桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

唖然

2014-05-29 | Weblog
名張事件の再審請求が、僅か半年で棄却された。唖然とするしかない。
名古屋高裁の素っ気なさは道理も真理もないだけではなく、悪意すら感じる。
名張事件は袴田事件と同じに、検察による証拠の捏造で有罪にされた事件だ。袴田事件は犯行パジャマで有罪に出来ないような怪しい状況になって来たとき、突然、事件現場の味噌タンクから「袴田巌が犯行時に着用し、隠した5点の衣類」が発見された。名張事件は1審で無罪判決が下された後、事件現場から発見された葡萄酒王冠の歯形と奥西さんの歯形が一致したとされる「偽造の松倉鑑定書」が作成されて逆転有罪にされた。袴田事件は「5点の衣類は偽造」と判って再審開始になり、身柄も釈放されたが、名張事件は偽造が証明されても無罪にならなかったのだ。
この違いは何ゆえだろうか。
有罪に使われた証拠が偽造されても有罪になって来た名張事件の歴史は、日本の裁判が多くの冤罪を産み出して来た証だ。まともな裁判ならば、偽装した人物を逮捕し、罰を科すだろうに、それもなされず、今もまともな審理がなされないままに再審請求が棄却されたことは、裁判所が自らの罪を覆い隠す犯罪行為を重ねていると言うことだ。
名古屋高裁の犯罪行為を許してはならない。裁判所に存在する犯罪者の裁判官たちを犯罪者として裁かなければならない。
名古屋高裁は偽装証拠で有罪にした奥西勝さんを、直ちに釈放しろ!直ちに再審を開始しろ!

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