Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

したたかさと狂気

2017年08月12日 | 日々、徒然に

西村昭五郎監督が亡くなったという。

享年87。71年「団地妻 昼下がりの情事」で

にっかつロマンポルノの先鋒をつとめ、

最多の監督作を誇る人として名高いけれど、

名を馳せる前に、デビューして8年近くは、

日活の一般映画を撮っていて、

決してロマンポルノだけで語られる人ではないというか。

 

 

そのデビュー作が63年の「競輪上人行状記」。

傾きかけた実家の寺を継いだ男(小沢昭一)が、競輪に狂い、

あれよあれよという間に、身を滅ぼしながらも

競輪の予想屋として生き抜いていく。その凄まじさと

したたかさ、そしてバイタリティーに圧倒される。

脚本が今村昌平監督ということもあって、

とんでもない傑作をデビュー作としたのが西村監督。

もっと評価されていい人だと思う。

亡くなってからでは遅いのだけど。

 

映画好きの友人から、西村監督追悼のメールが来ていた。

84年の「不純な関係」が良かった、と。

ダメ男に振り回される元カノと今カノの人間模様がいいらしい。

主演が亜湖で、共演が山本奈津子。

ロマンポルノのマニア(その友人がそう)なら、大喜びのカップリング。

残念ながら見ていないのだけど、

どこかでやってください。見に行きますから。

 

 

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