桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

久しぶり

2017-11-09 | Weblog
東京拘置所に行って来た。
今市事件の勝又さんに面会に行った。
この前は、確か、ゴビンダさんの面会だったはずだから、もう10年前くらいになろうか。
初めて会った勝又さんは、優しい眼をした人だった。気弱げに見えたが、日本語が充分ではないことも、そう感じさせる原因かも知れない。
勝又さんは面会室に訝し気に入って来たが、布川事件の桜井だと名乗ったらば判った。
必ず勝てるから身体を鍛え、意思を持って毎日を過ごすように話した。眠れないので薬を飲んでると言うから、何もしない拘置所生活。眠れるまで起きていること、薬は止めるように話して来た。
千葉刑務所と同じく8年を過ごした東京拘置所は、我が懐かしき場所だが、余りにも変わり過ぎて、あのころは夢のようだったなぁ。

不作

2017-11-09 | Weblog
昔から柿が大好物だった。トマトと双璧の大好物だが、以前は、干し柿は嫌いだった。
なぜかは判らないが、柿は、あの熟した甘さであり、干し柿の甘さは柿ではないと思っていたのかも知れないな。
それが3年ほど前、食べて見たらば美味かった。あの甘さを旨さと認められた。
それ以来、連れ合いの実家の柿が成るのを楽しみにして干し柿を作って来たが、今年は不作だ。昨年は、取り切れないほどに実を付けた木だったのに、4本のうち、1本は、まるでダメ。3本には、それぞれに10数個しか実らなかった。
取れる限りのを取り、今年も、細やかに干し柿を作った。

狭山事件集会

2017-11-09 | Weblog
先日、茨城県で狭山事件を支援する人たちの集会に参加した。
大きな運動をする解放同盟とは違う人たちで集まりだが、今までの代表者が亡くなられたことで、新しい代表者になり、その方は利根町の町会議員だった。
これまでに何度かお会いしていたが、まさか代表者になるとは思わなくて驚いたし、嬉しかった。
その方は、なんでも40年前くらいに布川に転居されたそうで、布川事件は知らなかったが、現地調査には行ったことがあるらしい。でも、「余りに共産党色が強いので、それ以降は行かなかった」と言う。
俺は、その集会で「共産党だけの支援ではなくて、私も支援する」と言われて、後援会の難色を振り払って支援してくれた我孫子市議、松島洋さんの話をした。その見識に感謝したが、残念ながら、そんな見識を持つ議員は少ない。
そもそも警察や検察、裁判所を盲信するばかりの人が多過ぎる。自分の見識で事実を見極める人が少ないからこそ、警察と検察が証拠を捏造して作る日本の冤罪は多発する。
日本の中で人権や平和を考える政治組織は、共産党や社民党以外、果たして存在するだろうか。
戦争時代にも平和や民主主義を掲げて戦い、警察などの権力に屈しなかった歴史を持つからこそ、共産党は、俺たちのような不良だった者をも支援するのだが、そこが理解されない。
新代表者の言葉には、それでも無関心に通り過ぎる人たちに較べたらば、何倍も有り難いとは思ったが、人も組織も行動で見極めて、判断して欲しいものだ。