やっとつい先ほど、1月19日放送分のプリキュアを見ることができました。これであした1月26日放送予定の今のシリーズ最終回を安心してみることができます。
さて、この1月19日放送分ですが、前々から思っていたとおり実質「最終回」ですね。ただ、1月26日にプリキュアたちの「その後」を描く余地を残して終わった、というところでしょうか。そこで具体的に、この1月19日分のあらすじをふりかえっておきましょう。
まずは、前回の続きから。妖精フワの力で一瞬、へびつかい座のプリンセスの放つ闇の力が消えたスターパレスから、1月19日分の話はスタートします。「宇宙はこれで救われた」と誰もが思ったそのとき、「器(=妖精フワのこと)を消したくないという思いがじゃまをして、思いを重ねきれなかった」と言って、へびつかい座のプリンセス(=これがプリキュアたちの敵・ダークネスト)が復活してきます。
そこでへびつかい座のプリンセスを追い払おうと、5人のプリキュアは再度変身しようとするのですが、闇の力を消すときにすべての力を使い果たし、今度は変身できません。へびつかい座のプリンセスは再び大いなる闇を生みだし、宇宙全体を飲みこんでしまいます。
当然、プリキュアたちも飲みこまれてしまうのですが…。でも、いつもプリキュアに変身するときに使うペンダントの力で、闇のなかをただよっています。ひかる=キュアスターは、フワたちを守れなかったと思って泣きます。そんなひかるに、ララ=キュアミルキーが声をかけます。やがて他の3人のプリキュアも集まってきます。
5人のプリキュアが集まったところに、流れ星とともにトゥインクルブックが届きます。そのなかには、妖精フワの絵が描かれています。それを見て、ひかるは「宇宙は消えない。まだある。私たちの心の宇宙」と言います。プリキュアたちは「あきらめるのは私たちらしくない」と言って、いつも変身するときにうたう歌を5人でうたい始めます。すると、ペンダントが光ってイマジネーションの力がもどり、再びプリキュアに変身することができました。
再度の変身後、プリキュアたちはへびつかい座のプリンセスのところへ。「お前たちの力は12星座のプリンセスからの借り物」と言われますが、プリキュアたちは「もとはプリンセスの力かもしれないが、今は自分たちのイマジネーションだ」と反論します。へびつかい座のプリンセスは「不完全なイマジネーションは宇宙を歪める。私のイマジネーションがすべて」とプリキュアたちを攻撃し始めます。しかしプリキュアたちは負けずに「みんなちがうイマジネーションを持っている。だから楽しい。時には苦しいこともあるけど、わかりあえたときに喜べる。そうやってちがうイマジネーションから未来を創造できる」と反論。
そして、キュアスターは「イマジネーションを消すよりも、たくさんあったほうがキラヤバ~」と言い、再びみんなの想いを重ねていきます。このときに、プリキュアたちの家族を含む地球の人びとだけでなく、かつてノットレイダーだった人びとも含めて、すべての宇宙の人びとの想いが重なります。そして、プリキュアたちの放つ技でへびつかい座のプリンセスは倒され、宇宙は再び闇から光を取り戻します。
宇宙に光が戻ったあと、「私たちの想像を越えてプリキュアたちは育った」といって、12星座のプリンセスたちは驚きます。光を取り戻す儀式が終わったときに、プリキュアたちは闇だけを消して、なんとへびつかい座のプリンセスは倒さなかったのです。しかしへびつかい座のプリンセスは「いまさらもとにはもどれぬ」と言い、プリキュアたちの言うキラヤバ~な世界ができなかったら、自分は再び現れると言い残して去っていきます。
なんか、こういう展開で…。やはり今のプリキュアは「多文化共生」や「異文化理解」がテーマだったということ。また、前回から改心して味方になったノットレイダーたちに象徴されるように、「この世の中に根っからの悪人はいない」とプリキュアたちの世界では考えられていること。そして、へびつかい座のプリンセスを完全に消してしまわなかったところで、「プリキュアたちの世界では、世の中の悪を自分たちの手に負えるサイズにはするけど、根絶やしにはしない」ということ。そういうプリキュアの世界観が現れているように思いました。
ラストですが、ひかる=キュアスターは、消えていった妖精フワの復活を願います。12星座のプリンセスは、プリキュアの力を使うとそれはできるかもしれないが、でも、そうすると二度とみんなプリキュアにはなれないと伝えます。「それでも、フワに会いたい」と願うひかるに、他のプリキュアたちも力を貸して、フワを復活させます。
復活したフワは、ひかるたちのことをちゃんと覚えていました。でも、プリキュアにもどれなくなるということは、ララ=キュアミルキーはサマーン星人に、ユニ=キュアコスモはレインボー星人にもどるということでもあります。ユニは「みんなと一緒に居られてキラヤバ」と、ララは「サマーンに帰って地球のことをみんなに伝える」と言い残します。そして、ひかるは「いつか自分の力で宇宙へ行く」と言い、まどか=キュアセレーネ、エレナ=キュアソレイユとともに地球へ戻ります。こうやって、5人のプリキュアはそれぞれ、自分の星へ戻っていったわけですね。ちょっと、悲しいお別れのかたちです。それが美しいアニメ映像とともに描かれていました。
ということで、あしたの最終回は、それぞれの星に戻った5人のプリキュアたちが「その後」どうなったのか。もう一度、どこかで出会い直すことは可能なのか。こんな主題が物語の流れをつくるでしょう。そして、この主題での物語の展開のなかに、2月からの新シリーズのプリキュアが絡んでくるかどうか…というところが見どころですね。