桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

捨て去る国

2019-10-09 | Weblog
今回の北海道行きでは、今までに行ったことがない場所を見に行くことにした。
さりとて、日程もあれば遠くには行けない。廃屋マニアの俺が選んたのは夕張市。
石炭歴史館と言ったかな。
夕張炭鉱跡地に作られた歴史館は、そこが、すでに廃屋めいた寂れようだった。
広大な駐車場の荒れようと閉鎖されたトイレなどは、物悲しさがあった。
館内を見れば夕張市が発展していった経過を示す多様な記録や写真などがあったが、生き生きとしていた全盛期の夕張市民の写真を見ていたらば、国家に捨てられた街だと思った。日本という国家は、国民の上に存在して利用価値がないと判断すれば、何でも捨て去り、そこにある国民のことも打ち捨てのだと思ったな。
今、栄えて我が世の春を謳歌するアンタ、次はアンタの番かもね。

登別から支笏湖温泉

2019-10-09 | Weblog
北海道に行けば登別温泉!
そうなってから何回目の登別温泉だったろうか。
登別温泉にも、色々なホテルがあり、幾つかに泊まってみたが、湯質の豊富さで滝本にしている。
その滝本は内装が変わっている。客が来ている証だろうが、そのほとんどが中国語だ。以前は、同じくらいに聞こえた韓国語は、滅多に聞けなくなっている。観光地域は困っているのを感じた。
登別温泉の次は支笏湖温泉にした。
こちらはユーが多かった。フランス語、ロシア語、英語。
秘湯と言われる温泉には、不思議とユーが多いが、きっと外国人の間で評判が伝えられるのだろう。
この前、支笏湖に来たのは、川上、子供たちとだったが、あのときと同じように波があり、遊覧船は運航していなかった。
嵐のような夜から朝。雲間から支笏湖に注ぐ光が幻想的だった。