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できることを、できる人が、できるかたちで

京都精華大学教員・住友剛のブログ。
関西圏中心に、教育や子ども・若者に関する情報発信を主に行います。

昨日(6月3日)のプリキュア見ました。

2018-06-04 19:50:10 | プリキュア話

先ほど昨日のプリキュアの録画を見ました。いや~今回もなかなか、面白かったですね。ますます、奥深さがでてきたように思います。

また、すでに新しいプリキュアが2人でてくることはネット上などで知らされていますよね。どうやらその新しいプリキュアが、アンドロイドのルールーちゃんと、プリキュアにあこがれている小学生のえみるちゃんではないか…ということも、今回の放送分を見ているとよく伝わってきました。

基本的に今回の物語は、先週、自分をつくったクライアス社(=プリキュアの敵)に背いて、プリキュアたちの仲間になったルールーちゃんの「こころ」の問題が中心的なテーマです。要するに、プリキュアの敵・クライアス社のつくったアンドロイドのルールーちゃんに、人間の「こころ」が備わっているのかどうか。そういう大きなテーマがここで浮上するわけですね。

まず、ルールーちゃんは、ずっと下宿していたはな(キュアエール)たち一家のところには帰れない、自分はだましてきたのだから、と思っています。でも、はなの母親は、そんなルールーちゃんを迎えにきて、はなといっしょにだまって抱きしめて、連れて帰ります。そして「ポトフをつくろうとして失敗したからカレーにした」というカレーをルールーちゃんに食べさせて、「失敗してもまたやりなおせばいいのよ」なんて話をします。そうそう、泣きながらカレーをたべてるルールーちゃんみてると、とてもアンドロイドには見えません。そして、「みんなルールーが大好きだから、許している」っていうような話を、はなはルールーちゃんに聴かせているのでした。

一方、先週の放送分では、プリキュアから普段の姿にはなたちがもどったところを、えみるちゃんが見ていました。そのことを知ったえみるちゃんは今週、プリキュアたちのところにあらためてやってきて、自分が知ってしまったことを伝えます。そして、えみるちゃんはルールーちゃんに「いっしょにプリキュアになるための修業をしている。仲間だ、親友だ」みたいなことを言うわけですね。でも、ルールーちゃんは「親友ってなに?」と思うわけで…。

そんななか、はなは音楽のテストのために、歌をうたう練習をしようと他の仲間たちに伝えます。えみるちゃんは音楽が得意で、絶対音感の持ち主。えみるちゃんの伴奏ではな、ルールーが歌うわけですが…。ルールーちゃんはえみるちゃんに、音程はしっかりとれるけど、気持ちのこもってない歌い方だと言われてしまいます。ちょうど「初音ミク」が歌ってるみたいになるんで…。そこでまた、ルールーちゃんは「気持ちを込めるってどういうことかわからない…」と、フリーズしてしまいます。また、ルールーちゃんがフリーズしている姿を見たえみるちゃんに、プリキュアたちはルールーちゃんがアンドロイドだってことを伝えます。

あと、えみるちゃんは大金持ちの家の娘ですが、家では音楽をやることに反対されていて(特に兄が強く反対するので)、ギターが自由に弾けないこと。そういうこともここで紹介されていました。

また、思うように歌がうたえないルールーちゃんに対して、さあや(キュアアンジュ)が、「自分も演劇やっているけど、思うようにお芝居ができなくて困ることがある」「こころってアタマではどうにもならないもの」「それでも、あふれてくるのがこころ」みたいな話をしていました。なかなか、奥が深いでしょ?

そんななか、クライアス社の課長・パップルがやってきて、オシマイダーとともにプリキュアたちを攻撃しはじめます。その様子をルールー・えみるも見ているわけですが、パップルがルールーちゃんに「しょせんはクライアス社のつくった機械仕掛けの人形。あんたになにができる? プリキュアたちの仲間になんかなれない」という趣旨のことを言います。それを聴いてルールーちゃんはショックを受けます。でも、そんなルールーちゃんの手を握って、えみるちゃんは「ルールーは自分の親友だから!」と言い切ります。そして、そのあと、プリキュアたちがオシマイダーを倒し、パップルを追い返すわけですね。

ラストのシーンでは、えみるちゃんが大好きなルールーちゃんのためにつくった歌を、「いっしょに歌おう」と言いながら、ギターを弾きながら歌っています。それを聴いてまた、ルールーが涙を流しながら、いっしょに歌うわけですね。これがエンディングにつながっていく…という展開でした。

まあ、こんな感じで、機械仕掛けのお人形とか言われるアンドロイドのルールーちゃんに、だんだん、人間らしい気持が芽生えてくるわけですが…。こうなってくると、「人間とアンドロイドのちがいって、いったいなに?」という現代哲学・思想的な話題にもつながってきそうですねえ。なにしろルールーちゃんにはクライアス社には染まれない「良心」みたいなものまで芽生えたわけですし、どうやらその「良心」みたいなものは、プリキュアたちとその仲間・家族との交流の記憶が創り出しているもののようですし…。だとしたら、アンドロイドのルールーちゃんにもその「よきこと」の記憶が蓄積されると、「良心」が芽生えるってことにもなりそうですしねぇ…。


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