地球のはしからはしまで走って考えたこと
アドベンチャーランナー 北田雄夫(著)2020年10月発行
題名を目にし『地球のはしからはしまで走ってみたら、どんな考えになるのかなあ?』と
素朴な疑問が湧き、読んでみた。
100キロを超えるウルトラマラソンは、近年割とメジャーになり知られているが、
アドベンチャーマラソンは、NH○のBSで、ごく稀に放送しているのを垣間見る程度。
なので、あんなな過酷な状況下で生死の境を越えた人は、一体どんな思考をし、
どんな境地に至るのだろう・・・
といった興味から、何か哲学的な思索をしどんな結論に至るのか?と想像していたら、
チョッと肩透かしをくらった感じ。
著者が本書の中で伝えたいこと(結論)は、・・・・「チャレンジは面白い!」
命さえ落とさなければ失敗してもいい、成功しなくてはいけない、失敗は絶対にしては
いけないみたいなことは僕にはなく、挑戦して成長することことこそが重要だと考えている。
結果はどうあれチャレンジした後には、必ず学びや気づきがある。出会える人も、
見える世界も変わる。その成長がとにかく面白いから、僕は挑み続けるのだ。・・・
とのことで、まあ、確かにそれは理解できますが、、、。
表題に囚われず、日本人初のアドベンチャーマラソンランナーの数年間のチャレンジ記録、
として読めば、7大陸で行われる大会で、数々の苦難を乗り越えてきた著者の貴重な経験を
学ぶことができ、この地球上には、極地を含めより過酷なアドベンチャーマラソンに
チャレンジする人たちが存在することを知る機会となるので、それはそれで興味深く面白い。
そもそも、表題の中の「考えたこと」を、自分で過大解釈し思い込んだのが間違い。
これからアドベンチャーマラソンの世界に挑もう!という人には、大いに役立つし、
マラソンに関わらずとも、日々の生活でも勇気をもらえる一冊となるかも。
わがまま母
— 以下、本書の案内文を転記 —
「賞金なし!」「すべて自己責任!」「舞台は、砂漠、荒野、山岳、氷雪、ジャングル!」
……そんな世界でもっとも過酷なレース「アドベンチャーマラソン」。
日本唯一のプロアドベンチャーランナーとして『情熱大陸』などでも特集され、
ここに人生のすべてをかける北田雄夫の挑戦と挫折と成長の日々をつづるノンフィクション。
2014~19年までで参加したレースの合計は、なんと、
総走行距離5332km! 総時間1420時間! 総費用1280万円! 気温差75℃!
貧血持ちで小心者、暑さ寒さに弱く長距離走も苦手――
そんな男が、なぜ「日本人初の7大陸レース走破」を達成し、
その後も更なる極限に挑み続けるのか?
ランナーはもちろん学生、ビジネスパーソン、現状に悩むすべての人が勇気をもらえる一冊!
<目次>
第1章/僕にはアドベンチャーマラソンしかない!
第2章/犬とどん兵衛と少年ジャンプと
第3章/初めての幻覚! そして最後に「愛は勝つ」
第4章/ファースト・ペンギン
第5章/達成! 日本人初の7大陸走破!
第6章/新時代のプロアスリートを目指して。
第7章/4大極地最高峰レース走破の旅へ
第8章/見えない極地「新型コロナウイルス」との戦い