analog player & Vacuum valve amplifier (Electron Tube Amp)

こちらの記事は製作・修理・改造を推奨するものではありません。
故障・事故等が起きても当方責任は負いかねます。

調整まとめ

2021-04-05 14:00:00 | その他

ここ2年くらいの間にやったこと。

プレーヤー関係は、アームをオイルダンプにした。

LCRフォノイコは、段間トランスをハシモトにしたらRIAAカーブ(低域)が改善された。

ラインアンプは終段5687の動作点を変えた。内部抵抗が下がった。ハム対策で配線の引き回しを色々変えた。これは今現在の記憶ではあまり効果は実感できなかったが、最近の音の変わり具合がすぐわかるのはこの効果だと思っている。

パワーアンプは出力段にカソードパスコンを取り付け、初段を12AX7から12AU7に変更。内部抵抗が下がって初段の駆動力が上がった。

スピーカーはスタンドをDK‐5に戻し、ミッドハイの位相を修正してフロントバッフルに合皮を貼った(後日剥がすことになる)。

最近効果のあったことはざっくりこのぐらいか。

 

今の音を一言で、「もわっっと出る」

なんだそりゃ、なんだが、そんな感じ。

ちりちりした感じが無くなり、音楽の空間が広がるのだが、以前のような位相ずれっぽい感じは無い。奥行きは無いのだが、深い感じが時々だがする。

 

 

 

 

最近のプリの動作点についてやったことは頭の中にぼんやりと有るが、文字として起こしてみる。

 

①出力段5687の動作点変更:低rp・高rp。

②電圧増幅段12AU7の動作点変更(メリットが感じられないので後で戻そうと思う)

③出力段のインピーダンスの実測

④おまけで電源部のチョークインプット化

⑤OPTを10kΩで使う

⑥電源トランス交換

⑦ブリーダー電流を増やす

 

1).以上、どの変更にも当てはまらないと思ったのが周波数特性。目立った変化は見られなかった。

2).歪率は余り変わらないが電流を下げると少し悪くなる。ただ、プリが1.35V程の出力から歪率が7%で頭打ちする様なことがあった。実際は1V以下で使うはずなので全然関係無いと思われるのだが。

3).電圧増幅管・出力管とも真空管の内部抵抗を上げると伝送インピーダンスは下がる。これは意外。また、まだ私も見切れてないが、真空管の電圧・電流を上げると出力が上がるようだ。

4).出力段5687とOPT(NP‐126)間の電流を測定し、OPTのB‐P間の電圧を測りそこからインピーダンスを計算した。計算と測定による推定は5kΩか。これはちと自信ない。

5)チョークインプットに関しては、測定データを取っていない。

 

 

結局低rpの動作点に戻った。

 

今、鳴らしているのだが、少しクリップしてる。でもだいぶ減った。

ただ、音は良い。空気感はだいぶ減ったのだが、一音一音が力強くなった。此方に迫ってくるのだが、奥行き感が無くなったと言う訳ではなく、気にならなくなった。私の好みの音では無いのだが、もうしばらく聴いてみよう。

以前は中音重視で低音なんて気にしてなかったが、最近はF特を見てるせいか、気になるようになった。

 

その他気が付いた?事。

プリのOPTの一次側にオーディオ測定器UA‐3Sを繫ごうとしたら、「パチっ」とやってしまった。直流にはダメかも?

プリとパワーを繫いだ方が、単体よりもどうもノイズを拾ってしまうような気がする。

ケース入りのトランスは、リーケージフラックスの大きい向きが解らない。

 

20210319

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プリの動作点の変更 その18 鳴らしてみる

2021-04-05 13:00:00 | LfD-1

プリアンプの大電流バージョン、聴いて見る。

ソースはCD。

ポップスはバランスも良く問題ない。

問題はプロコフィエフがエネルギッシュに鳴るか、だ。

何とか鳴った。ただ、前のは(140V14mA)の時は低音が濃かった。今のはシェイプしたというか肉をそぎ落とした感じが少しする。量感はそこそこ有るのでまあ、不満と言うほどではない。

中高音が優雅な感じがする。少し乾いた感じかな。フィルムコンのような音。それに前のは音像が少し滲んでたようだが今はそれが無い。

色々いじったのでもう少し慣らしたが、結局前の140V14mAに戻した。

やりたいことはやったので、気が済んだ、と言うのもある。

※ 同じ回路のアンプを作る場合は全て自己責任の上、製作くださるようお願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。

 

音出しの前にパワーを繋いでノイズを測ったら15mVとなった。

たしか前は40mVくらい有ったと思う。

 

20210318

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プリの動作点の変更 その17 PT交換

2021-04-05 12:00:00 | LfD-1

では本命の、フォノイコに使ってた電源トランス(PMC-55HG)をプリに取り付ける。端子の付いてる巻線の部分に当たる開口部の広げから始め、配線・抵抗値の調整をした。

これで出力段5687は

Epが181V

Ipが17,4mA

rpが2.37kΩ

となった。

ブリーダー抵抗も100kΩから56kΩに変更し、1.8mAから2.6mA流すようにした。

600Ω固定抵抗器負荷の、プリ単体のF特・歪率も測ったが、以前と変わらなかった。

 

これで総電流は38.4mA。電源トランスが45mAの容量なのだが5687に20mA流す勇気はない。まあ、前より4mAほど多いので、違いが出れば分かるだろう。

今回の物は下図赤線である。青線はこれまでの物。ピンク線はこの回路の元設計・那須氏の物になるのだが、3.6kΩになるとあったはずなんだが、さて。

プレート損失は2.9W。これだけ使ってもまだ余裕なのか。

電圧測定してて気になったのは、トランスのうなり。多分チョークだと思う。

60mAの物にチョークインプットで38.4mAと半分以上流してるからかな?電源トランスを替える前は前は30mA以上はなるべく流さなかった。ハムでるかな?

 

おお~これで思いつくことはやったかな。

 

20210318

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プリの定数計算

2021-04-05 11:00:00 | トランス

プリとパワーを繋いでインピーダンスを出そうと測定するが、600Ωラインのインピーダンスが計算と合わない。

電流・電圧より計算すると370Ω

パワーの初段12AU7のグリッド抵抗から計算すると942Ω

プリのOPT一次側の電流・電圧から計算すると421Ω

いったいどれを信用すればいいんだ?

 

 

プリにパワーを繋ぐのではなく、600Ωの固定抵抗器を繋いでみた。

プリのOPT一次側のインピーダンスが三割ほど上がっている。なんだこれ。

 

 

 

4日程考えた。

OPT一次側は、固定抵抗器を繫いだ方が設計のインピーダンスに近いハズ。

600Ω負荷よりパワーを繋いだ方がプリのOPT一次側のインピーダンスが低い、という事は実際のパワーのインピーダンスが思ってたよりも低いかも。

さらにプリのOPTは繋いだものによってインピーダンスが変化する?

プリとパワーのインピーダンスが不明と言うどこから手を付ければいいか?

まず、600Ωの伝送ラインを基準に考える。プリの入力サイン波電圧を変えると電流値が変わる。

負荷は後段から決まってくる = パワーのU7のRgをIPTのインピーダンス比に合わせて決定したい。

・・・パラメーターが二つ。パワーのRg と 600Ωのインピーダンス。

パワーのRgを100kΩの可変抵抗器とし、600Ωラインの電流を1.67mA(1V時に600Ωになる)ように可変抵抗器とプリの入力信号電圧を変えた。

この時のパワーのRgは8.32kΩと9.07kΩとなった。足して17.4kΩ。奇しくもラジ技誌の設計値に近い?

プッシュとプルで抵抗値が結構違うのが謎だが、足した抵抗の両端がその電圧4.91Vのはずなので、平均を取るとRgは8.7kΩとなる。

これでIPT一次側のインピーダンスが変な値となってしまったので、600Ωに近くなるインピーダンス比は24となった。それでも718Ωと600Ωにはまだ差が有るが。

 

これでようやく繋がった。

(と思ったが、のちに問題が分かる)

 

20210312

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LCRフォノイコ改造 その3 鳴らしてみる

2021-04-05 10:00:00 | PhfD‐3.2

フォノイコを改造した個所は

電源トランスをPMC‐55HGからPMC‐35HGへスケールダウン。

チョークインプットからコンデンサーインプットへ変更。ただしコンデンサーの容量は1μF弱。電源電圧の調整のため、手持ちの抵抗の銘柄が変わった。赤茶色の酸金抵抗。

ブリーダー抵抗の抵抗値を下げ、容量を上げる。

チョークの配線を切り詰める。

段間12AU7の電流を上げ、この段のデカップリングコンデンサーにフィルムコンをパラに取り付ける。

今回の目玉はフィルムコン位で後の変更は音の変化にはあまり影響ないハズ。

 

 

 

 

今度はLPを鳴らしてみる。

プリの音質変化を差し引いたとしても結構音質の変化が有る。

最初、パチパチノイズとレコードの無音時のノイズが凄く聞こえた。けど盤を替えたら聞こえなくなった。気のせいか?

そして、また解像度が上がった感じ。今まで聴こえなかった細かい音が聞こえる。

刺激的な音が無くなったが滑らかになった感じではない。乾いた音。そうだ、フィルムコンの音だ。ならここはオイルコンにしたらどうなの?幸い同容量の物がプリから外したものが有ったはず。

フィルムコンと言えばクラーフ結合だが、そういえばこの回路はクラーフ結合にはならない。給電が段間トランス経由なのだ。

トランスの直流をカットすると音の純度が上がる、低音が出る、などとどこかで見た気がするが、言ってるほど低域は変わってない。

 

20210318

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LCRフォノイコ改造 その2 電源調整

2021-04-05 09:00:00 | PhfD‐3.2

初段、段間の電圧調整をする。終段は成り行きにする。

赤茶色の細長い抵抗で各段の電圧調整。

一か所酸金を使ってたが、脚が短い・容量が小さいことからオーマイトにした。この辺の抵抗はすべて5Wになった。

ブリーダー抵抗の脚が外れてた。

これは220kから100k、56kΩと流す電流を大きくした。ドリフトが減れば良いと思うが、効果を感じたことは無いかな。

 

段間の12AU7だが、ここは次のトランスが5kΩ:600Ωなので内部インピーダンスを5kΩで使うそうな。動作例が250V 10.5mA なのだがこれを7mAにしたい。プレート電圧が180Vほどだが計算するとrpが6kΩ程と少し高いのでカソード抵抗Rkを470Ωから430Ω、360Ωと下げて置いた。電流値があまり変わらないようだったので真空管を新品に近いものに換えてみたが変わらないのでこのままにした。

そしてこの段のデカップリングコンデンサーが電解なのだが、直流カットも兼ねてそうなのでフィルムコンをパラった。電源に使ってみた青いコンデンサーをRkの近くに取り付けた。

一気に随分といじってしまったが、まあ思った通りの定数になったと思う。

※ 同じ回路のアンプを作る場合は全て自己責任の上、製作くださるようお願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。

 

20210314

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LCRフォノイコ改造 電源トランス交換

2021-04-05 08:00:00 | PhfD‐3.2

LCRフォノイコとラインアンプの電源トランスを入替える。

以前LCRフォノイコは電源をチョークインプットにするため電圧が足りずノグチのPMC-35HG(タップは260V)からゼネラルトランスのPMC55HG(タップは320V)に交換した。

 

ではコンデンサーインプットに戻すのか?と言うと、少し考えが有って、チョークインプットとコンデンサーインプットの中間と言うのが有るという。

整流管の後のコンデンサーの容量を小さくするもの。

交換前のPMC-55HG(320Vタップ)の時、整流管後の電圧は291Vだった。

PMC-35HG(260Vタップ)に交換後チョークインプットの時、243Vになった。

下画像青いコンデンサー0.1μFを取り付けると232Vに下がってしまった。あれ、なんで下がるんだろう?

次に0.47μFと思ったら0.1μFだったのに気づかず交換、また更にほんの少し電圧が下がった。

実は前の青いコンデンサーは0.22μFの間違いだった。

1μFが無かったので5.6μFにしたら318Vまで上がり過ぎてしまった。

ここで0.47μFにしたら250Vで最初より少し上がった。

0.47μFを追加して0.94μFにしたところ284Vとなり、良い感じになった。

今回の目的はプリなので、取り敢えずここまで。音出しは後日。

 

20210313

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鳴らしてみた。

2021-04-05 07:00:00 | プリアンプ

メインの真空管アンプシステムで、プリの調整をしてきた。

今は出力管5698を低rpで使い、OPTは10kΩのタップで使っている。

パワーの初段12AU7のグリッド抵抗は12kΩにしている。

これで鳴らす音は、高音低音のバランスが良い。

末広がりのピラミッド・・・までは行かずズン胴タイプとでも言うか。

最高域は早めに落ちてるが、問題ない。

不満は中高域のフォーカスが少し合ってない感じの、輪郭がにじんだようになる。もっともこれがダメか?と言うほどではなく、高rpの音を聴いたからだと思う。

低音を出すより中高音のチューニングの方が可能性が有ると思っている。

これについてはフォノイコと電源トランスを入れ替え、電流をもう少し上げれば同じrpで電圧を上げれないか?と企んでいるから。

もうこうなると音楽を聴くどころでなく、改造したくなる。

 

20210313

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なんか歪っぽいんだよな U7Rg戻す

2021-04-05 06:27:11 | キツい音を取りたい

夜中に小さい音量で聴いてると良いんだけど、昼間音量上げるとなんか歪っぽい。

いつからか分からないんだけど、プリの初段12AU7のカソード抵抗Rgを変えてからのような気がする。良く分からん抵抗器だし、ノイズ出てんのかな?

なので戻してみた。

音量を上げて歪むってことは、初段のゲインが足りず歪んでるのかな?

U7は13とか言われてる。入力が0.5Vだとすると6.5Vになるはず

何とか足りてると思う。

ゲインを計算してみるか。どうやんだ?

 

増幅率(μ)=プレート電圧変化率(V)÷バイアス電圧変化率(V)

変化と言うのが気になるが、まあいい。

Rkが2.7kΩの時、Ep変化率64V、Eg変化率4Vよりμ=16

Rkが3.9kΩの時、Ep変化率63V、Eg変化率4Vよりμ=15.75

 

増幅度A=μ×(RL/(rp+RL))より

RL=100,000Ω

Rkが2.7kΩの時、rp=24.0 よってA=12.4

Rkが3.9kΩの時、rp=29.5 これもA=12.7

はて。ほぼ同じじゃん。

 

Rkを元は2.7kΩだったが3.9kΩに戻すとき、Rchのプッシュ側グリッド抵抗が曲がってた?

触るとハンダが外れてる。こんなとこ、触ったのはだいぶ前だぞ。

唯の接触で繋いでただけだった。

このグリッド抵抗が外れてるとカソードに電流が沢山流れる。

カソードパスコンが壊れる!

 

その後、修正して電圧測定するとLchはなぜか総電流が30mAを切った。

一緒に単体でF特、歪を出力インピーダンスを測った。

 

鳴らしてるが歪は無くなったっぽいんだけど。

 

20210311

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フォノイコの回路図を眺める

2021-04-05 00:02:39 | PhfD‐3.2

ちと思いつくところが有り、フォノイコの回路図を眺めている。

全電流は30mA以下。

こいつの電源トランスはだいぶ前にPMC‐35HGをPMC‐55HGに換装した。当時は気持ちがいっぱいいっぱいで組み立て・調整をしてた(これならどうだ?ん~だめか?息苦しい感じ?)。

それが今なら余裕をもって見れる。

中間の12AU7の電流が結構流れてるな、とか。

少し前はこの電流も大きいか小さいか全く見当がつかないで(ヤミクモに)見ていた。

いまならこのフォノイコもPMC‐35HGでも行けんじゃね?確かチョークインプットにして電圧が取れなくなって交換したんじゃなかったか?

 

この電源トランスをプリのと交換して、プリの出力段にもっと電流を流してみようか。

プリの出力管5687は今は15mAくらいだが、20mA近く流し、ブリーダー電流ももう少し増やしてやる。

初段を三極管接続にするというアドバイスを貰ったが、試すのはもう少し後かな。このフォノイコはまだ確認することが有る。

 

※ 同じ回路のアンプを作る場合は全て自己責任の上、製作くださるようお願いいたします。投稿者としての責任は一切持ちません。

 

この回路はMJ誌の物を参考にしたが、色々考えさせられる。

インピーダンスを下げる中段のU7の動作点と段間トランスの関係とNFB。これでF特が決まる。

一時期プッシュプルのLCRフォノイコにしたかった。プリもパワーもプッシュプルなので、フォノもプッシュプルにしないと勿体ない、と言うのを読んだことが有る。

しかしプッシュプルと言うのは結構問題ある。プッシュとプルのバランスを取るのが大変。

そういう意味ではシングルが良い。特に小信号の増幅なのでプッシュプルは不利なのではないか?

それからこの回路は終段がSRPPなのでカソードフォロワーになり、あまり好きではない。

よく見ると段間トランスの入側のでカップコンデンサー、これってクラーフ結合になってるんじゃないの?(誤解です)

 

・・・けど音は良いんだよな。

 

20210310

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