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京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

2149冊目:保阪正康監修『写真で見る太平洋戦争Ⅲ 占領下の日本』

2015-09-10 19:47:04 | 本と雑誌

2149冊目はこの本。

保阪正康監修、近現代史編纂会編『写真で見る太平洋戦争Ⅲ 占領下の日本』(山川出版社、2015年)

前に2冊、このシリーズの本を紹介した。それと同じく、やっぱり写真だけでなく、最低限の図表や地図はほしいなあ・・・って思った。

でも、この「占領下の日本」について、「たいへんありがたい」と思ったことが2点。

1点目は、敗戦直後の日本の子どもの写真が随所にあること。路上生活を送ったり、孤児院で生活していたり・・・・というのが中心だけど、でも「子どもの社会史」の講義のなかで参考資料として紹介できそうな写真はけっこう多かった。

2点目は、敗戦直後の日本における社会運動(労働運動が中心だけど)に関する写真も、随所にあること。皇居前広場での労働組合のデモ等々、敗戦後の民主化のなかで、日本人のなかにこのように社会に向けてさまざまな課題を訴える人々がいたことは、今の若い人たちに伝えておくべきことかと思う。ついでにいうと、大正デモクラシー期にもこのような社会運動の高まりはあったし、明治期には自由民権運動もあって、決して日本人は政治や社会の問題におとなしく対処してきたわけでもないのだが。

写真で見る太平洋戦争〈3〉占領下の日本


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