第55回高松宮記念。
好発のウイングレイテストがまず先頭に。マッドクール,ビッグシーザー,ルガルの3頭が追い掛ける形。5番手にモズメイメイとペアポルックス。7番手にサトノレーヴとエイシンフェンサー。9番手にカンチェンジュンガとママコチャ。11番手にトウシンマカオとドロップオブライト。13番手にナムラクレアとバルサムノート。2馬身差でトゥラヴェスーラとキタノエクスプレス。3馬身差でスズハロームとオフトレイルという隊列。前半の600mは33秒8のミドルペース。
レースの途中で先頭に立ったビッグシーザーが先頭のまま直線へ。外からエイシンフェンサーとママコチャが追い上げるとその後ろからサトノレーヴとナムラクレア。ママコチャが先頭に立ったところを外からサトノレーヴが差し,そのままナムラクレアの追い上げも封じて優勝。ナムラクレアが4分の3馬身差で2着。一旦先頭のママコチャが1馬身4分の1差の3着で最後に差を詰めてきたトウシンマカオがクビ差で4着。
優勝したサトノレーヴはキーンランドカップ以来の勝利。重賞3勝目で大レース初制覇。昨年は函館スプリントステークスとキーンランドカップを連勝してサマースプリントシリーズのチャンピオンに。1番人気で臨むことになったスプリンターズステークスは7着に敗れていましたが,遠征したレベルの高い香港スプリントで3着になっていましたから,能力の高さは証明されていました。傑出しているというわけではないと思いますが,スプリント路線では常に有力候補でしょう。父は第43回を勝ったロードカナロアで父仔制覇。母の父はサクラバクシンオーで日本のスプリンターの傑出した2頭による血統構成。6代母がミスブゼン。10歳上の半兄に2012年の京阪杯,2013年のアイビスサマーダッシュとセントウルステークスを勝ったハクサンムーン。Reveはフランス語で夢。
騎乗したブラジルのジョアン・モレイラ騎手は昨年の桜花賞以来となる日本馬に騎乗しての大レース10勝目。高松宮記念は初勝利。管理している堀宣行調教師は一昨年のダービー以来の大レース23勝目。第40回と41回に続く14年ぶりの高松宮記念3勝目。
人間以外の動物が理性ratioを行使することができないということを示すのは,『エチカ』の論理体系の中では無理だと僕は考えます。スピノザが第三部定理五七備考の冒頭で,単に非理性的動物とはいわずに,いわゆる非理性的動物といっているのは,スピノザ自身がそのことに気付いていたからだと解釈することは不可能ではないと思いますが,さすがにそれはないだろうと思います。なのでスピノザは,理性を行使することができるのは人間だけであって,人間以外の動物は理性を行使することができないと考えていた,あるいは論理体系の中でそれを示すことができないという点に留意するなら,スピノザはそのように思い込んでいたというように僕は解します。

このことは精神mensの機能に関わることではありますが,感情論にもひとつの影響を及ぼします。というのはスピノザは第三部定理五八において,能動的な喜びlaetitiaと能動的な欲望cupiditasがあるということを指摘しているからです。あるものが理性を行使するということとそのものが能動的であるということは同じ意味なのですから,この種の喜びおよび欲望は人間に特有の感情affectusであって,人間以外の動物には生じないということになるからです。いい換えれば,スピノザは動物が感情に刺激されるafficiということは認めているわけですが,刺激されるのはすべて受動感情であって,能動的な感情に刺激されることはないと考えている,あるいは思い込んでいることになります。
スピノザは第三部諸感情の定義一で欲望を定義するときに,それを人間の欲望に限定した上で,与えられた各々の変状affectioによって何事かをなすように決定される限りにおいて,人間の本性natura humanaであるといっています。つまりスピノザは能動的な欲望が人間にはあるということを認めながら,この定義Definitioにおいてはそれを無視して,受動的な欲望だけを規定し,それが受動passioという状態における人間の本性であるといっているわけです。しかしながら人間以外の動物には能動的な欲望がないということに注意するなら,むしろこの定義は,人間以外の動物の欲望に関する定義と解することができ,それが動物の現実的本性actualis essentiaであるという規定であるとみることができると思います。
好発のウイングレイテストがまず先頭に。マッドクール,ビッグシーザー,ルガルの3頭が追い掛ける形。5番手にモズメイメイとペアポルックス。7番手にサトノレーヴとエイシンフェンサー。9番手にカンチェンジュンガとママコチャ。11番手にトウシンマカオとドロップオブライト。13番手にナムラクレアとバルサムノート。2馬身差でトゥラヴェスーラとキタノエクスプレス。3馬身差でスズハロームとオフトレイルという隊列。前半の600mは33秒8のミドルペース。
レースの途中で先頭に立ったビッグシーザーが先頭のまま直線へ。外からエイシンフェンサーとママコチャが追い上げるとその後ろからサトノレーヴとナムラクレア。ママコチャが先頭に立ったところを外からサトノレーヴが差し,そのままナムラクレアの追い上げも封じて優勝。ナムラクレアが4分の3馬身差で2着。一旦先頭のママコチャが1馬身4分の1差の3着で最後に差を詰めてきたトウシンマカオがクビ差で4着。
優勝したサトノレーヴはキーンランドカップ以来の勝利。重賞3勝目で大レース初制覇。昨年は函館スプリントステークスとキーンランドカップを連勝してサマースプリントシリーズのチャンピオンに。1番人気で臨むことになったスプリンターズステークスは7着に敗れていましたが,遠征したレベルの高い香港スプリントで3着になっていましたから,能力の高さは証明されていました。傑出しているというわけではないと思いますが,スプリント路線では常に有力候補でしょう。父は第43回を勝ったロードカナロアで父仔制覇。母の父はサクラバクシンオーで日本のスプリンターの傑出した2頭による血統構成。6代母がミスブゼン。10歳上の半兄に2012年の京阪杯,2013年のアイビスサマーダッシュとセントウルステークスを勝ったハクサンムーン。Reveはフランス語で夢。
騎乗したブラジルのジョアン・モレイラ騎手は昨年の桜花賞以来となる日本馬に騎乗しての大レース10勝目。高松宮記念は初勝利。管理している堀宣行調教師は一昨年のダービー以来の大レース23勝目。第40回と41回に続く14年ぶりの高松宮記念3勝目。
人間以外の動物が理性ratioを行使することができないということを示すのは,『エチカ』の論理体系の中では無理だと僕は考えます。スピノザが第三部定理五七備考の冒頭で,単に非理性的動物とはいわずに,いわゆる非理性的動物といっているのは,スピノザ自身がそのことに気付いていたからだと解釈することは不可能ではないと思いますが,さすがにそれはないだろうと思います。なのでスピノザは,理性を行使することができるのは人間だけであって,人間以外の動物は理性を行使することができないと考えていた,あるいは論理体系の中でそれを示すことができないという点に留意するなら,スピノザはそのように思い込んでいたというように僕は解します。

このことは精神mensの機能に関わることではありますが,感情論にもひとつの影響を及ぼします。というのはスピノザは第三部定理五八において,能動的な喜びlaetitiaと能動的な欲望cupiditasがあるということを指摘しているからです。あるものが理性を行使するということとそのものが能動的であるということは同じ意味なのですから,この種の喜びおよび欲望は人間に特有の感情affectusであって,人間以外の動物には生じないということになるからです。いい換えれば,スピノザは動物が感情に刺激されるafficiということは認めているわけですが,刺激されるのはすべて受動感情であって,能動的な感情に刺激されることはないと考えている,あるいは思い込んでいることになります。
スピノザは第三部諸感情の定義一で欲望を定義するときに,それを人間の欲望に限定した上で,与えられた各々の変状affectioによって何事かをなすように決定される限りにおいて,人間の本性natura humanaであるといっています。つまりスピノザは能動的な欲望が人間にはあるということを認めながら,この定義Definitioにおいてはそれを無視して,受動的な欲望だけを規定し,それが受動passioという状態における人間の本性であるといっているわけです。しかしながら人間以外の動物には能動的な欲望がないということに注意するなら,むしろこの定義は,人間以外の動物の欲望に関する定義と解することができ,それが動物の現実的本性actualis essentiaであるという規定であるとみることができると思います。
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