analog player & Vacuum valve amplifier (Electron Tube Amp)

こちらの記事は製作・修理・改造を推奨するものではありません。
故障・事故等が起きても当方責任は負いかねます。

訂正

2021-04-24 14:41:57 | トランス

前回上げた投稿内で、計算ミスが有りました。

パワーアンプIPT一次側 電力 を電圧÷電流で計算してしまってました。

依って一次側と二次側の電力比が変わってきます。

訂正前(一番下の欄)

訂正後

傾向が変わります

大変申し訳ありません。(グラフを作っていて気が付きました。)

 

 

そして測定結果をグラフにしたもの

横軸はRg(kΩ)

縦軸は、それぞれの値、グラフ右寄りの線が上から

  • 緑線:Rg(kΩ)とIPT一次側電圧(V)
  • 黄線:試しに一次側電力と二次側電力の比。(電力の傾向がグラフにできなかったため。今回訂正した)
  • 青線:IPT二次側電力
  • 茶線:一次側電流(黄色線:一次側電力が重なっている)
  • 赤線:試しに一次側電力と二次側電力を掛けてみた。(電力の傾向がグラフにできなかったため)

 

ここで,Rgが600Ωから8kΩまでは変化が大きいが、

Rg60kΩの辺りからほぼ横ばいになる(安定かなと思う)。

測定した結果、Rgが8.2kΩ程でIPT一次側電流が1.67mAとなり、(1Vで)600Ωとなる点となる。

 

一つ疑問。トランスは電力を大きく使った方が良いのか、小さく使った方が良いのか?というのが出てくる。

確かIPTのタムラA‐8713は定格4W。

余り小さい電流で使うと銅損・鉄損に埋もれてしまう気がするが、小さい方が歪が小さいのでは?

なんて考えてしまう。

 

ただ、これらはトランス単体で考えたことであり、アンプとして考えると・・・

泥沼だ。

私の手に負えない。

 

20210424

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測定

2021-04-24 00:04:07 | トランス

先日トランスの測定をしていて、20kΩ:600Ωのトランスの定格昇圧比の5.8にならなかった。

https://blog.goo.ne.jp/soruboseinn/e/3132cb7c49bc7e8cd59ac8c09bb38bd9

これはパワーの12AU7のRgをもっと大きくすればIPT(タムラA‐8713)の昇圧比が大きくならないか?と思い、それを今回試してみようと思った。

 

Rgの代わりに100kΩと不明Ωの可変抵抗器を用意して、ワニ口で繋いでIPTの電圧測定をしてみた。

プリとパワーをRCAケーブルの代わりにDMMの1012で繋いでプリのみ電源入れる。

発振器でプリの入力に信号を入れる。

これで600Ωの部分(プリ出力)を1Vになるよう調整しながら可変抵抗器を

600Ω、1kΩ、5kΩ、8.2kΩ、10kΩ、50kΩ、100kΩ、190kΩ、240kΩ、14.3MΩ、解放(下図青抜きの部分)

に変えてパワーアンプIPT二次側の電圧を測定してみた。(下図赤い矢印)

 

これによると、5.8Vを超えることは無かったが、結構近い値になったと思う。

5.7V以上になる時のRg抵抗値は200kΩというところか。

下図赤の囲みは上が抵抗値、下が電圧値。

解放は、計算の便宜上100Mという数字を入れてます。

 

約5.6V以上で見れば100kΩだ。

これって、二次側巻線半分10kΩの10倍。

ここでラジ技の記事を思い出した。

「20kΩの少なくとも4倍は欲しい」

これはターミネート抵抗の値の事と思ってたが、電圧比5.8に近付ける為に高負荷にしろ、という事なのか?

・・・小信号がノイズに埋もれないためにプリの出力を大きくした方が良いのか?

ならば一次と二次の電圧比ではなく電力比ってどうなの?

二次側の電力を算出するために二次側の電流値を計算するが、二次側の電圧を半分にしRgの抵抗値で割って二倍した。

Isec=(Esec/2)÷Rg×2

(トランス二次側の電圧を半分にし、Rgで割った値を電流値とした)

これに電圧を掛けて電力とした。

(電圧の二乗÷Rgでも良いが、電流値を実際に見てみたかった)

一次側の電力は、一次側の電流は実測とし電圧1Vを掛けた値とした。

これで比率を出してみた。

結果はRgが大きいほど一次と二次の電力比が小さく、Rgが小さいほど大きくなる。

・・・なんだこれ。予想の逆だったが、どっちが良いのだろう?

 

上図の一番下の段だが、電力比は変化が大きすぎなので単純比較が出来ないと思う。

 

 

 

ここで、気になることが出来た。

ラジ技の元設計の値、Rgを82kΩ、終端抵抗を20kΩとしたらどうなのか?

電圧を測定してみると、二次側5Vとなった。今までの電圧の測定結果から、多分Rgとして60kΩになると見た。(計算は17.6kΩ位になるはず?)

(これは可変抵抗器の誤差などで予想が外れる。)

このために可変抵抗器ではなく固定抵抗に換えて測定し直した。

それと82kΩ+20kΩ固定抵抗の時の信号入力電圧をそのままに可変抵抗器に換え、600Ωのラインの電圧が1Vになるように可変抵抗器を調節、その抵抗値をDMMで測定、8.9kΩとなった。

これは計算通りじゃん。合わせてデータ取りのため、20kΩを外した82kΩ、先日代えた5.1kΩでも測ってみた。

 

これでデータに傾向が割と出てきた。

のだが、Rgは大きい方が良いのか小さい方が良いのか、の結論は出なかった。

 

 

 

ヤバい、パワーの出力を測らないとダメか?

Rgの違いによるゲインは関係ないと思ったのだが。ボリュームが効くか効かないか程度の違いかと思ってた。

っとすると、高抵抗の場合、一次二次の電力比は取れないが大きい電流で送った方が良いと思う。そうすればノイズに埋もれるようなことは無いのでは?

 

歪はRgの抵抗値に依らず、2%歪の時出力は大体10Wちょっとになった。あんま変わらないと思う。

という事で、初速度電流等を考慮して、Rgは5.1kΩに戻した。

 

20210419

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