ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

連載1:めまい、寝違い、背中の痛み、(七星鍼法の基礎) 

2018-11-05 12:38:00 | 診断即治療と虹彩学
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多くのめまいは治しやすいものです



めまいも寝違いも背中の痛みも、治療院に来られる患者さんの定番的な疾患です。
めまいの原因にはいろいろありますが、七星論の 「経筋腱収縮牽引の原理」 を使うと、筋骨系・臓腑系の原因分析ができます。

たとえば、めまいの原因で多く知られるのが「メニエール」だと思います。
当院にも、「病院でメニエールと言われました」という方が何人も来ましたが、今まで「この患者さんはほんとのメニエールだろう」と思えたのは、たった一人でした。
では、何故病院で「メニエール病」と言われたのでしょうか。

それは、メニエール病の診断に問題があるのではないか、と考えます。
ある日、突然回転性の激しいめまいが起こり、吐き気や嘔吐、冷や汗などが出て病院へ行くと(普通はめまいがひどくて動けないのでめまいが治まってから行く)、多くの病院では、「メニエール」と診断するようです。

ところが、ある医師は、
「多くの医師はめまいの診察が苦手で、めまいの診察知識がないことも多く、患者さんに不安を与えるだけになっている場合が多いのです」と言い、
さらに、「メニエールと自己診断して受信する人で、ほんとうのメニエールになっているのは1割程度です」と言っております。

そして、病院で受信する場合には、医師が「耳鳴りや耳が詰まった感じ、聞こえにくい等の症状を質問するかに注意してください」と解説しています。
つまり、「この質問をしない医師は専門家ではない」と暗に教えているわけです。

そして、メニエールに次いで耳に関連するのが「耳石」「耳炎」「中耳炎」「髄液の漏れ」などがあるのですが、怖いのは脳に関するめまいです。
「脳梗塞」「脳出血」「脳腫瘍」「脳への血流障害」で、脳に関するめまいは、命に関わることもあります。

また、めまいは血圧の変動(高血圧や低血圧)や、強い不安感、心配事等でも起こりますし、貧血などでもめまいが起こります。
そのために、専門病院ではいろいろな検査をしています。

さて、東洋医学系の治療院に来られる「めまい」は、「肩こり」「頚椎の歪み」「良性頭位変換性」などが多いと思われます。
しかし、患者さんは「メニエールと言われました」と言う人も少なくありません。

メニエールの原因は、三半規管と蝸牛を満たすリンパ液が増えすぎたことが関係していると考えられていますが、これは耳の構造上、難聴と併発したかどうかが問題とされています。
そして、専門医では「めまいを繰り返す」「耳閉感がある」「難聴がある」ということを特徴としているようですので、それらがない場合は「メニエールではない」と考えていいようです。

では、めまいの患者さんが来られたらどうするかですが、私は脈診や六臓診、脊椎診で臓腑の虚実や脊椎の歪みを診ます。
そして、肝臓に疲労(機能低下)があると上部胸椎は右に曲がり、心や心包に疲労(機能低下)があると、上部胸椎は左に曲がっています。

これは、持論の 「経筋腱収縮牽引の原理」 というものですが、この原理を使うことで、頚椎に歪みがあるかどうかもわかります。
そして、必要と思われたら「動診」というのを行います。
動診とは、 七星鍼法の基礎実技 にあるものですが、体を動かしてもらって、潜伏している歪みを診る検査方法です。

これらの検査方法で歪みが見つかれば、その歪みを矯正すればいいわけです。
矯正方法は手技療法でも鍼灸でも構わないのですが、「歪みがある場合」は、(私としては)必ずどこかの臓腑に異変が出ていると考えますので、その臓腑の異変まで整えるのが再発させないポイントと考えています。

つまり、「骨の歪みが取れたならそれでよし!」とするのは、あまり感心しません。
何故骨が歪んだか、どの臓腑からの影響なのか、どうすれば再発しないかを考えるのが治療だと思うからです。

それができれば、めまいだろうが寝違いだろうが背中の痛みだろうが、解決の糸口が見つかったことになりますので、後はその治療師が得意とする治療法で治療すればいいわけです。

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前川洋一郎氏、老舗ジャーナリスト大いに語る(スケッチ&コメント)

2018-11-05 02:12:11 | スケッチ


前川洋一郎氏

江嵜企画代表・Ken



老舗ジャーナリスト、前川洋一郎氏の「地域文化と老舗~阪神間モダニズムと西宮の老舗」と題する講演会が、10月30日(火)午後1時30分から西宮文化協会十月行事として開かれ楽しみにして出かけた。会場の様子をスケッチした。

恒例により講演会冒頭挨拶の中で山下忠男、西宮文化協会長は「前川洋一郎さんは、1944年大阪生まれ、現パナソニック、松下電機産業(株)のご出身というユニークな経歴のジャーナリストです。お酒もたしなまれる先生とお聞きしております。欧州では200年以上の会社のみ入会が許される「エノキアン協会」がありますが、その数は200か300と極めて少ない。日本は200年以上の老舗は10万。最古は金剛組という建設会社で1,400年の歴史があります。私の話はこのへんにして。」とマイクを前川氏に渡した。

前川氏は「大学では経営学部。卒業して製造業に入りました。放言をすると思います。早口で喋ります。パソコンをたたいて資料を用意しました。資料を追いかけながらご覧ください。」と話を始めた。資料はA3サイズで12枚と膨大だった。

「本日のテーマは地域文化と老舗」です。「老舗の元気な街は、幸せ・豊か」です。「幸せ・豊かな町は文化一杯です。老舗と文化は相関しています。」と切り出した。「大衆文化は、高級文化を傷つけるだけではない。社会生活の道徳的基盤全体を破壊する」とデリー・イーグルトンは書いた」と紹介「それこそが大阪の現状ですかなー」と話した。

「文化は18世紀後半、音楽、美術、文学がベーシックな概念であった。現在は①産業・技術、②芸術,③社会体制,④価値観・規範の4つの区分けでとらえなければならない」と話した。「伝統という過去の遺産(名声)だけでは生き残れない。」と言い「常に金くれだけではだめなんです。特に若い人が入っていかんと。」と前川氏は力を込めた。

「そもそも老舗とは」と踏み込み「しぐさを見せるから「しにせ」。まねて、あと継いでいくのが老舗です。老舗の店がある町の人に声をかけると「あそこは大丈夫や。毎日、店の前、水撒いてはります。ちゃんとやってはりますわ」との答えが必ずかえってくる。そういうことが大事なんです。日々繁盛、地元への貢献、地元から信頼されている。そんな老舗が日本で10万と総務省の統計にある。」と話を続けた。

前川氏は「最近、中国のひとが日本の「しにせ」のことを教えてくれという話を盛んにもってくるようになった。中国は、イケイケドンドンで戦後70年やってきた。経営者もどんどん変わる。中国で後継ぎがいなくなってきているようだ。」と話した。日本でもそれは同じで、心配なのはあと継ぐ人がいないことで廃業率がだんだん、だんだん高くなっています」と話した。「大阪は、なぜ老舗が目立たなくなったのか。」と問いかけ「大阪の経済力低下と職住分離で高所得世帯が阪神間と府下以外に分散した。大阪府在住者の大阪への愛着度が極端に低い。東京と地元からの支持が少ないことが問題点だ」と話した。

「あと35分あります」と前置きして「東灘、芦屋、西宮の共通点」を数点あげた後「年金生活と生活保護受給者の増加による格差拡大が問題だ」と指摘した。神戸の問題は財布の大きさが違うことです。「あと15分あります」と前置きして「阪神間モダニズムの戦後」について「いまだ日本有数の高級住宅地だが大阪と神戸のタニマチの衰退でモダニズム創出のエネルギーが枯渇した。阪神間はモダニズム遺産活用地域になってしまった。残念なことです。もっともっと付加価値をつけてもらう人が入って来てもらわんといけませんなー。大事なことは、昔のことを言っても始まらんということです。」と前川氏はきっぱり。

前川氏は「老舗とは鎮守の森だ」と話した。「古くからその土地に根をはってきた木々は災害に強く,世の変化に負けない。町や村の中心で祭礼、寄合、災害避難などコミニュケーションが頼りになる。大きい小さいではない。永続繁盛と地域社会の為になることです」と老舗を総括した。

そして最後に「ここに中村吉右衛門さんの2018年7月1日の日本経済新聞「私の履歴書」の文章があります」と紹介した。「一生修行、毎日初日。役者にとっては毎日のことであってもお客様にとっては、その日限りなのです。一度滅びた文化を再興するのは難しいです。文化に触れて、人間はこんな素晴らしいことができるんだと称えることで世界は平和になっていく。刀工は火の加減、叩き方全てが経験です。歌舞伎もまた、経験でしかありません。」と書いた。「歌舞伎」を「老舗」に置き換えてみてください!!」と前川氏は80分の講演を終えた。(了)

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