターは産婦人科のお医者さんが3人になったのですね。
だいたい医師の数というものは分娩数で決まります。
病院ですと100人のお産に対して医師が1人、
開業医ですと200人のお産に医師1人、300人のお産に対して医師2人というのが相場です。
だったら今の篠山市では計算すると500人はお産がなければいけませんね。
でも実際は300人程度です。
多すぎると均衡が崩れて医療崩壊になるという事をお上は分からないのですね。
今日は篠山市に提言をしました。
損をするのは一般市民で、得をするのは選挙に出る人だけですからね。
さて篠山市には市民のことを思う賢い人はいないのでしょうね。

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傷ついて生きることに疲れたとき
神様に祈ってみなさい
生きる勇気を与えてくださいと。

悲しみに涙がとまらないとき
思いを馳せてみなさい
もっと大きな悲しみに
涙を流している人に。

喜びがあなたの心を満たすとき
祈ってみなさい
この幸せが多くの人にも与えられるように。

   レバレンド・ムーン

夏はお肌の大敵だ

2013-07-26 21:24:15 | 美容医療
写真は先月、明石の海岸まで出かけた時のものです。
まだ初夏で暑苦しい格好をしていますがお許しを。
篠山から明石までは下道でも1時間もかからないので散歩には行き易い所ですよ。
私の父は若い頃、明石の天文台の前で事務所を構えて仕事をしていたのです。
小さい時に連れられた記憶が蘇って、懐かしいのですよ。

今年の夏も暑いですから、皆さん日に当たり過ぎておられませんか?
日焼けと言えば、次に考えるのが美白、でしょうか。
カネボウの美白化粧品で、まだらに白班症になる事件が話題になっています。
成分はオリジナルのようですね。
私の母は、けっこうの歳ですが、先日、逆に化粧品にかぶれて色素沈着になったと言っていました。
やはり歳をとっても、美しさにはこだわりが有るようです。

今日は、タマル美容皮膚科では医療用の美白はどうしているのか、お話しましょう。
ただしこれには、手軽さを期待するのか、値段にこだわるのか、もちろん費用対効果でしょうが、
保存的な治療でいいのか、レーザーのようなアグレッシブな治療をしたいのか、
とさまざまな要望が有るでしょう。

まず保険診療についてです。
昨年から美白に対して保険が使える薬が発売されているのです。
この薬はもともと婦人科の尖圭コンジローマという病気に対して保険適応が有ったのですが、
保険の適応疾患が広がって、「日光角化症」に対しても有効ということになったのです。
日光角化症とは、いわゆる老人性のシミのことです。
老人性と言っても、若い人にも有るので、どなたでも使用できます。しかも保険で。
2ヶ月ほど、シミからはみ出ないように週に3回だけ塗るのですよ。
効果は?はっきり言って、劇的ではありませんね。安い、というのがメリットでしょうか。

お手軽な塗り薬にこだわるなら、まだ有りますよ。
だいたい顔にはいろいろなものを塗るので、女性は塗ることには抵抗がないようですね。
東大方式というものが有ります。
洗顔と化粧水の後で、トレチノインというビタミンの効果を高めた誘導体という薬を、
シミのところにだけ塗り、少し乾かします。
次にハイドロキノンという美白剤を顔全体に塗るのです。
ハイドロキノンは濃度が重要で、医療用のものですから4%という高い濃度です。
市販の化粧品にも低い濃度ではよく入っているものです。
この後、乳液を使用していただいて構いません。
これも2ヶ月くらいを目標に使用します。
先ほどのカネボウの化粧品ではないのですが、
高い濃度のものは定期的に医師に観察してもらいながら使用しないと、
確かに効果が強く現れ過ぎて、白くなり過ぎるということが有るので、注意が必要です。

もう1つ自分でもできるものと言えば、美白のための石けんです。
タマル美容皮膚科で使用しているものは、サンソリットの黒のピールバーというもので、
これにもハイドロキノンが含有されています。でも医療用ではないので低濃度です。
それにケミカルピーリング剤も混じっているので、肌のターンオーバーが速いというわけです。

あとこれもよく宣伝されるのでご存知の方も多いでしょうが、
トラネキサム酸の内服です。できればビタミンCとビタミンBも併用します。
肝斑(かんぱん)という頬骨の辺りのシミだけでなく、
ソバカスや普通のシミにも効果が有るので、気軽に使用できる薬です。
病院で処方するのは市販のものと同様のもので、費用も同等です。
ただ診察が付いている分お得です。

今度は外来でできる治療です。
1つ目は、ナースによるケミカルピーリングです。
これは即効性が有りますから、お帰りの際には肌がピカピカします。
毛穴の汚れも取りますし、脂漏性の成分を除去することができるからです。

これとペアで、ビタミンCの誘導体を電気的にイオン導入という方法で皮下に取り込みます。
美容液をただ塗るだけに比べて、数百倍も取り込まれるとされますから。
タマル美容皮膚科では、これもナースが行っています。

このピーリングとイオン導入をセットで受けるだけでもかなりの効果ですが、
さらに言えば、光治療を高周波温熱療法を同時で受けると簡単な炎症性のシミなどは取れます。
1回受けるごとに薄くなりますが、1ヶ月に1回の割合で5回を目安に、続けます。
その後は、3ヶ月に1回のペースで維持療法をしてください。

そしてこれだけでもいいのですが、
さらに効果的なのがヤグレーザーです。しかも今だけお安くしています。
当初は一般的な器械を使用していましたが、最近新しい強力なヤグレーザーを購入しましたので、
これまでのものよりさらに高い効果が得られます。
高い効果とは何かと言えば、シミをより少ない回数で綺麗にできるということです。
ヤグレーザーは黒い色にだけ反応するレーザーで、周囲の肌には損傷は少ないのです。
それでも、周囲にも赤みが少しは出ますから、低出力で何度も当てるより、
高出力で少ない回数を当てる方が、反応が良く、副作用が少ないのです。
レーザーと言っても音は大きいのですが、痛みは少ないです。
さらに、麻酔のクリームを事前に塗っておきますと、痛みは殆ど有りません。

処置後は日光に当たるのは良くないので、UVケアが必要です。
1週間ほどの短期間用で、抗炎症作用も兼ねたUVケアのクリームを別途1,050円で販売しています。
これは是非しようされた方がいいでしょう。
治ってくると痒くなって、無理矢理剥がしてしまう方が居られますが、
なるべく触らないようにするのが綺麗にな治すコツです。
もしくはテーピングをするという方法も有りますので、ご相談ください。

10日から2週間ほどで、シミが浮いて来て、日焼け後に皮が剥けるように、
黒いシミの部分だけが剥がれてきます。
無理に剥がさず、自然にまかせておけばいいのです。
1度の治療でかなり薄くなりますが、残念ながら、2回、3回と繰り返すほど白くなります。
だから気に入らなければ次回も当てればいいのですが、
当てる間隔は毎月でもいいのですが、それよりも半年程して赤みも完全に消えた頃が良いでしょう。

さあ、夏が終わればすぐ秋ですよ。お肌の手入れにお越しください。
美容皮膚科のホームページはこちらhttp://www.tamarcosme.info/pg101.html


避妊と不妊手術

2013-07-24 20:05:31 | 婦人科
世界は広いようで狭い、とはいつも実感しています。
意外な人と意外な場所で出会ったり、ということは時に有りますね。
世界を見てもそうですね。
地球星で生まれた私たちは、1つの家族であるのです。
互いに争ったりしている場合ではない、ということに早く気付かなければいけませんね。

今日は昨年赤ちゃんを産まれて後、海を渡られた方から投稿が有りましたので、
皆さんにも見て頂きましょう。美しい、愛情を感じられる、絵になる写真ではないですか。

さて、今日は水曜日なので、婦人科のお話を致しましょう。
避妊法、というテーマに致しましょう。
どうもテーマというものは、最近診察したから思い出す、というのもよくあります。

産婦人科に行って避妊、といえば子宮内リングかピルと思いますね?
他にも有りますが、そこまでは考えませんね?
例えば男性にしてもらうパイプカットの不妊手術です。
本当はこれは泌尿器科に行けば、外来で出来ますから簡単かもしれません。
でも何となく拒否するご主人が多いことでしょう。

女性が卵管を縛る、という不妊手術も有ります。
これだけのために入院するのはたいへんなので、普通は産後の入院している時か、
帝王切開の時に同時にするという方が多いでしょう?
値段をよく聞かれますので、いくらならしますか?
ちなみにタマル産では、帝王切開と同時なら今のところ無料です。
産後3日目頃にするとしたら、3万円です。
ちなみに犬の避妊手術を検索したら、3万円以上はするようです。犬より安くていいのかしら。
ですが犬なら卵巣を取る、なんていう虚勢手術をすることも有るのかな。

産後にするなら、お母さんのお臍のすぐ下を小さく切開して卵管をくくるのです。
妊娠していない時は恥骨の上を切開するのですよ。
産後の子宮のてっぺんはお臍の辺りですからね。

昔は卵管結紮手術という不妊手術をした場合、
まれに切った卵管がくっついて、また自然に妊娠した、なんていう話も聞いた事が有ります。
でもね、今はそんなことは有りませんよ。
子宮側の切り口は腹膜の下に埋めて、卵管の切り口の外側はお腹の中の方に開放するので、
違う空間に切り口が有るので、理論上、再開通することは無いのです。
でも同じ空間に有ったら、確かに再びくっつくかもしれません。
というのも、2つに分かれた卵管は、どちらも栄養血管で養われているので、
生きているからです。卵管って、イソギンチャクみたいに、動くのですよ。
なかなか想像できないでしょうが。

今日はピルの話をしようと思っていましたが、要らない話ばかりになりました。
続きはまた来週にします。

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ところでイギリスではロイヤルベビーが誕生したそうです。
でも、産後1日目にはもう退院でしょう?
これが欧米では当たり前なのですね。
日本やカナダはそんなことはないようです。
韓国などは、産後にさらに長く入院する施設が流行っているようですよ。
日本では産後次の日に退院なんて考えられませんね。
ただし、家庭を訪問してくれるミッドワイフは居るようです。

病院の費用が1泊なのにすごく高い、なんていう報道も有りますが、
そこには分娩費も含まれているのです。東京だったらこれくらい当たり前でしょう。
タマル産なら個室料金も含まれているのに、ずっとリーズナブルですけれど。