距離:23k 一宮寺 … 屋島寺 … ささや旅館
第84番 屋島寺 本堂
太子堂 ご夫妻と主人
第84番札所 屋島寺 の在るこの地出身の知人が居て、小さい時におばあ
さんにつれられて数えきれないぐらい屋島寺に参られたと聞いています。どんな
お子さんだったのだろうか…。私はおじいちゃんに連れられて清荒神によく行き
ました。私はおじいちゃんが大好きでいつも一緒でした。彼女とおばあさんもき
っとそうだったのだろうと思いますが、今はあまり祖父母と孫が連れ立つ姿を見
かけませんね。
蓑山大明神 ↓ 左:子狸を連れた父狸 右:赤ちゃん狐に乳を含ませる母狸
蓑山大明神は日本三大名狸の一つ「太三郎狸」を祀る神社です。太三郎狸
は四国の狸の総大将で、屋島に異変があるときには、直前に屋島寺の住職
に知らせました。又、住職の代替わりには、一夜、源平合戦の様子を演じて
見せたと言います。今は家庭円満、縁結び、水商売の守り神として信仰を集
めています。
屋島寺から見た夕日がとても綺麗でした
屋島のふもとにある壇ノ浦は源平合戦の舞台となった入り江です。今は、埋め
立てられて当時と地形は変わっていますが、安徳天皇社等の史跡が点在してい
ます。
展望台からは沖に鬼ヶ島が浮かんでいるのが見えます。屋島には中学校の
修学旅行の思い出があります。金比羅さん、栗林公園、屋島と来ました。
学校文集に3年生は修学旅行の感想文を載せることになり、私も書かせて
もらいました。私の分担は栗林公園と屋島でした。
ついこの間までその文集を持っていたのですが、どこかに紛れ込んだようです。
16歳の私と今の私(遍路をしたのは60代)の感じ方の違いを比べてみたか
ったのですが…。
この写真のように今は建物で埋め尽くされていますが、50年ほど前はまだ塩
が広がっていて、そこに働く人たちが豆粒のように見えていました。
修学旅行の思い出が載った文集が出てきましたので、付け加えます。
屋島から琴平まで
お伽の国、鬼が島を眺望しつつ、思い思いに家から持参の弁当を食べている。食事のすんだ人は
三々五々連れだって自然の美しさを背景に記念写真を写したり、お土産を選択するのに一生懸命
だった。
私は自然の美しさをもっとよく見ようと前に乗り出した。眼下には、美しい箱庭の絵図が、目の届く
限り、繰り広げられていた。塩田に人の動くのが見えた。非常にゆっくりとあたかも、機械
人形のように、同じ動作を繰り返している。
目を転じると、そこには緑のベールに包まれたような島が、ぽっかりと、波の上に頭をもたげていた。
これがあのお伽で有名な鬼が島である。
次々と目の前に広がっていく美しい絵巻を、どのような言葉で讃賞していいのか判らないままに、私は
しばし呆然とこの美しい図形を眺めていた。
まもなく集合のあいずがあって、私達は、この偉大な、自然の美しさに別れを告げた。
途中で、産地特有のにわか雨に見舞われた。雨はすぐ止んだ。空を見上げる友達の頬はばら色に輝い
ていた。
ケーブルカーからの眺めも美しかった。私達は、来たときのバスに乗って、栗林公園に向かって出発
した。車窓からは雨に打たれ田舎の風景が、秋の寂しさを、そのままに見せて、私の目に飛び込んで
きた。
まもなく公園に着いた。私達は雨の降る中を公園内の一室に飛び込んだ。その部屋からは、丸橋や池
が見渡せた。池の中では美しい背を光らせながら鯉が悠々と泳いでいた。
雨がひとしきり降り出したので、私達はまだ見ぬ美しい公園に心を残しながら再び、車中の人となった。
皆疲れたのか、琴平に近づくにつれて、心地よさそうな、かすかな寝息が人々の口から流れ出ていた。
☆ 明日、明後日とお休みします。