旅のプラズマ

これまで歩いてきた各地の、思い出深き街、懐かしき人々、心に残る言葉を書き綴る。その地の酒と食と人情に触れながら…。

新風舎の破綻

2008-01-28 17:42:33 | 時局雑感

 

 このブログの題名「旅のプラズマ」は、一昨年出版した自著の題名をそのまま使っている。ブログをはじめた背景に本の宣伝という狙いもあったからだ。
 
ところが、その本の出版社「新風舎」が破産してしまった。年が明けた1月7日に民事再生法の申請、しかしその後破産に移行し、ついに会社をたたむことになった。
 
私は、新風舎のやり方はわれわれ無名の書き手にとっては大変にいい仕組みだと思っていた。しかし結局どこかに無理があったのだろうか? 残念ながら“共創出版”(著者が出版費の一部を持ち、出来た本は出版社の力で宣伝、販売する方法)も姿を消すことになるのであろうか?
 
私が契約したのは二年前で、無事に出版でき一刷を完売、おかげで昨年には二刷となり増刷分の印税も受け取った。しかし現在制作中の方は、出版も出来ず払い込んだ金も返らないとなれば大変だ。
 
それにしても、破産の引き金になったと思われる「数名の著者の訴え」には疑問がある。訴えの内容は「出版本は全国800の書店に置く約束なのに置かれてないこと、および約束の部数印刷してない」ということのようだ。
 
私が契約したときも、800の書店にFAXで宣伝をすることになっており、しかし「置いてくれるかどうかは書店側の意向によるので、著者ともども宣伝しましょう」となっていた。そもそもわれわれ無名の者の本を、800もの書店が置いてくれるはずはなく、どこで新風舎側と控訴著者の意向が行き違ったのであろうか? それとも営業マンが出来ないことを承知で、契約を取るためにウソをついたのであろうか?
 
また印刷部数は私の場合「一刷り500冊」であったが、もし同じなら、全部印刷していないというのは考えにくい。何万部とか言うのならいざ知らず、500冊くらいは分けて印刷するなど不採算なことはしないと思われるからだ。
 
私はつまらないことで裁判をしているなあ、と思っていたが、ついにそれが命取りになったようだ。もったいないことをした、という思いだ。
                            


最新の画像もっと見る

コメントを投稿