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京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

やっと1月19日放送分のプリキュアを見ることができました。

2020-01-25 19:01:32 | プリキュア話

やっとつい先ほど、1月19日放送分のプリキュアを見ることができました。これであした1月26日放送予定の今のシリーズ最終回を安心してみることができます。

さて、この1月19日放送分ですが、前々から思っていたとおり実質「最終回」ですね。ただ、1月26日にプリキュアたちの「その後」を描く余地を残して終わった、というところでしょうか。そこで具体的に、この1月19日分のあらすじをふりかえっておきましょう。

まずは、前回の続きから。妖精フワの力で一瞬、へびつかい座のプリンセスの放つ闇の力が消えたスターパレスから、1月19日分の話はスタートします。「宇宙はこれで救われた」と誰もが思ったそのとき、「器(=妖精フワのこと)を消したくないという思いがじゃまをして、思いを重ねきれなかった」と言って、へびつかい座のプリンセス(=これがプリキュアたちの敵・ダークネスト)が復活してきます。

そこでへびつかい座のプリンセスを追い払おうと、5人のプリキュアは再度変身しようとするのですが、闇の力を消すときにすべての力を使い果たし、今度は変身できません。へびつかい座のプリンセスは再び大いなる闇を生みだし、宇宙全体を飲みこんでしまいます。

当然、プリキュアたちも飲みこまれてしまうのですが…。でも、いつもプリキュアに変身するときに使うペンダントの力で、闇のなかをただよっています。ひかる=キュアスターは、フワたちを守れなかったと思って泣きます。そんなひかるに、ララ=キュアミルキーが声をかけます。やがて他の3人のプリキュアも集まってきます。

5人のプリキュアが集まったところに、流れ星とともにトゥインクルブックが届きます。そのなかには、妖精フワの絵が描かれています。それを見て、ひかるは「宇宙は消えない。まだある。私たちの心の宇宙」と言います。プリキュアたちは「あきらめるのは私たちらしくない」と言って、いつも変身するときにうたう歌を5人でうたい始めます。すると、ペンダントが光ってイマジネーションの力がもどり、再びプリキュアに変身することができました。

再度の変身後、プリキュアたちはへびつかい座のプリンセスのところへ。「お前たちの力は12星座のプリンセスからの借り物」と言われますが、プリキュアたちは「もとはプリンセスの力かもしれないが、今は自分たちのイマジネーションだ」と反論します。へびつかい座のプリンセスは「不完全なイマジネーションは宇宙を歪める。私のイマジネーションがすべて」とプリキュアたちを攻撃し始めます。しかしプリキュアたちは負けずに「みんなちがうイマジネーションを持っている。だから楽しい。時には苦しいこともあるけど、わかりあえたときに喜べる。そうやってちがうイマジネーションから未来を創造できる」と反論。

そして、キュアスターは「イマジネーションを消すよりも、たくさんあったほうがキラヤバ~」と言い、再びみんなの想いを重ねていきます。このときに、プリキュアたちの家族を含む地球の人びとだけでなく、かつてノットレイダーだった人びとも含めて、すべての宇宙の人びとの想いが重なります。そして、プリキュアたちの放つ技でへびつかい座のプリンセスは倒され、宇宙は再び闇から光を取り戻します。

宇宙に光が戻ったあと、「私たちの想像を越えてプリキュアたちは育った」といって、12星座のプリンセスたちは驚きます。光を取り戻す儀式が終わったときに、プリキュアたちは闇だけを消して、なんとへびつかい座のプリンセスは倒さなかったのです。しかしへびつかい座のプリンセスは「いまさらもとにはもどれぬ」と言い、プリキュアたちの言うキラヤバ~な世界ができなかったら、自分は再び現れると言い残して去っていきます。

なんか、こういう展開で…。やはり今のプリキュアは「多文化共生」や「異文化理解」がテーマだったということ。また、前回から改心して味方になったノットレイダーたちに象徴されるように、「この世の中に根っからの悪人はいない」とプリキュアたちの世界では考えられていること。そして、へびつかい座のプリンセスを完全に消してしまわなかったところで、「プリキュアたちの世界では、世の中の悪を自分たちの手に負えるサイズにはするけど、根絶やしにはしない」ということ。そういうプリキュアの世界観が現れているように思いました。

ラストですが、ひかる=キュアスターは、消えていった妖精フワの復活を願います。12星座のプリンセスは、プリキュアの力を使うとそれはできるかもしれないが、でも、そうすると二度とみんなプリキュアにはなれないと伝えます。「それでも、フワに会いたい」と願うひかるに、他のプリキュアたちも力を貸して、フワを復活させます。

復活したフワは、ひかるたちのことをちゃんと覚えていました。でも、プリキュアにもどれなくなるということは、ララ=キュアミルキーはサマーン星人に、ユニ=キュアコスモはレインボー星人にもどるということでもあります。ユニは「みんなと一緒に居られてキラヤバ」と、ララは「サマーンに帰って地球のことをみんなに伝える」と言い残します。そして、ひかるは「いつか自分の力で宇宙へ行く」と言い、まどか=キュアセレーネ、エレナ=キュアソレイユとともに地球へ戻ります。こうやって、5人のプリキュアはそれぞれ、自分の星へ戻っていったわけですね。ちょっと、悲しいお別れのかたちです。それが美しいアニメ映像とともに描かれていました。

ということで、あしたの最終回は、それぞれの星に戻った5人のプリキュアたちが「その後」どうなったのか。もう一度、どこかで出会い直すことは可能なのか。こんな主題が物語の流れをつくるでしょう。そして、この主題での物語の展開のなかに、2月からの新シリーズのプリキュアが絡んでくるかどうか…というところが見どころですね。


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やっと1月12日放送分のプリキュアを見ることができました。

2020-01-25 00:23:35 | プリキュア話

おかげさまで先ほど、やっと1月12日分のプリキュアを録画で見ることができました。さっそく短いですが、コメントをしておきます。

さて、いよいよ今のプリキュアも大詰めを迎えました。1月12日、19日、そして26日の3回の放送で、最終回です。まあ、2月2日からは新シリーズがはじまるわけですが…。

それでですね、1月12日分です。私が見た限り、この回は今のプリキュア全体の物語の「謎解き」が終わる回だということができます。

まず、冒頭は1月5日分からの続きです。星空連合の宇宙船のなかで、カッパードやテンジョウ、ガルオウガといったノットレイダーたちが傷の手当てを受けている場面からはじまります。その宇宙船には、プリキュアたちも乗っています。また、ノットレイダーの手下(テンジョウがいつも「コマちゃんたち」と呼んでいる)も、仮面を外して、ひとりひとりの顔を出しています。そんななかで、妖精のフワと12星座のプリンセスたちがどこへ行ったかがわからない…というところから、今回の物語が始まります。

一方、スターパレスをかつて追われたへびつかい座のプリンセス=ダークネストは、「闇が宇宙を飲みこみ、今の宇宙を消去させる」ために、その消去のためのエネルギーを貯める「器」としてフワを使おうとします。それを阻止するために、星空連合の宇宙船は、ダークネストのいる場所の座標をつかんで、そこに急行します。

その宇宙船のなかで、プリキュアたちとノットレイダーたちは徐々に「和解」へと向かいます。ひかる=キュアスターとララ=キュアミルキーは、カッパードにおにぎりを渡す。エレナ=キュアソレイユに、テンジョウは「コマちゃんたちを救ってくれてありがとう」と言う。ユニ=キュアコスモはアイワーンの宇宙船の不具合を修理する。ガルオウガに対してまどか=キュアセレーネは「前を向いて歩きたい」と伝える、という具合にです。

さて、いよいよダークネストのいる場所(=かつて12星座のプリンセスがいたスターパレス)に来たとき、カッパードやテンジョウ、ガルオウガがコマちゃんたちとともに、「未来を消させない」といって、プリキュアの進路を切り拓きます。プリキュアたちもトゥインクルイマジネーションの力で、ダークネストのところにたどりつきます。

しかしそこでダークネストは、驚くべきことをいいます。かつて13星座のプリンセスで宇宙をつくったときに、「想像力をもった人々がつくる世界を見たい」という12星座と、「ゆがんだイマジネーションが世界を滅ぼす」といったへびつかい座との間で意見が対立したこと。12星座のプリンセスはプリキュアの力でゆがんだイマジネーションを正していくのだというが、スターパレスを追われた自分(=へびつかい座)は闇をつくり、そこで力を蓄えたこと。

その上で、12星座のプリンセスは自分たちの持つ半分の力で人びとのイマジネーションの力をつくり、残る半分を妖精フワに与えた。その証拠が地球などの星々に残る12星座の記憶であると、ダークネスト(=へびつかい座)が語ります。

そしてへびつかい座のプリンセスは復活後ダークネストを名乗り、ゆがんだイマジネーションをすべて消し去るために、12星座とともにつくった宇宙を消去することを考えたと。でも、その宇宙全体を消去するためには、もう一度13星座とフワをあつめて、フワという器にイマジネーションの力を集め直す必要がある。こんなことをダークネストは語ります。また、へびつかい座は、自分にとってもフワは宇宙を消すエネルギーを貯める器だが、12星座のプリンセスにとってもフワはトゥインクルイマジネーションの力を蓄える器でしかないとも言います。

ここで、プリキュアたちは葛藤に直面します。宇宙全体を守るためには、フワにすべてのイマジネーションの力を結集していかなければならない。ただ、そのときにはフワはただの器になってしまう。でも、フワを守ろうとすれば、ダークネストが宇宙を消し去ることを止められない。12星座のプリンセスたちは、宇宙を守るためにフワに力を集めるように言う…。

そんななかで、フワは自ら「みんなを守る」「みんなの想い重ねる」「みんなありがとう」といって、ダークネスト(=へびつかい座)の前に立ち、宇宙を消去する力に立ち向かって消えていきます。こうして宇宙は守られたのですが、フワはどこかへ消えてしまった…というところで、この1月12日分の放送は終了です。

ということで、消えていったフワはどうなるのか? 宇宙が守られたあとのプリキュアたちは、12星座のプリンセスは、星空連合やノットレイダーたちはどうなるのか? もう二度とダークネスト(=へびつかい座)は復活しないのか? こういったことが、1月19日分のテーマになりますね。

それとともに、やはり今のプリキュアのテーマが多文化共生や異文化理解で、なおかつ「敵対していた人々とも和解して、共存する」ということを目指していたこと。また、プリキュアシリーズがいつも描いてきたように、「なんらかの事情で悪いことに手を染めてしまう人はいるが、でも、根っからの悪人はいない」ということ。だから、「その悪事に手を染める事情さえ解消されたら、人びとはよき心を取り戻す」ということ。そのことも今回、プリキュアたちとノットレイダーたちとの「和解」というものが描かれたことで確認できたように思いました。

ということで、次は1月19日分を見ることにします。


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