スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

北海道2歳優駿&他者との関係

2008-10-30 19:34:45 | 地方競馬
 ここ2年は札幌競馬場の1700メートルで行われていましたが,今年からまた門別競馬場の1800メートルに戻された第35回北海道2歳優駿
 北海道のウルトラシーとJRAのスマートスパイダーが取り消して12頭での争い。発馬直後にスーパーマークンが躓き後方からのレースに。モエレビクトリーが先手を奪いメトロノースが2番手。1000メートル通過が64秒2。押していくところもなかったように極度のスローペースでのレースになりました。
 1番人気のワンダフルクエストは後方2番手。向正面中間から外を追い上げていきましたが,さすがにペースも上がってきて,なかなか前には追いつけません。2番手にいたメトロノースが直線の入口で先頭に立つとあとは後ろを離す一方。5馬身の差をつけて圧勝。2着は外を回ったワンダフルクエストと内から伸びたモエレエキスパートの争いになりましたが,モエレエキスパートが制して2着,ワンダフルクエストが3着でした。
 優勝したメトロノースは新馬を芝で負けた後,2戦目に阪神でダートの未勝利をレコード勝ちしここに挑んでいました。楽な展開になったのは恵まれましたが,上がり36秒7というのは秀逸で,やはり評価しなければならないでしょう。父はアドマイヤコジーン
 鞍上は武豊騎手でこのレースは2003年以来となる3勝目。管理するのは安田隆行調教師で,こちらは北海道2歳優駿は初制覇です。

 竜王戦は羽生善治名人の先手で相矢倉▲3七銀。後手の渡辺明竜王から先に端から攻めかかりましたが,これはもちろん決め手にはならず。桂馬を手持ちにした先手が,明日はいよいよ反撃に転じるものと思います。

 明日から競輪はふるさとダービー広島が開催されます。ここは北日本勢が強そうです。

 そうはいっても,次のようなことはいえます。
 ある人間が人前で排尿するということに喜びlaetitiaを感じるならば,この人間にとってはそれは善bonumです。しかも排尿という運動motusは,それ自体でみるならば,第一義的にはどんな人間にとっても善ですから,この場合には二重の意味で善であるといっていいのかもしれません。ただし,他人の排尿を知覚するということ,僕が表象の種類として分類した意味において他人の排尿を知覚することを,不快に感じるような人間は,普通に考えれば大勢いるといえるでしょう。この不快感というのは一種の悲しみtristitia,『エチカ』でいうなら第三部定理一一の備考に示されている憂鬱という感情affectusであると考えられますから,この人間にとっては,そのような人前,あるいは自分自身の目前での排尿という行為,あるいはこの行為をなす人間というのは,自分の本性naturaの完全性perfectioを低下させるから悪malumであるということになります。もちろん,こうしたことを悪であると認識するという人間が多いというだけでは,それが一般的な意味では悪であるということにはならないでしょうし,また,こうしたことを悪であると認識しないということが,ある人間が不完全であるとか異常であるとかいうことを示すというものでもありません。ただ,ある人間が善であると認識することをなすことによって,他人に悪をもたらすということは,別にこのような例に限らず往々にしてあるということはいえます。
 ただし,このような他者との関係については,本来はスピノザの哲学においては,現在の考察の補足としての善悪論そのものとしてというのではなく,かつて考察した,責任論という範疇で考察されるべきことなのだろうと僕は考えています。
 これでこのテーマは終了し,明日からはまとめに入ることにします。
コメント
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