角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

気持ちで負けない。

2014年04月18日 | 地域の話




今日の草履は、彩シリーズ22cm土踏まず付き[四阡四百円]
ピンクを含む和柄がとても綺麗です。こうした和柄には、組み合わせをどんな色にしても美しく仕上がりますね。色違いで三種入荷し、総数12足しか編めません。桜まつりの期間で完売になると思います。

いやいや、今朝の「花子とアン」は泣けました。五年ぶりに故郷へ帰った主人公「はな」は、自身の女学校生活の代償に家族が貧困に耐えている様を見せつけられます。凶作のためさらに収入が減り、妹が製糸工場へ女工として勤務することも知らされました。苦悩する「はな」はせめて畑仕事を手伝うと兄のあとを追います。

そのときお爺やんに呼び止められ、「手を見せてみろ」と言われます。お爺やんは、『はなの手はもう野菜を作る手じゃない。畑はもういいから、はなにしか作れないものを作ればいい。みんなそう思っている』と優しく語りかけるんですね。はなが女学校で優秀な成績であることを、貧しい生活の中で家族みんなが誇りに思っているわけです。

ドラマの中でたびたび出てくるのが、「お金持ちの御嬢さんなんかに負けるんじゃない」といった趣旨の台詞です。そうした人たちに敵意をむき出しにするわけではないのですが、貧困層にしてみれば富裕層が羨望の的というのは分かります。叱咤激励「気持ちで負けるな」という、ひとつのハングリー精神なんでしょう。

一昨日の地元紙に、二年後に迫った新幹線北海道乗り入れの記事が載っていました。北海道側の銀行と青森県側の銀行が同じテーマでアンケートを実施した結果に、予想を超える数字が見えます。
簡単に言えば「新幹線北海道乗り入れは、観光事業にとってプラスかマイナスか」という質問です。「プラスになる」と答えた割合が、北海道80%に対して青森は26%しかありませんでした。

まず単純に考えて、観光客が北東北を通り過ぎて函館まで行ってしまう予想は分かります。逆に北海道側から本州へ来る人が少しは増えるとも考えられるわけですが、差引して北海道側に分があるのは確かでしょう。けれども意識にここまで差があるとは思いませんでした。記事にもある通り、北海道は観光ブランドとして高い誇りを持っていますよ。

かつて15年間のサラリーマン生活で、延べにすると半年くらいの日数を北海道に滞在しましたから、道民のプライドは少しばかり知っています。しかししかし、まず気持ちで負けることは避けたいですね。北海道の観光力は並大抵ではないですが、勝負のずっと前から負けを認めるのは寂しすぎます。

「はな」は英語力でお嬢様たちに勝っています。久しぶりの再会が契機となり、幼なじみの「朝市」もまた勉強に励むことを心に決めました。北東北に求められるのは、一矢報いるための何かを勉強することかもしれません。
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