晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

「ドット・ジ・アイ」(03・英=スペイン) 80点

2015-02-28 08:09:18 | (欧州・アジア他) 2000~09

 ・ ただのラブ・ストーリーではない、最後まで目が離せないサスペンス。

  
 マシュー・パークヒル監督によるラブ・サスペンス。<細かいことに気を使う>という意味ありげなタイトル。ロンドンで暮らす美しいスペイン人・カルメンを巡るセクシーな男キッドと婚約者バーナビーの物語。思いがけない逆転劇にドンドン惹きこまれて行く。

 前半は三角関係のラブ・ロマンスで一旦終結したかに思えたが、それからがこの映画の本領を発揮するところ。「人生は映画とは違う。」という<卒業>の台詞が象徴的。

 貧しいスペイン・ダンサーを取り巻く2人の男の立場がコロコロ変わって、最後まで種明かしは分からないままラストシーンまで興味を持たせる。

 本当に3人は<映画とは違う人生>を、送ったのだろうか?レビューするには本当に難しいが、なかなかの映画だ。

「リバティーン」(04・英) 75点

2015-02-27 08:02:34 | (欧州・アジア他) 2000~09

 ・ 才能を持て余す哀しさを熱演したJ・デップ。

  
 ジョン・マルコヴィッチの熱意で実現した意欲作。新人監督ローレンス・ダンモアが才能を発揮。

 17世紀イギリス王政時代に彗星のように現れた天才詩人ジョン・ウィルモットことロチェスター伯爵(ジョニー・デップ)の物語。冒頭のアップからラストシーンまで、J・デップがあたら天才が持つ時代にそぐわない人物の哀しさを、想い入れタップリに熱演している。世のデップ・ファンには堪らない作品だ。

 対照的にJ・マルコヴィッチが、冷静で政略家の国王チャールズ2世を好演。女優陣も多彩でサマンサ・モートン(愛人・エリザベス)、ロザムンド・バイク(妻)、ケリー・ライリー(娼婦)とそれぞれ違うキャラクターで華を添えている。

 J・マルコヴィッチに惹かれて観た映画だが、人によって好き嫌いがハッキリしそうな作品だ。

「きみがぼくを見つけた日」(09・米) 60点

2015-02-26 07:31:23 | (米国) 2000~09 

 ・ 全米ベストセラーのSFラブ・ストーリー?の映画化。

  
 全米で28週トップ10入りしたオードリー・ニッフェッガーの純愛小説を、「ゴースト/ニューヨークの幻」の脚本家ブルース・ジョエル・ルービンが念願の脚色によるSFラブストーリー。監督はロヴェルト・シュヴェンケ。原題は直訳すると「タイム・トラベラーの妻」。

 6歳のとき母の運転していたワゴン車がスリップ事故に遭い空中に投げ出されたヘンリー。成人して図書館で働いているが若い女性が親しげに話しかけてくる。ヘンリーは見覚えがないが相手はよく知っているらしい。それどころか、女性の名はクレアといってヘンリーは運命の人で、クレアが6歳のトキから知っていたという。

 時空を超えて旅するタイム・トラベラーの男ヘンリーと彼と運命的に結ばれた女性の愛を綴ったラブ・ストーリー。女性の感涙を絞りそうなテーマだが、いまひとつのめり込めないのは年のせいか?

 この手の映画は矛盾が前提にあるにもかかわらず、どうしても粗探しに目が行ってしまうのが悪い癖。主人公が自分の意思とは関係なく過去・現在・未来を瞬間移動してしまうため、時空の変化がシャッフルされ多少分かりにくさはあるが、6歳の少女が見知らぬ裸の男に好意を抱くだろうか?クレアが大人に成長するのに都合よく若い男のヘンリーと出会い恋に落ちるだろうか?と疑問符だらけでストーリーを追って行くハメに陥ってしまった。

 救いはクレアを演じたレイチェル・マクアダムス。「きみに読む物語」で印象に残る女優だが、ここでも運命の人と再会し、幸せな夫婦生活を送り可愛い娘を得る理想的なヒロインを演じて、女性の共感と男性の憧れを誘う。穏やかな色調の映像が彼女をより一層際立てて魅せている。

 ヘンリーに扮したのはエリック・バナ。「ブーリン家の姉妹」で同じ名前のヘンリー8世役での記憶が生々しく、純愛モノよりアクション系に向いているような風貌だが、ところ構わず裸で出現する奇妙な設定に耐えるためには美青年では務まらない。それでも観客はヘンリーに死の影が及ぶのを知っていながら経過を追うこととなるので、哀れを誘うことに。

 このジャンルで欠かせないのは子役達。クレアの6歳時にブルックリン・クルー、10歳時にヘイリー・マッキャン、夫婦の娘アルバにテイタム・マッキャンと達者な女優の卵たち。これから大女優に成長するかもしれない。

 タイム・トラベラーは自分の生死は選べないが、ロトで大儲けできるのか?という奇想天外なラブストーリーという印象が残ってしまった。
 

 

「アダプテーション」(02・米) 75点

2015-02-25 07:47:58 | (米国) 2000~09 

 ・ まるでジェット・コースターに乗った気分。

  
 「マルコヴィッチの穴」(01)の奇才スパイク・ジョーンズ監督とチャーリー・カウフマン脚本による奇想天外なストーリー。カウフマン本人が登場し、おまけに架空の双子の弟(ニコラス・ケイジ二役)まで登場させる。

 さらに「蘭に魅せられた男」の原作者スーザン・オーリアン(メリル・ストリープ)が主人公ラロシュ(クリス・クーパー)と出会い、恋愛関係になるという。

 前半は自虐的な脚本家の苦悩が延々と続くテンポが多少かったるいが、スーザンとラロシュの不倫現場をカウフマン兄弟が目撃する辺りから、話が意外な方向へ進みどんどん惹きこまれて行く。

 S・ジョーンズ、C・カウフマンコンビによる不思議な世界に巻き込まれ、あれよあれよという間にラスト・シーンへ到達する。

 まるでジェットコースターに乗った気分で、カウフマン脚本に翻弄させられた。幕切れは平穏で、やれやれという感じ。
   

「エネミー・ライン」(01・米) 60点

2015-02-24 08:08:10 | (米国) 2000~09 

 ・ 3日間のサバイバル・アクション逃亡劇。

  
 ’92ユーゴ民族紛争が解決し和平が結ばれているボスニア。米軍大尉が地対空ミサイル(SAM)攻撃で飛行中墜落し、敵地でひたすら命懸けの逃亡劇を繰り広げる。報道カメラマン・CMディレクター出身であるジョン・ムーア監督のデビュー作。原案はジムとジョン・Cトーマスだが、退役大尉で6日間逃亡劇を実体験したスコット・F・オグレディから提訴を受けて話題となっている。

 米国で公開されたのは9.11事件発生から2ヶ月後の01年11月。テーマは違うが、愛国心を煽るには適切と判断した製作会社の思惑もあって公開が早まったという。製作サイドの読みが当たって大ヒットしシリーズ作が3作続いた。

 とはいえシリアスなドラマ設定ではなく、いわゆる戦争アクション映画のジャンル。主人公のバーネット大尉はカールビンソン空母のレイガートに救済を求めるが、NATO軍から敵陣へ踏み込むのは協定違反と警告され、エネミーライン(安全地帯)への逃亡指令を受ける。敵地で一心不乱に逃げ回るバーネットと空母で見守る昔堅気の軍人レイガードの絆を確かめ合うドラマ構成ともなっている。

 このジャンルの作品は好みではなく殆ど観ないが、レイガート司令官をジーン・ハックマンが演じているので興味が湧いたため。それなりの存在感は魅せていたが、海兵隊出身の彼ならでは愛着心で引き受けたしか思えない平板な役柄だった。

 主演のバーネット大尉を演じたオーエン・ウィルソンは「アルマゲドン」で宇宙飛行士、「シャンハイ・ヌーン」でカウボーイ、本作でパイロットという適役が続いて好演だが、決してヒーローではない。

 むしろマニアにとって冒頭の高揚感溢れるスカイバトルや空母・兵器類のリアルな実写が主役であろう。スリル満点の描写に拘ったJ・ムーア監督のスピード感ある映像美を楽しむ作品でもある。

 2人以外の出演者ではセルビア民兵の傭兵サシャ(ウラジミール・マシュコフ)が神出鬼没で、その特異なジャージ姿が目立っていた。ジャージ姿の射殺兵は実在したというが、戦場でのこの姿は嫌でも目立つ存在だった。

 セルビア=悪、米軍の足かせ=NATO軍というハリウッド定番の図式を気にせず楽しめるか?がカギとなろう。

「ブリジット・ジョーンズの日記」(01英・米) 70点

2015-02-23 11:09:45 | (欧州・アジア他) 2000~09
 ・ キャスティングの妙でベストセラーを再現。

   
 世界23カ国に翻訳され、働く独身女性に人気となったヘレン・フィールディングのベストセラーを、自身が共同脚色したラブ・コメディ。監督は映画初監督のシャロン・マグアイア。

 ロンドンの出版社に勤める32歳のブリジットは、ちょっと太めのシングル・ウーマン。新年に<日記を付け、タバコとお酒を控え、体重を減らして、恋人を見つける!>と誓う。そして<ハンサムな上司のダニエルには気をつける>ことも。

 現実には出版社を退職してTVリポーターに転職できることもないし、こんなセクシーな上司もいなければ幼なじみのエリートもいない。<ありのままの君が好きだ>といわれることもないだろう。だからこそ、ヒロインに自分を重ね、励みになるのだ。

 観ている分にはキュートでチャーミングで愛すべきキャラクター。何事にも上手くいかないながら、一所懸命な姿に共感する女性に指示されたのだろう。これが現実だったらどの職場にもこういう女性が必ずいて、周りに迷惑がられているのも事実。

新年の決意から33歳の誕生日まで、恋に仕事に悪戦苦闘しながら頑張るブリジットを愛情をこめてユーモラスに描いていて、思わず父親のような気分で応援してしまった。

 大ヒットした最大の理由はキャすティングの妙だろう。周囲の反対を押し切ってテキサス生まれのレニー・ゼルウィガーを起用したのも成功。「ザ・エージェント」で注目された彼女の、庶民的な可愛らしさがヒロインにぴったり。彼女のクイーンズ・イングリッシュの2か月特訓と体重増量も成果のあらわれ。

 相手役のダニエルにヒュー・グラントはロマンティック・コメディの第1人者。おまけにセクシーな上司で女性にモテモテはもっとも得意なキャラクター。もうひとりバツイチの堅物弁護士マークにはコリン・ファース。達者な演技には定評があるが、TVドラマの「高慢と偏見」のダーシー役の現代版の役柄で、出番は少ないがH・グラントに負けていない。

 ひとつ不満なのは日本人への偏見・差別。マークの元妻は日本人で介添え役のダニエルが奪ったというストーリー。ブリジットの心の台詞で<a cruel raced ex-wife>というのはスラングで<残酷な劣等人種の元妻>という意味。

 喜劇なので目くじら立てるのも大人げないが、原作にはない台詞をあえて入れたのは脚本家に想い込みがあるからだろう。日本でも大ヒットしたが、字幕は言い変えてあった。15年後でも偏見は変わっていないとすれば、誠に残念なことだ。


「幻影師アイゼンハイム」(06・米、チェコ) 70点

2015-02-22 10:39:19 | (欧州・アジア他) 2000~09

 ・S・キングが絶賛したラスト・シーンのラブ・サスペンス。




 スディーヴン・ミルハウザーの短編小説集「バーム」から、ニール・バーガー監督が究極のラブ・サスペンスに仕上げている。

 19世紀のウィーンを舞台に、幻影師アイゼンハイム(エドワード・ノートン)と侯爵令嬢ソフィ(ジェシカ・ビール)が愛を貫くストーリー。台詞が英語なのに違和感は拭えないが割り切って観るしかない。ウール警部(ポール・ジアマッティ)が狂言廻し的役割でこの映画の要となっている。

 類似テーマにC・ノーラン監督の「プレステージ」(06)があるが、時代設定は同じでも奇術師の対決やトリックを如何に映像で種明かしするかに興味があった「プレステージ」に対し、CGを駆使した本作は種明かしは一切なくその点では物足りないかもしれない。

 スティーヴン・キングが絶賛したラスト・シーンはフラッシュバックでスッキリさせてくれるが、ウール警部の演技なくしては成立しなかっただろう。オスカー撮影賞にノミネートされただけあって、ハプスブルグ帝国末期のウィーンが幻想的。

 ヒロイン・ソフィアに華やかさが欠けるきらいがあったが、ルドルフ皇太子がモデルのレオポルト皇太子(ルーファス・シーウェル)の徹底的な敵役振りがあってこそ、ふたりのラブ・ストーリーが際立ち、イリュージョンの種明かしに気があった筆者も、楽しむことができた。


「バンテージ・ポイント」(08・米) 75点

2015-02-21 06:41:29 | (米国) 2000~09 

  ・群像劇の趣きが色濃い、90分のサスペンス・アクション。

   

 ヒート・トラヴィス監督による米大統領暗殺・爆破テロ事件を8人の視点から観たサスペンス・アクション。「羅生門」(50)と「メメント」(00)を組み合わせたようなリワイド手法の構成が心地良い。

 スペイン、サラマンカで国際和平会議が開催されることになり、その前に行われる米大統領演説を本国へTV中継の最中に、大統領が何者かに狙撃される。

 過去にトラウマを抱えたシークレット・サービスのバーンズ(デニス・クエイド)が復帰した最中の出来ごとだった。同じテーマではクリント・イーストウッドの「ザ・シークレット・サービス」(93)があるが、こちらは犯人探しをするうちに8人の当事者が事件を同時多発的に追うとパズルが解けてくるという群像劇の趣きが色濃い。

 NES番組プロデューサーにシガニー・ウィバー、大統領にウィリアム・ハートのベテランを始め、アメリカ人観光客にオスカー俳優フォレスト・ウィデカー、SSの同僚に売り出し中のマシュー・フォックス、地元の刑事にエドゥアルド・ノリエガなど地味ながらバランスの取れた出演者たち。

 出演者それぞれが役割を果たしながら、説明不足のきらいすらあるほど無駄なシーンがまるっきりなくてハリウッド風エンタテインメント満載。

 ど派手な市街地でのカーアクションと不死身なバーンズ、陰の首謀者の動機が描き切れていないなど疑問は残るが、90分のノンストップ・アクションはハラハラ・ドキドキで目が離せない。

「君を想って海をゆく」(09・仏) 80点

2015-02-20 08:03:20 | (欧州・アジア他) 2000~09

  ・ルクス映画賞受賞に相応しい、メッセージ性のあるドラマ。

   


 「パリ空港の人々」(93)、「灯台守の恋」(04)の監督フィリップ・リオレの会心作。ロンドンにいる恋人に会うためドーバー海峡を密航しようとする少年と、彼に泳ぎを教える水泳コーチとの触れ合いを描きながら、難民問題にスポットを当てたメッセージ性のあるドラマ。

 ラブ・ストーリーを思わせる邦題のとおり<愛するヒトへの真摯な姿勢>にハラハラさせられるが、原題の「WELCOME」が意味するように難民問題を抱えるフランス独特の複雑な心情が見え隠れする。

 難民受け入れの少ない日本ではあまり現実味がないが、かつてイラン人が大量に不法滞在して社会問題となり、強制撤去した経緯があるのを思い出す。フランスには移民担当大臣がいることで分かるとおり、大変ナーバスな問題である。

 舞台のフランス最北端の港町カレは、ドーバー海峡の玄関口で難民収容所があった。リオレ監督は、実情を2年間に亘る取材の末にこの映画を完成させている。難民を手助けする市民が尋問を受けるのを、ドイツ占領下と比較したため政治論争となり話題を呼んだ。まさに欧州議会ルクス映画賞(EUの文化的多様性を扱った最も優れた作品に与えられる)受賞に相応しい。

 水泳コーチ、シモン(ヴァンサン・ランドン)の立ち位置が好い。元金メダリストだが今はしがないスイミング・スクール水泳コーチで、教師の妻マリオン(オドレイ・ダナ)とは離婚訴訟中。未練たっぷりなシモンは、教師の傍ら難民ボランティアを務める妻の気を惹くために、クルド人難民の少年・ビラル(フィラ・エウェルディ)に関わりを持っていく。

 キッカケは動機不純だが徐々に温かい感情が湧いてきて、警察代理官に我が子だというほどになっていく。その心情変化が巧みに表現されていて上質な人間ドラマとして鑑賞できる。「すべて彼女のために」(08)に続いてシリアスな役を演じたV・ランドンの好演によるところが大だ。

「フリーダムランド」(05・米) 70点

2015-02-19 08:18:42 | (米国) 2000~09 

  ・フリーダムのアメリカが持つ<貧困と人種差別>。


  


 「身代金」(96)のリチャード・プライスの原作・脚本によるニュージャージーで起きた行方不明の息子を巡るミステリー風人間ドラマ。サミエル・L・ジャクソンが刑事役、ジュリアン・ムーアが息子の母親役で迫真の演技を見せている。

 ギャノン市アームストロング地区はアフリカ系低所得者層が住んでいて犯罪多発地区。夜中に白人女性が両手を血だらけにして医療センターへ現れた。ロレンソ刑事(S・L・ジャクソン)は女性を事情聴取するが、カージャック事件が起きて放心状態のため状況が掴めない。女性はブレンダ(J・ムーア)という名で、車には4歳の息子がいたという。

 ここでは<自由>を建国の旗頭に据えたアメリカの深い悩みが混在している。その双璧が<人種差別>と<貧困>。市警が取った措置は一帯の一時封鎖。住民たちは外出を禁じられるという強引な方法は、<白人の子供が黒人にさらわれた>というブレンダの証言によるものだけに暴動にもなりかねない。

 ドラマのキーになる人物に行方不明の子供を捜索するボランティア団体の代表カレン(イーディ・ファルコ)がいる。大動員して一斉に封鎖された養護院の跡地を捜索する。皮肉にもフリーダム・ランドという名称である。

 主人公にはモデルがいて警官役で出演しているという。カレンのモデルも実在人物でこの映画の協力者という。

 S・L・ジャクソンは自身の家庭崩壊した過去を背負い住民たちに信頼厚い人情刑事を好演している。J・ムーアも心神喪失状態の孤独な女性になりきっての演技は怖いぐらいの迫力。殆どスッピンでの演技は女優魂を観る想い。

 物語が佳境に入るころ、本格ミステリーを期待していた筆者には貧困ゆえ家族を支えることの困難な人々を描いた人間ドラマへと一変して行くため正直戸惑いがあった。映画は先入観なしで観るものだと改めて思った。