スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

棋聖戦&近眼

2009-06-09 20:18:26 | 将棋
 第80期棋聖戦五番勝負第一局。ここまでの対戦成績は羽生善治棋聖が17勝,木村一基八段が5勝,1千日手でした。
 振駒で木村八段の先手。羽生棋聖が急戦矢倉から穴熊に囲い第1図。
           
 これは先手が矢倉に入城したところ。ここで後手は△9四歩。将棋の場合,序盤や中盤の何気ない一手が結果的に大きかったということがよくありますが,この将棋の場合,この端歩突きがそういう一手になりました。この後,先手は1筋を突き越し,後手が手損して待ったのに対して仕掛け,一旦は自重してから銀を繰り出したのが第2図。
           
 5六の銀が4五に出たところですが結果的にみるとこの手はやや危険だったようです。後手は第1図からの端歩を生かして△9五歩と攻めかかりました。ここから9筋を巡る攻防。先手もかなり強気に思える受け方をして第3図に。
           
 ここから△8八歩▲9三歩成△同桂▲9四歩△8九歩成▲9六玉。手駒がほしい後手は△4四銀と引き,▲5六銀に△5五銀。こういう手が成立するのが第2図の▲4五銀がやや危険だったということの具体的な意味です。この手に対し▲9三歩成としました。
           
 ここまでさすがは木村八段と思わせる素晴らしい受けが続いていましたが,第4図の▲9三歩成は疑問手だったと思います。というのはここで△9五角に対し,▲8二とでなければこの手の顔が立ちませんが実戦は▲同角だったからです。以下,△9三香に▲7三角打は懸命の修正手順と思いますが,第5図の△9二香が厳しく,どうあがいても先手は角を2枚とも取られる変化になってしまいました。
           
 第5図では大勢決していると思いますが木村八段は不屈の闘志でぼろぼろになるまで指し続けました。これが第二局以降に生きてほしいところです。
 羽生棋聖が先勝。第二局は19日です。
 また,この将棋の棋譜中継には,用語解説のようなメモが入っていました。これは素晴らしい試みであったと思います。

 これはまだ話していませんでしたが,現在の僕は極度の近眼で,左右両目とも裸眼では0.1も見えません。ほかに乱視も少し入っているようです。そのため,眼鏡というのは通常の日常生活を不便なく送る上で,必要不可欠な道具になっています。
 僕が視力の低下を自覚したのは,小学校4年生のとき。教室で最後列の席に座っていて,黒板に書かれた文字が読めなくなりました。実はそれまで,視力検査のときには1.2はおろか2.0まで見えていたこともありましたので,これは急激な視力の低下でした。次の学校の視力検査で要検診とされ,眼科で再度の検査をし,眼科紹介の眼鏡屋ですぐに眼鏡を作りました。小学校4年生といいますと10歳になりますから,眼鏡との付き合いはもうかれこれ30年弱になります。
 僕は小学生の頃は伝記を読むのが好きで,それこそ片っ端からかなり読みました。たぶん読書量は並みの小学生よりは多かったろうと思います。それから電車が好きで,それが講じて時刻表の小さな文字を眺めていることも非常に多かったです。僕の視力が低下したことの原因として自分自身で思い当たるということはこれくらい。ただ,僕は父も極度の近眼でやはり視力0.1はありませんので,遺伝的要素も高かったかもしれません。
 ところで,これは視力のいい人には分からないことだと思いますが,近眼にはたったひとつだけ,すごくよいことがあります。それが,夜景が非常に綺麗に見えるということ。眼鏡を掛けて見ても夜景は美しいですが,眼鏡を外した近視,僕の場合は乱視の影響もあるかもしれませんが,裸眼で夜景を見ますと,眼鏡を掛けているときとはまた別の美しさがあるのです。近視は日常生活を送る上ではとても不便ではありますが,この美しさだけは目のいい人にもおすそ分けしたいなあと思うのです。

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