ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

NY金900ドル割れ、NYドル100円(学校で教えてくれない経済学)

2009-04-04 14:59:44 | 経済学
 植木鉢で草花や木を植えていると、ほぼ毎日、水をやらなければならない。ところが、地植えすれば、根つくまでにはそれなりの世話が必要だが、そのあとは自分で生きていってくれる。

 先日、「神戸酒心館」のしだれ桜をスケッチする機会があった。社長の安福幸雄さんから「来年もきれいに咲かせるにはどうしたらいいのか」と庭師に聞いたら、「きれいに咲いてくれてありがとうと桜に話してやれば、来年も咲いてくれます」と答えてくれたそうだ。

 花をスケッチしていると花が生き生きしてくるようにいつも思う。描き終わるとなぜか花の元気がなくなる。日本画家の奥村樗牛さんが柿の絵を描いていた時の話である。描き終わったあと分かったことだが、見られている側の柿の実は生きていたが、実の裏側は既に腐っていたという。

 日本画家の森田りえ子さんからお聞きした話がある。たとえば、椿の花の絵を描く時、花には枝があり、葉があり、それを支える幹があり、幹の下には、土の中をどこまでも続く根があることを感じてもらえるような絵をいつも描きたいと話された。

 14年前、神戸を大震災が襲った。阪神青木駅前にあった実家の棕櫚の木が震災の前の年に、花をつぎつぎ咲かせ、異常なほどの種を落とした。震災との因果関係は解明されていないが、棕櫚の根が大地震を予感して、子孫を残そうと必死になった。地震の予兆を根が感知したに違いないと今も思っている。

 経済こそ生き物の世界である。生き物の道理に背いた結果が、今日、世界が直面している金融危機である。銀行は返済できない人に金を貸した。家の値段が上がり続けているあいだは良かった。そのあとの悲惨な顛末はサブプライムローン問題として余りにも有名だ。

 植物の根の先には動物でいう触覚がついており、センサーの働きをしているのだと素人ながら判断している。人間も動物である。生き物であるかぎりセンサーを備えている。五感というものであろうが、第六感とか霊感なる言葉も使う。論理では説明し難い行動を人間もとることがよくある。

 いつものように前置きが長くなった。米国労働省は、4月3日、3月の米雇用者数(非農業部門)が663,000人減り、07年12月から510万人減少、失業率が8.5%と83年11月来最高を記録したと発表した。病気になると生活のリズムが狂うが、失業すると生活の基盤が文字どおり根底から失われる。失業が経済に与える影響は計り知れない。

 NY株式市場では、労働統計の発表にもかかわらず、NYダウは、底堅く推移し、前日比39ドル高、8,017ドルで取引を終了、8000ドル台を回復した。

 WSJ紙によれば、パソコン端末企業のリサーチ・イン・モーション社の株価が、好決算発表を材料に21%値上がりした。ハイテク株指数ナスダックは19ポイント、1.2%上げ1,621ポイントまで値上がりした。その結果、ハイテク株指数ナスダックはここ4週間で24%値上がりした。

 WSJ紙は、金融危機から実態経済に目が向き始めた。投資家が最近の相場堅調の推移を見て、再び株式市場へ戻りつつあると指摘した。株式は元本が保証されない。リスクマネーの代表である。リスクマネーに投資家の目が向かい始めたことは大きな変化である。今朝のCNNは、安全パイの代表である金相場がトロイオンス900ドルを割ったと繰り返し流していた。

リスクマネーの関連では、NY外国為替市場で、円が売られ、1ドル=100円を突破した。リーマンブラザーズ破たん後、ドルやユーロを売り、日本円が安全資産として買われてきた。円は対ユーロでも売られ、1ユーロ=135.25円まで値下がりした。変われば変わるものである。1ユーロ=140円まで下がるかもしれないと言い始めるから、素人ではとてもついていけない。

外国為替市場では、リーマン破たん以降、特に売りこまれていたメキシコペソ、豪ドルが対ドルで値上がりした。円だけ見ていると間違うが、大地の底ではドル先安を予兆していのかもしれない。NYメロン銀行は、韓国ウオン、インドルピー、台湾ドル、シンガポールドル、インドネシアルピー買い戻しが起こるとコメントしたと今朝のWSJ紙は紹介している。

大地に深く根を下ろした植物のみが感知出来る、植木鉢の中だけで生きる草木には窺いしれない世界があることを、学校でも家庭でも、子供のころから教えておいて欲しい。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする