西村昭五郎監督が亡くなったという。
享年87。71年「団地妻 昼下がりの情事」で
にっかつロマンポルノの先鋒をつとめ、
最多の監督作を誇る人として名高いけれど、
名を馳せる前に、デビューして8年近くは、
日活の一般映画を撮っていて、
決してロマンポルノだけで語られる人ではないというか。
そのデビュー作が63年の「競輪上人行状記」。
傾きかけた実家の寺を継いだ男(小沢昭一)が、競輪に狂い、
あれよあれよという間に、身を滅ぼしながらも
競輪の予想屋として生き抜いていく。その凄まじさと
したたかさ、そしてバイタリティーに圧倒される。
脚本が今村昌平監督ということもあって、
とんでもない傑作をデビュー作としたのが西村監督。
もっと評価されていい人だと思う。
亡くなってからでは遅いのだけど。
映画好きの友人から、西村監督追悼のメールが来ていた。
84年の「不純な関係」が良かった、と。
ダメ男に振り回される元カノと今カノの人間模様がいいらしい。
主演が亜湖で、共演が山本奈津子。
ロマンポルノのマニア(その友人がそう)なら、大喜びのカップリング。
残念ながら見ていないのだけど、
どこかでやってください。見に行きますから。
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