スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

農林水産大臣賞典マーキュリーカップ&複数の合理性

2014-07-21 19:09:44 | 地方競馬
 船橋のサミットストーンが重賞でどこまで戦えるかが僕の関心の中心だった第18回マーキュリーカップ
 逃げたのはコミュニティ。サミットストーンが2番手でしたが,外からクリソライトが交わしていき,向正面に入るところで外に切り替えたサミットストーンが3番手に。少し離れてランフォルセとナイスミーチュー。また離れてソリタリーキング,インサイドザパーク,クロスオーバーの3頭。また差があってシビルウォーという隊列。ミドルペースであったと思われます。
 コミュニティは3コーナーで後退。クリソライトが先頭になり,サミットストーンと併走で直線に。2頭の競り合いからサミットストーンがギブアップ。直線入口で3番手に上がっていたナイスミーチューの方が追い掛けてきて,最後はクリソライトを交わしてレコードタイムで優勝。クリソライトが半馬身差の2着。いつものように外から脚を伸ばしたシビルウォーが2馬身半差で3着。
 優勝したナイスミーチューは2012年のシリウスステークス以来の重賞2勝目。成績をみると1800mだと少し忙しく,2400mになると長いという印象。この2000mが最適で,この距離適性が高かったと考えられます。もちろん2着馬と4キロもの斤量差があったことも大きいでしょう。戦績からトップレベルで上位争いできるだけの裏付けはありませんが,2000mであればもしかしたらという可能性は秘めているかもしれません。父はキングカメハメハ。半兄に2007年のスプリングステークスを勝ったフライングアップル
 騎乗した小牧太騎手,管理している橋口弘次郎調教師はマーキュリーカップ初勝利。

 第一部定理二三の証明の最後の部分で,スピノザは間接無限様態が直接無限様態の媒介によって生起すると解釈できるテクストを残しています。第一部定理二八備考の冒頭部分に,それと同じ媒介という語句が出現します。だからこの部分で媒介によって生起するといわれているものは,間接無限様態であると解釈しなければならないという主張には,確かな合理性があるといえます。
 一方,第一部定理二八は,個物res singularisについての言及なのであって,間接無限様態についての言及ではありません。ですからその備考の冒頭部分で,直接無限様態と間接無限様態にだけ言及し,res singularisについては何も言及されないというのは,著しく不自然です。とりわけ第一部定理二八備考の終盤部分では,神をres singularisの遠隔原因であるということは適当ではないとスピノザが主張しているのですから,冒頭の部分にres singularisが含まれないとするなら,備考の文章全体が整合性を欠くことになってしまいます。だから媒介によって生起するといわれているものは,res singularisだと解釈しなければならないという主張にも,やはり合理性があるといえます。
 間接無限様態をres singularisとみなすとか,res singularisを間接無限様態とみなすというのは,いわばこれらふたつの合理的な主張の折衷案であるといえなくもありません。合理的主張を仲立ちする主張ですから,当然ながらこの主張にも合理性があるといえます。
 どの主張を肯定するかは,結局のところ,他の部分の解釈との整合性から結論されることになります。そしてその結論は,ここでは提出する必要はありません。なぜなら,みっつあるいはよっつの合理的な主張のどれを選択することになったとしても,因果性は唯一であるということもまた,抽出できるからです。ただ,僕の考え方は,有限であるものは無限ではないというテーゼは偽の命題であるとみなすので,これらのうち,間接無限様態をres singularisとみなすという選択だけは,あり得ません。
コメント
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