晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

『トリコロール 赤の愛』 85点

2006-03-29 13:35:49 | (欧州・アジア他)1980~99 

トリコロール 赤の愛

1994年/フランス

こんな愛もあったとは!

プロフィール画像

shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 85

ストーリー ★★★★☆85点

キャスト ★★★★☆85点

演出 ★★★★☆85点

ビジュアル ★★★★☆90点

音楽 ★★★★☆85点

クシシェトフ・キェシロフスキ監督のトリコロール3部作の3作目。3作品のうち青の人気が高いが、キェシロフスキ監督のエネルギーと緻密さが感じられて、赤が一番秀逸だ。主役である「2人のベロニカ」のイレーヌ・ジャコブと「男と女」のジャン=ルイ・トランティニャンの組み合わせが絶妙である。
小道具に電話・イヌ・車・ボウリングを上手く取り入れ、ジュネーブ大学生・モデルのバランティーヌ(イレーヌ・ジャコブ)と若い法律家オーギュスト(ジャン・ピエール・ロリ)の夫々の恋愛が、最後まで微妙に絡んでいくところは感心させられる。孤独な退官判事(ジョセフ・ケレヌ)の心にもこんな愛の形があったとは!そしてラストシーンでバランティーヌがケレヌに言った「不吉な予感」はこれだったのか?を知らされる。


『アミスタッド』 80点

2006-03-29 09:33:50 | (米国) 1980~99 

アミスタッド

1998年/アメリカ

奴隷解放で米国の良心を見せた歴史ドラマ

プロフィール画像

shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆75点

キャスト ★★★★☆80点

演出 ★★★★☆80点

ビジュアル ★★★★☆85点

音楽 ★★★★☆85点

19世紀半ばの歴史ドラマを奴隷制度をテーマに解りやすく描いている。S・スピルバーグが自身が立ち上げたスタジオ・ドリームワークス第1回作品。前半はかなり重くチョッピリ我慢が必要。シンケ(ジャイモン・ハンスウ)がスペイン船アミスタッド号を乗っ取りアフリカへ戻るはずがアメリカのニューイングランドへ着いてしまう。ここからドラマは急にテンポアップして面白くなる。当時の国際情勢・奴隷制度を容認するスペインと同盟を組んだアメリカの悩みは大統領まで巻き込んでしまう。スペインが11歳のイザベラ2世(アンナ・バキン)の時代なのも皮肉。元大統領でシンケらを最高裁で弁護するJ・Q・アダムス役のA・ホプキンスの存在感が圧巻。