夢鉄城の日記

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西武鉄道100周年に思う⑤

2015-04-28 21:39:00 | 西武100周年
  10.20000系

 

 西武車両の中で唯一青帯の6000系はしばらく孤軍奮闘状態でしたが、これはメトロ乗り入れ用車両なので区分け上そうなったのかなと思っていました。実際西武カラーのレモンイエローの帯でも良かったのではないかと広報室にメールしたところ、メトロ7000系が黄色のラインを付けていたので、区別するため青にしたと回答をもらいました。メトロの車両と西武の車両は全く違う形なので混同する人は少ないと思いますが、一般人や車両に疎い人が一目で区別するとなるとこの方が良いのかも知れません。



 そんな納得をしていたところが、1999年にデビューした20000系も青帯だったので、えっ!と驚きました。地上線しか走らず他社線に乗り入れもしない車両が青帯というのは、西武カラーが変わるのかと思ったほどです。これじゃ小田急の車両と側面がそっくりになってしまうではありませんか。
 おまけに番号は20000とくりゃ、これまた随分でかい番号が付いたものだと思いました。6000系の間には5000、7000の空き番号があるのに、一気に特急の後の万番台がついてしまったのだからどうしてと言いたくなります。NRAだって10000にしなくても、当時の空き番号の7000で良かったのではないだろうかと今でも思います。その他の3ケタ空き番号も多いのだから使いまわしをしても問題ないと思うのですが。

 

 20000系は新宿線に投入されたことで、それまで比較的車鈴の高かった新宿線の若返りを果たすことになりますが、乗り心地はと言うと固いFRPのベンチに薄い座布団で、JR231系と同じく長時間の座位はきついものがあります。車内は戸袋窓がないものの、2000系とは違い側面の窓が大きくなったおかげで、外光の入りはいい車両になっています。外観は正面のデザインに今までの西武にはない斬新なものを持ってきたと感じました。大きな一枚窓の曲面ガラスの運転席はソフトな感じを受けますし、前照灯と尾灯を縦に配置し、細かい青と白帯でライトユニットの間をT型に埋めるなど、平凡になりがちな顔にアクセントを入れている処理は良いのではないでしょうか。
 走行音は静かでタイヤから出る騒音もかなり低く抑えられていますし、座席を除けば明るく広い車内は好感を持てます。



 N2000系生産終了後は、この車両がずっと生産されるのかと思っていましたが、意外にも所帯数は伸びませんでした。
 初めて実車を見たときにTVゲームのボンバーマンに似ていたので、個人的に呼称は20000系ではなく、ボンバーマンで通しています。
 
 模型の世界でも何故かこの車両は人気がないようで、同じ工法でそっくりの東武の50000系が模型化されているのに、西武の方が先輩でありながら模型化されていないという事情があります。西武ファンにもあまり評判が良くないのは、個性的すぎる前面の形状があるのでしょうか。
 
  11.狂った順番
 
 小所帯の3000系の編成が国分寺線に入るにあたり、中間電動車2両を廃車にして6連になったのが最初の廃車だったと思います。当時の国分寺線は本線より早くに4扉車で統一されていましたが、なぜか3扉の3000系がここに充てられました。



 本線の3扉車が追い出されていく中、この処置は国分寺線を3000系省エネ車で統一し、2000系とN2000系4扉車を本線に入れる処置ではないかと思いましたが、いつまでたってもその様にはなりませんでした。
 もともと2000系と同じ省エネ車両なので、車体を4扉に代えて2000系グループに編入もありかなと考えていましたが、それもなく廃車が始まりだしたので意外な展開となりました。N101系がまだ支線に君臨しているのに、それを置き換えることなく省エネ車両の方が先にさよならしていくというのは、どう考えても順番が違うのではないでしょうか。



 4連化すれば、多摩湖線、多摩川線で十分使用できるはずなのに、抵抗制御の車両の方が残ってしまうのが不思議でした。999号だけは一編成残してイベント時に運用してくれたらという思いもむなしく、保存される事はありませんでした。廃車が出る一方で第二の職場に行ける仲間もあり、すべてが廃棄処分にならずに済んだことは幸いと言えます。
 
  12.新宿線の扱い
 
 4扉化に際しては新宿線の優先順位が高く、N2000系、20000系と新型車両が先行導入されて、以前のように池袋線に新車が入り、そのお流れが入ってくるという形ではなくなったように思えますが、実際のイメージウエイトは相変わらず池袋線の方が先行しているのが現実です。



 池袋線には999号、ライオンズ号といったラッピング電車が長期間存在していましたが、新宿線には全くそのようなものは存在していません。西武沿線で同じようにアニメの会社を持つ両線なので、新宿線にガンダム号やドラえもん号などがあっても不思議ではないのですが、そのような遊び心の車両がありません。ヘッドマーク付きの車両が一時期ありましたが、編成全体をいじった、レッドアロークラシック、コラボの京急色やレモンイエロー色の6000系などのような、一目で他の編成と違いがわかるような車両がありません。





 池袋線で走っている車両の新宿線乗り入れもありません。昨年初めて4000系が新宿線に入線しましたが、これは2日間だけのプチイベントで定期運用にはなっていません。池袋線は他社との相互乗り入れを行っているという事情がありますが、大体のイベントは池袋線が主になっています。



 新宿線には小江戸と言われる玄関口の本川越があるですから、特急色を変更した車両くらい存在してもいいのではないでしょうか。
 西武新宿駅がJR新宿駅に直結していたなら、現在のような池袋線偏重のアンバランスなことも少ないのではないでしょうか。また今のような中途半端な駅位置ではなくてJR新宿駅に直結できたら、JR乗り換えのための東村山や高田馬場の比率が下がるでしょう。


(新大久保駅から西武新宿駅方向を望む)

 地形上3線しかない西武新宿駅はターミナルとしては許容量が小さく、ダイヤの増加ができないといった問題もあります。単純に埼京線の上に駅を増設出来れば一番いいのではないかなと考えますが、そこはJRが首を縦に振らないでしょうから、複々線化を断念した鷺宮~西武新宿地下増線を復活させて、少しでもJR新宿駅に近づける事が出来れば乗り換え時間の短縮になります。


(沼袋駅)

 今回沼袋~中井間が地下化されるのですから、そのまま延長も視野に入れるというのはどうでしょうか。
 新宿線が便利になれば更に乗客も増えると思うし、地下化で中井手前辺りから分岐して東京メトロ東西線と乗り入れる事ができれば、都心にも直結できて利便性は向上するわけですから、このルートは私以外にも考えている方も多いのではないでしょうか。
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