角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

草履に呼ばれた!?

2008年08月04日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズMグループ23cm土踏まず付き〔4000円〕
夏の新柄第二弾は、「ド派手」をテーマに作ってみました。昨日のブログで少し触れましたが、常連さんである三十歳代の女性から「派手」な配色を頼まれていたんです。確かに派手には仕上がったものの、こちらの女性のイメージとはちょっと違うなぁとも感じていました。

とりあえずパネルに展示して一時間ほど、私が“うわっ!”と驚くほどこちらの草履にビッタリの女性が現れたではありませんかっ。
鹿児島県南さつま市からお越しのおばさまがこの草履を見つけると、『あらっ、ケバい~、ケバ子ちゃん草履じゃないっ!』。文句なしに一発でこちらをお選びのおばさまも、草履に負けず劣らずケバ…、いやいやお洒落なおばさまでありました。
と言うわけで、今日の草履は「ケバ子ちゃん草履」と名付けましょ。

7月13日の「今日の草履」、実はあれからしばらく展示パネルから外しておりました。23cmの在庫がそれなりにあったのと、やはり世界に一足草履をちょっと売り惜しみした感もあります。
最近になって在庫量も底が見えはじめ、再度展示したのが三日前です。その後こちらの草履を気に入ってくださったお客様が三人ほどいたのですが、いずれもサイズが合わず泣く泣く他の配色をお選びでした。

そして昨日のこと、ついに現れました。シンデレラは秋田市からお越しのお若い女性、三人でお越しだったのですが、23cmがピッタリだったのはこちらの女性だけでした。
これまでのこの草履の経緯をご説明すると、『えええぇっ、あたしこの草履に呼ばれたのねっ!』。

角館草履の実演席では、こうした「縁」が日常にあります。それでも昨日のお若い女性と今日のおばさまのふたりは、まさに“呼ばれたっ”と言ってイイと思いますね。

コメント
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