桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

狭山事件集会

2014-05-23 | Weblog


今日は、狭山事件の石川一雄さんが51年前に逮捕された日。毎年、この日に日比谷野外音楽堂で集会があって、今年も参加要請があって行って来た。
今年は、先日、再審開始決定と同時に釈放された袴田巌さんもお姉さんと一緒に参加したことで、沢山の取材陣も来た。それが1枚目の写真。
俺は、初めて袴田さんと会ったが、思っていた以上に健康そうだった反面、精神的な痛手は深いと感じた。意志の疏通は、数パーセントだろうか。
無実なのに死刑の恐怖と正面から立ち向かった精神は、あぁならざるを得なかったのだろうが、同じ死刑囚として東京拘置所で一緒に時間を過ごした石川さんは、その変わりようと、生きて社会で対面出来た喜びもあったのだろう、目を真っ赤にしていた。
杉山、菅家さん、柳原さん、袴田さんと舞台に並び、みんなで司法を変えたい、という思いを深めた狭山事件集会だったし、袴田さんとの出会いだった。

久しぶりに橋下さん

2014-05-23 | Weblog
他の野党と合併する問題で石原慎太郎と意見が一致しないことでニュースになっていたけど、そもそも橋下は慎太郎のブランド、慎太郎は橋下の人気、それぞれに相手に利用価値を見出だし、右翼的思想に導かれての連合体だ。互いの価値も色褪せた今、別れてしまえば良いのにと思うが、まだ「我が手に政権を!」の幻から覚めないかな?
その橋下さん、珍しく正論を語った。
福島原発事故当時、事故対策に現場で奮闘した吉田所長のインタビュー調書の存在が明らかになって、その調書を公開しないとする方針に異を唱えた。
あの事故を正確に検証するためには、現場で指揮した人の体験を抜きには不可能だ。次の事故を起こさないためにも、その事実は広く伝えて多くの人の知見を集めるこることが重要だろうに、日本の政治は、これを行わない。
もう原発問題は政治を動かす問題ではないと、自民党・公明党内閣は思っているのだろうが、反省しない、反省出来ない組織も人も、その先にあるのは再犯だ。橋下は、その公開を求めたが、この点は、当然とは言え、多くの人の命と暮らしを守る政治家として立派。評価したい。
しかし、新たな安全神話は、地震国・日本だもの第二の原発事故が発生させることで必至。
あと何年だろうか。