スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

天皇賞&第三部定義二まとめ②

2011-10-30 18:45:41 | 中央競馬
 長い歴史の中でも最強レベルのメンバー構成で争われた第144回天皇賞
 逃げ馬が絶好の1番枠を引いたのですからシルポートの逃げは当然。ですが2番手以下を大きく引き離す形となり,その2番手にビッグウィーク。エイシンフラッシュ,アーネストリー,アクシオン,ローズキングダム,ミッキードリームまでが先行集団。ブエナビスタとダークシャドウ,トーセンジョーダン,トゥザグローリーが好位で,この後ろの中団とはまた少し差が開きました。前半の1000mは56秒5で,これは大逃げのシルポートのラップですが超ハイペース。
 直線は好位勢が一塊に上昇して馬群が密集する形。その中から抜け出したのがダークシャドウとトーセンジョーダン。外国人騎手に操られた2頭の競り合いはゴール間際まで続き,軍配は外のトーセンジョーダンに。ダークシャドウが半馬身差の2着。後方から大外を追い込んだペルーサがまた半馬身差の3着。1分56秒1という驚異的なレコードタイムでの決着でした。
 優勝したトーセンジョーダンは前走の札幌記念からの連勝で待望の大レース初制覇。デビュー当初から期待を集めた馬ですが,故障でクラシックは棒に振り,3歳秋に復帰。昨年の夏以降は復活を感じさせ,ここも優勝候補の1頭と考えていた馬。精鋭揃いですから古馬の頂点に立ったとは言い難いと思いますが,少なくともその一角にはっきりと食い込んだといえる勝利だと思います。父はジャングルポケット,祖母がクラフティワイフですから一昨年のこのレースを勝ったカンパニーの従弟になります。
 騎乗したイタリアのニコラ・ピンナ騎手はこれが日本での大レース初勝利。管理しているのは先週の菊花賞を制した池江泰寿調教師で,天皇賞は初勝利。

 続いては第二の課題となるマシュレとの争点の検証です。端的にいえば,僕が人間の精神のすべての思惟作用に関して,それを能動か受動のどちらかに分節できると考えているのに対して,マシュレは,あくまでも僕の理解するところによれば,能動にも受動にも属さないような思惟作用というものがあると考えているのです。
 実際の争点をより明確にするために,まずはマシュレと僕との間で一致を図れる点から検討に入りました。それが球の観念の発生に関する考察です。僕はこれを十全な観念であるがゆえに人間の精神の能動であると結論し,マシュレはこれをその人間の精神の純粋な思惟作用であるがゆえに僕と同様に人間の精神の能動であると結論するでしょう。すなわちこれが人間の精神の能動であるという点において,マシュレと僕とは一致するのです。
 しかし一致するとはいっても,その訴訟過程には差異があるので,マシュレの立場から僕の立場への反論というものが十分に考えられ,僕はそれに対して答えておかなければなりません。考えられる反論というのは,十全な観念が観念の対象ideatumの発生を含むということが,絶対条件であるといえるのか否かということです。
 これを検討するためには,まずスピノザ自身が事物の定義には定義される事物の本性と発生が含まれていなければならないという場合の,発生の意味というのを考えなくてはなりません。そしてそれは,定義される事物の最近原因だけであって十分であり,その最近原因の原因といった具合に,原因を遡及的に考える必要はないということです。
 この問題が解決したところで,スピノザが『知性改善論』において示している円の場合というのを題材に,事物の定義のうちに,定義された事物の発生が含まれていなければならない理由というのを考えました。いい換えれば,スピノザが事物の定義とはそうしたものでなければならないと主張することの正当性を問い直してみたのです。そして確かにそれが事物の定義の条件でなければならないということを確認しました。これにより,事物の定義が認識されたものがその定義された事物の十全な観念であるとして,十全な観念には観念されたものの発生が含まれていなければならないということが確認されたのです。

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