goo blog サービス終了のお知らせ 

旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

サムライ日本(野球)、激闘4時間37分を勝ち抜く

2013-03-09 10:59:54 | スポーツ

 

 最後の最後まで、この試合だけは負けると思いながら見続けた。ワールドクラシックの台湾戦である。
 相手のエースを打ち崩せず、1点ずつを取られて7回を終えた。対キューバ戦の再現を見る思いで、どう見ても勝てそうにない。このシリーズを通して打線のしめりがそう思わせた。
 ところが8回、主将阿部の初ヒットなどで何とか追いついた。しかしその裏、あっさり1点を取られ再びリードを許す。この時点で私は負けを確信した。ところが9回、今まで湿りがちな打線がようやく繋がって同点に追いついた。その裏も薄氷の思いで何とか切り抜け延長戦。
 10回の表、再び不思議なほどの打線の粘りで勝ち越した。その時双方とも選手を使い果たしており、10回裏の台湾は最後のねばりを見せたが、最早得点するエネルギーを残していなかった。日本も選手を使い果たしていたので、同点にでもされていればその先はどうなったかわからない。
 崖っぷちの勝利とは、このようなことを言うのであろう。日本13安打で4得点、台湾11安打で3得点というのが、この試合のじれったさを示しており、勝負の緊迫感を表している。
 「野球はツーアウトから」とか、「何が起こるかわからない」とか言われる。そもそも「勝負は下駄をはくまで分からない」というのがこの世界の金言であろう。それを、これほどまでに実感させられたことはない。


文化の香りを追って … レ・ミゼラブル、ルーベンス、旅…

2013-03-08 14:15:12 | 文化(音楽、絵画、映画)

 

 急に暖かくなってきた。週末にかけて4月下旬の暖かさと報じられている。そうなると急に活動意欲が湧いて、あちこちに出向きたくなる。

 予てからワイフが言い続けている石和温泉に出向こうと宿を物色している。湯島天神の梅が、梅祭りを終えた今が見ごろとか言っているので、行ってみるかとも話している。祭りの時期より空いていて見ごろなら、こんないいことはないというわけだ。
 映画『レ・ミゼラブル』があまりにも人気がいいようなので、これも見なければならないだろうとなって、明日でも行くか…、と話している。何十年か前、ニューヨークのブロドウェイでロングラン中の同名ミュージカルを見たが、それほど感動しなかった。映画になると何が変わるのか興味もある。映画と言えば『東京家族』も見なければならないだろう。

 絵画ではルーベンスが来るようだ。渋谷BUNKAMURAの、「栄光のアントワープ工房と原点のイタリア」と題するもので、あす開幕のようだ。思えばベルギー・オランダを旅したのは1999年4月であったから、ルーベンスをたっぷり見たのは14年も前のことだ。
 ブリュッセルの王立美術館で、大型絵画ばかりに囲まれた「ルーベンスの部屋」でイヤというほどルーベンスを見た。それよりも印象に残っているのは、アントワープ大聖堂の二つの絵画『キリストの昇架』と『キリストの降架』だ。いわゆる『フランダースの犬』のネロ少年が最後に見た絵だ。
 あれは素晴らしかった。あの思い出をよみがえらせるためにも「栄光のアントワープ工房…」は観に行かねばなるまい。

 ちょっと暖かくなっただけで、心は様々な方向に動くものだ。


 
 
      わが庭の沈丁花も、盛りを迎えました

 


悪戦苦闘中のインターネット確定申告

2013-03-06 15:13:13 | 時局雑感

 

 実は税務署から送られてきたらしい確定申告の用紙を失くした。新聞や雑誌を始末した時に一緒に捨てたのかもしれない。税務署に用紙をもらいに出向くしかないと思っていたところ職場の仲間に、インターネットで申告すればいい、と勧められた。数字を入力すれば自動的に計算してくれるので楽だというのだ。
 なるほど…、と思って早速取り組んだが、とても我々素人に簡単にできることではない。昨日は仕事をそっちのけで取組み、数分ごとに仲間を呼びつけ指導を受けながらようやく概要をつかんだが、まだ医療費控除が出来上がらない。
 ここまで来たら意地でもこの方式で完成させるつもりであるが、とても老いぼれアナログ老人が取り組むべき事ではないと思った。

 車中や歩行中でも、いわゆるケータイを操り続けている若者たちにとっては、このような作業は朝飯前なのだろうか?
 先日(2月21日付)のこの欄で、「ケータイは壮大な無駄か?」という一文を投じたところ、友人のけーこさんから、「私もスマホを操り続けています。出張の報告など車中から報告を済ませ、そのおかげで会社に立ち寄る時間を省略して自分の時間を確保しています。」と叱られた。
 つまり、単にゲームで遊んでいる人間と、ミソもクソも一緒にするな、というわけだ。これには恐れ入り、「貴女が世界を股にかけたビジネスウーマンで、瞬時を惜しんで業務に励み、いわゆるケータイをフル活用していることは分かっている」と、すべてを同列に論じた表現をわびた。
 もちろん私は、けーこさんのような人や、新聞や小説を読んでいる人の居ることを知っている。反面、歩きながらまでゲームなどに興じることはないではないか、その間に物つくりでもやればかなりの物ができるのではないか、と思ったのだが、混雑する車中でも操り続けるぐらいでないと、確定申告をスムースに済ますまでにはいかないのかもしれない。
 老兵は退散すべき時代か……

 

 


少子化現象を実感した一族の集まり

2013-03-04 12:22:25 | 時局雑感

 

 昨日は、義母(ワイフの母)の23回忌と義姉(同姉)の7回忌を忍んで、その一族が集まった。特に法要を行うということではなく、こんな機会に顔を合わせ絆を強めておこうという義兄(長兄)の計らいだ。
 義母は平成2年に他界したが、戦後の苦しい時期に女手一つで5人(3男2女)の子供を育て上げ、いずれも家庭を持ったので10人の孫(我々から見れば子供)に恵まれた。そのいずれもが義務教育を終える頃までを見届けて亡くなったので、今頃あの世では、20人ぐらいのひ孫が大集会をしている様を想像しているかもしれない。

 ところが……、昨夜集まったのは、(義母から見て)子供4家族7人(長女は6年前死亡して7回忌)と孫6人、その中で家庭を持っているのは3人に過ぎず、その子供(義母のひ孫)はたった一人であった。
 つまり、義母があの世で想像しているかもしれないひ孫は、20人どころか1人である。我々から見て孫にあたるこの4歳の坊やは、集まった一族16人に珍しがられ、可愛がられて大いにはしゃいでいたが、しかし大きくなってその双肩に何人の老人が寄りかかるのだろうか、と専ら同情も誘った。

 しかも、その孫たち(我々から見た子供たち)は最若年もアラフォーを過ぎようとしているので、義母が夢みる20人のひ孫は実現すべくもなく、最悪はこのひとりのひ孫に一族の命運をつなぐことになるかもしれない。
 少子化の現状を身近に目の当たりにして、心の冷える思いをしたが同時に、原因のすべてを今の若者たちの責任にすことはできず、このような世を作り出してきた一員としてやり場のない思いに駆られた。


春一番吹く … いいニュース運んで来ないかなあ

2013-03-01 15:13:40 | 時局雑感

 

 気象庁は全国各地で春一番が吹いたと発表した。東京大手町では最大風速15メートルを超えたというので、今年の春一番はヤワではない。今日は、不整脈測定ホルダーを装着する日で、近くの医者まで出かけたが、かなり強い風であった。
 春一番、というのは何とも柔らかな響きであるが、15メートルも吹き荒れたのでは呑気なことも言ってられない。何もかも異常という言葉がかぶせられるご時世だ。
 ただ、いいニュースも運んできてくれたようだ。朝刊各紙が「iPS細胞」の臨床実験の記事を報じている。最初の対象は加齢黄斑変性の網膜のようで、その症状で左目の視力を失っている私にとっては明るいニュースだ。
 もちろん、再生医療を目指す理化学研究所が臨床研究の実施計画を厚生労働省に申請したという段階で、早くて秋には臨床研究が始まるだろうというニュースだ。順調に進んでも、実際に移植手術が行われるのは来年以降で、その後も経過の観察が長期にわたって行われるのであろうから、治療が一般化するのは数年先か、10年ぐらいかかるのかもしれない。
 それまで私が生きているとは考えにくく、左目が視力を取り戻す可能性は低いが、少々荒っぽいが今年の春一番が運んでくれたいいニュースとして受け止めている。
 何と言っても、その背景にノーベル賞に輝く山中教授のさわやかな表情があるのが心強い。

 


投票ボタン

blogram投票ボタン