青少年会館条例が廃止されて3ヶ月。そして、もうすぐ夏休み。
去年までだと大阪市内の各青少年会館で、各種の体験活動・イベントや学習会などに参加したり、あるいはプール開放などを通じて楽しく過ごしていた子どもたちは、今年、どういう形で夏休みを過ごすのでしょうか。
ある大阪市内の地区の関係者に聞くと、たとえ旧青少年会館の施設が残ったとしても、今は自主サークルなどの登録制・予約制でしか使えないので、今まで青少年会館にふらっと立ち寄って、さまざまな活動に参加していた子どもたちの居場所がなくなっているとのこと。このため、子どもたちの間からも、保護者や住民の間からも、不満の声が出てきているとのことでした。
なかには、旧青少年会館の入口前で中に入りたそうにしている子どもたちや、あるいは、「なんでここが使えなくなったんや?」と怒っている子どもたちも、その地区では出ているとのこと。こういう子どもたちが夏休みを経て、どこへ行くことになるのか。そのことがたいへん、気がかりです。
また、条例廃止後、旧青少年会館施設のうちプールはどこも使えないことになったのですが、夏休みを迎えて、地元の人たちの間から「なぜプールはやらないのか?」という声も出始めている地区もあるようです。
条例廃止後3ヶ月を過ぎて、このようにじわじわと、大阪市内12地区の子どもや保護者、住民の生活にさまざまな支障が出始めているようです。それを思うと、「子ども施策」あるいは「青少年施策」の充実という観点から見て、あるいは、「まちづくり」や「住民生活の基盤整備」という観点から見て、はたして本当に青少年会館条例の廃止・事業の「解体」が妥当だったのかどうか。あまりにも拙速にその方針を決めすぎたのではないか、という気がしてなりません。