「今の経団連を見て下さいよ。サラリーマン社長ばかりになって、暗澹たる気持ちになりますよ」と途中から見た朝日二ユーススターの19日の番組に出演していた経済ジャーナリストの須田慎一郎さんが話したところで番組が終わった。
「とにかく日本の経営者に長期的視点がないのです。目先目先でただ追われている。頭では分かっているのでしょうがねえ。」「JALがアメリカン航空と提携することを決めた。稲盛さん自身、残り3年間でJALを黒字化するには少しでもロスの少ない選択肢しかなかったのでしょうねえ」と言葉を濁していた。
「茨城空港が開港する。韓国便が1ル―トで国内線がゼロ。そんな空港がうまくいくはずないでしょう。4億か5億かの補助金だけが狙いなんです。地元経済の意向を最優先して決める。あとは補助金に頼る。民主党も自民党時代と全く同じですよ。」と話していた。
「空港を作れば、飛行機が飛んでくるとでも思っている。日本の「航空屋」の考え方は全く変わっていない。少し考えただけでもその程度のことは分かる。」番組のコメンテーターの重信さんが「それならどうすればいいんですか?」と聞いたら「空港を止める以外ないでしょう。県の職員がこの番組を見ていたら驚くでしょうがね。」と話していた。
テレビのスイッチを入れた時、たまたま、サントリーとキリンの統合話が破談になった話の途中だった。「破談になった後、二人の社長が別々にした記者会見の中で、お互いがまるでののしり合っているようで、相手を非難していたのはいただけない」と話していた。
話は変わる。アメリカ時間18日のWSJ紙を読んでいたら、‘Choreography(演出)’という文字が2ケ所出ていた。一つは米FRBが公定歩合を0.25%引き上げたニュース。いま一つはオバマ米大統領がダライラマと70分会談した記事の中に出ていた。
米FRBの公定歩合引き上げはあくまでFRBの演出である。即金融緩和へ動く意向は全くないし出来ない。3月16日開催の次の米FOMC会合である程度分かるが、影響の少ない公定歩合を小幅上げて影響の大きい政策金利のFFレート上げは避けたと書いていた。一方、ダライラマとの会見も、会見後の記者会見でも二人が慎重に言葉選びしていた。あくまで二人が会ったという事実関係を残すための演出だったとWSJ紙は書いていた。
日本には演出すらないのだろうか。空港を作れば飛行機は飛んでくると思って空港を作る発想は、池を作れば水鳥が飛んでくると思う姿と重なる。餌が獲れない、水の飲めない池を作っても鳥や動物が集まってくるはずがないだろう。世界の航空会社は20年先のアジア成長を見越して動いている。「航空屋」に限らない。長期的視点が正に求められている。(了)
「とにかく日本の経営者に長期的視点がないのです。目先目先でただ追われている。頭では分かっているのでしょうがねえ。」「JALがアメリカン航空と提携することを決めた。稲盛さん自身、残り3年間でJALを黒字化するには少しでもロスの少ない選択肢しかなかったのでしょうねえ」と言葉を濁していた。
「茨城空港が開港する。韓国便が1ル―トで国内線がゼロ。そんな空港がうまくいくはずないでしょう。4億か5億かの補助金だけが狙いなんです。地元経済の意向を最優先して決める。あとは補助金に頼る。民主党も自民党時代と全く同じですよ。」と話していた。
「空港を作れば、飛行機が飛んでくるとでも思っている。日本の「航空屋」の考え方は全く変わっていない。少し考えただけでもその程度のことは分かる。」番組のコメンテーターの重信さんが「それならどうすればいいんですか?」と聞いたら「空港を止める以外ないでしょう。県の職員がこの番組を見ていたら驚くでしょうがね。」と話していた。
テレビのスイッチを入れた時、たまたま、サントリーとキリンの統合話が破談になった話の途中だった。「破談になった後、二人の社長が別々にした記者会見の中で、お互いがまるでののしり合っているようで、相手を非難していたのはいただけない」と話していた。
話は変わる。アメリカ時間18日のWSJ紙を読んでいたら、‘Choreography(演出)’という文字が2ケ所出ていた。一つは米FRBが公定歩合を0.25%引き上げたニュース。いま一つはオバマ米大統領がダライラマと70分会談した記事の中に出ていた。
米FRBの公定歩合引き上げはあくまでFRBの演出である。即金融緩和へ動く意向は全くないし出来ない。3月16日開催の次の米FOMC会合である程度分かるが、影響の少ない公定歩合を小幅上げて影響の大きい政策金利のFFレート上げは避けたと書いていた。一方、ダライラマとの会見も、会見後の記者会見でも二人が慎重に言葉選びしていた。あくまで二人が会ったという事実関係を残すための演出だったとWSJ紙は書いていた。
日本には演出すらないのだろうか。空港を作れば飛行機は飛んでくると思って空港を作る発想は、池を作れば水鳥が飛んでくると思う姿と重なる。餌が獲れない、水の飲めない池を作っても鳥や動物が集まってくるはずがないだろう。世界の航空会社は20年先のアジア成長を見越して動いている。「航空屋」に限らない。長期的視点が正に求められている。(了)