角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

散策への仕掛け。

2014年04月07日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ27cm土踏まず付き[五阡四百円]
男性用に人気の高い紺系です。男性用サイズも27cmになると、年間売上数はさほど多くありません。27cmの在庫は「今日の草履」を含めて6足。繁忙期が目前ですから、27cmの在庫作りはひとまず終えることにします。場合によっては一点ものとなる「今日の草履」、平生地は「海賊」でありました。



4月1日から始まった「藤あや子作品展」も、今日で一週間となりました。作品展の鑑賞にいらしたお客様との出会いが、ここまでのところ毎日続いています。草履のお買い上げの有無にかかわらず、こうして散策していただけること自体が「経済効果」ですから、すでにこの企画は成功といっていいんじゃないですかね。

過去に開かれた「男鹿和雄展」や「片岡鶴太郎展」でも見られた同様の現象が、秋田県内に暮らす方々の「角館初散策」なんです。秋田県民であれば角館の名前を知らない人はまずいないと思いますが、だからといって県民すべてが角館を散策しているわけではありません。つまり角館そのものに関心は薄くとも、鶴太郎さんや藤あや子さんには関心のある人が企画展を訪れ、ついでに角館散策を愉しまれるわけです。

秋田市からお越しのご夫婦。草履実演を興味津々眺めるご夫婦に健康効果をご説明すると、すぐに試し履きをされました。足裏マッサージの感触を気に入ってくださり、それぞれにお好きな配色をお選びです。
『昨日藤あや子展を観て、わらび座のホテルに泊まったんですよ。角館をこれだけゆっくり歩くこともなかったもんだから、面白い草履に巡り会いましたよ』と笑顔のご主人。
さらに春の角館を愉しんでいただこうと、4月1日が発売日の「花見だんご」もご紹介しました。

角館が「散歩する街」と評されるのには、やっぱり理由があると思っています。でも「散歩しよう」と思い立っていただくには、仕掛けが要るんですね。その仕掛けもさまざま種類が必要なのでしょう。世の中には鶴太郎ファンもいれば藤あや子ファンもいるのですから。
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