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牛丼一杯240円!!、度が過ぎる客寄せ商売は賛成できない:世界食糧価格、過去最高(FAO発表)

2011-01-07 09:05:53 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



野田聖子元郵政相(50)の男子出産のニュースを6日付けのWSJ紙は、年寄りが多く男性支配の日本議会や小子化が進む日本の現状を引き合いに出して東京発で結構ページを割いて取り上げていた。アメリカの経済紙であるWSJ紙を読んでいると、時に、おやっと思う記事に出くわす。今朝の扱い方もその一つだった。アメリカ人の目から見ると日本人の出産に対する受け止め方にも違和感を覚えるのかもしれない。

経済関係では、NY時間7日発表される12月の米雇用統計が最大の関心事のようだ。今朝のNHK/BS「おはよう世界」(ブルームバーグ)は、担当のバートン記者が「1月の株価がこの先一年のアメリカの株価を決める確率が過去の経験則からみて高い。その意味でも明日の雇用統計が注目される。」とコメントしていた。NY外国為替市場では、ドルが対円、対ユーロで共に買われ、1ドル=83.33~35円、1ユーロ=108.34~43円で取引された。米雇用統計が仮に「吉」と出れば、当面はドルが買われる展開が予測される。

「おはよう世界」(経済情報)に出演した大和証券キャピタルマネジメントの長谷川誠氏は「12月の米小売既存店売り上げが予想を下回ったこともありNYダウは前日比25ドル安11,697ドルに終わった。明日発表の雇用統計が注目される。」と指摘していた。長谷川氏は「米中小企業に対する雇用アンケート調査で、従業員を増やすとの答えが3年振りに半数を超えた。大企業から中小企業へと雇用面でも「次の段階」に入ったのではないか。先が非常に楽しみだ。オバマ大統領が大統領選挙を来年に控えて、追加の景気対策を打ち出すだろう。株価が堅調に推移することを期待する。」と話を結んでいた。ただ、アメリカのGDPの70%は個人消費が占める。失業率が10%近くに居座る限り米景気の本復は期待薄だろう。

6日付けのWSJ紙は、アレックス・マクドナルド記者の「世界の食糧価格が、過去最高を記録した。これまでは2008年6月だった」とのFAO(国連食糧農業機関)の発表を大きく取り上げていた。「07~08年には食糧価格高騰をきっかけに暴動が起こった。今回も再発の可能性を否定できない。」とFAO上級エコノミスト、アブドレザ・アバシアン氏のコメントを紹介していた。マクドナルド記者は、「食糧価格の上昇は各国のインフレ率を押し上げ、それぞれの国の金融政策にも影響を与えるだろう。」と指摘していた。

日本では米を除き食糧の大部分を輸入に依存している。それにも関わらず国際的に食糧価格が上昇している事態に日本人の関心は極めて薄い。なんとかなると思っている人が多いためなのだろうが、問題が起こらないと取り上げない日本のジャーナリズムの姿勢にもそれが典型的に現れているように思えてならない。

そんな中、牛丼チエ―ン大手の松屋が期間限定とはいえ、牛めし(並)を一杯240円で売り出すとの発表には正直たまげた。先のWSJ紙の記事によると、トウモロコシ、小麦の国際相場は09年末比49% 急騰していると出ていた。トウモロコシ、小麦は人間の食糧だが、特にトウモロコシのこのところの急騰は、家畜の飼料に大量に使われていることもあり無視できない。日本は牛肉を豪州から大部分輸入している。安く供給してもらえるということは消費者として有難い。しかし、客寄せとはいえ、度が過ぎる値下げは賛成できない。(了)

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