トリコロール 赤の愛
1994年/フランス
こんな愛もあったとは!
shinakamさん
男性
総合 85点
ストーリー 85点
キャスト 85点
演出 85点
ビジュアル 90点
音楽 85点
クシシェトフ・キェシロフスキ監督のトリコロール3部作の3作目。3作品のうち青の人気が高いが、キェシロフスキ監督のエネルギーと緻密さが感じられて、赤が一番秀逸だ。主役である「2人のベロニカ」のイレーヌ・ジャコブと「男と女」のジャン=ルイ・トランティニャンの組み合わせが絶妙である。
小道具に電話・イヌ・車・ボウリングを上手く取り入れ、ジュネーブ大学生・モデルのバランティーヌ(イレーヌ・ジャコブ)と若い法律家オーギュスト(ジャン・ピエール・ロリ)の夫々の恋愛が、最後まで微妙に絡んでいくところは感心させられる。孤独な退官判事(ジョセフ・ケレヌ)の心にもこんな愛の形があったとは!そしてラストシーンでバランティーヌがケレヌに言った「不吉な予感」はこれだったのか?を知らされる。
アミスタッド
1998年/アメリカ
奴隷解放で米国の良心を見せた歴史ドラマ
shinakamさん
男性
総合 80点
ストーリー 75点
キャスト 80点
演出 80点
ビジュアル 85点
音楽 85点
19世紀半ばの歴史ドラマを奴隷制度をテーマに解りやすく描いている。S・スピルバーグが自身が立ち上げたスタジオ・ドリームワークス第1回作品。前半はかなり重くチョッピリ我慢が必要。シンケ(ジャイモン・ハンスウ)がスペイン船アミスタッド号を乗っ取りアフリカへ戻るはずがアメリカのニューイングランドへ着いてしまう。ここからドラマは急にテンポアップして面白くなる。当時の国際情勢・奴隷制度を容認するスペインと同盟を組んだアメリカの悩みは大統領まで巻き込んでしまう。スペインが11歳のイザベラ2世(アンナ・バキン)の時代なのも皮肉。元大統領でシンケらを最高裁で弁護するJ・Q・アダムス役のA・ホプキンスの存在感が圧巻。