うひょひょひょひょ。
なんということだ。貴様が登場したせいで、
胃痛がさらに増すではないか。邪悪なT君よ。
「胃が痛いんですか~それは大変ですね~。
でも、コレを食せば一発ですよ、一発~」
一発って、何が一発なのだ。
曖昧な言い方をして、人を邪悪の渦に巻き込むつもりか。
「うひょひょ、渦ですか。
このめくるめくカップ焼きそばを食したら、
桃源郷の渦ですよ~」
どこがカップ焼きそばだ。
わかめラーメンだろうが。
「よく見てくださいよ~お湯を捨てて食すんですよ~。
これこそ焼きそばじゃないですか~」
確かに「汁なし」とあるが
それが焼きそばなのか。
「いや~エースコックのわかめラーメンと言えば
定番中の定番じゃないですか~それがこの夏、思い切りましたね~。
つまりはわかめ入りの塩焼きそばに転身しちゃったんですよ~」
そうなのか。
って納得している場合じゃない。邪悪すぎる、貴様も含めて。
「お湯を捨てれば、すべてのカップ麺は焼きそばになるんですよ~。
まさにコロンブスの卵というか、とんでもない発見をしちゃいましたね~
この先どうなっていくんでしょう~うひょひょひょ」
邪悪なT君は、そんな絶望的な未来に思いを馳せ、
思い切り高笑いをしながら、台所の隅っこのすき間を通り抜けていくのでした。