晴れ、ときどき映画三昧

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「プライドと偏見」 (05・英) 75点

2014-02-26 12:25:19 | (欧州・アジア他) 2000~09

 ・ 時代考証に忠実な英国ラブ・ストーリー。

 18世紀末イギリスを舞台に、資産家の息子と田舎町の娘のラブ・ストーリー。女流作家ジェーン・オースティンの「高慢と偏見」を当時若干34歳のジョー・ライトが監督し、主演女優のキーラ・ナイトレイをスターに押し上げた作品でもある。

イングランド・ハートフォードシャーに住むベネット家は5人の娘を持つ。夫(ドナルド・サザーランド)は広い視野を持ち娘たちを見守るが、財産相続権のない時代で夫人(ブレンダ・ブレッシン)は、如何に金持ちの男に嫁がせるかに必死になるのも無理はない。

 近くの別荘に資産家の息子ヒングレー(サイモン・ウッズ)が越してくると、娘たちは舞踏会で見染められるかの期待で大騒ぎする。

 ヒロイン、エリザベス役のK・ナイトレイが米アカデミー賞・主演女優賞候補になっただけあって、聡明で凛とした女性を好演。相手役のマシュー・マクアディンは美男子ではないが、舞台俳優らしく手堅い演技。

 巨匠といわれるベテラン監督が手掛けそうな登場人物の多い物語を、2時間余りに纏めたJ・ライト監督はなかなかの手腕。のちにK・ナイトレイを再起用した「つぐない」でも、その実力を発揮して見せてくている。

 女性好みのラブ・ストーリーだが、時代考証を忠実に再現したインテリア・衣装など、美しい田園風景と併せ見所も多いドラマだった。