世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

映画「ハピネス」

2024年05月18日 23時45分53秒 | Weblog
映画「ハピネス」を劇場で鑑賞。
ロッピーで前売り券を買い、お安く観られた。(ムビチケは使用期限が過ぎていた涙)

でもシアターに到着し、いざ発券しようとも初めてなので分からず。
店員さんが駐在するカウンターに行って、無事、発券してもった。
上映開始前2時間。私の他に1人しかいないんですけど、座席表…。

「あのね、このハピネスのポスターの写真を撮りたいんですけど、どこにありますか?」と店員さんに尋ねる。
分かりにくいところにあるらしく、背後にいた若いポニテの女の子が「私がご案内します」と言ってくれた。
一緒に歩く。階段も下る。たしかに分かりにくい。歩きながら
私「お忙しいところすいません。この映画の原作者が好きなもので」
ポニテ「いえいえ。どんな作品なのですか?」
私「余命1週間の高校生カップルのお話です。各々にある『幸せとは』を考えさせる原作なので今日の映画もそうだったらいいなと」
ポニテ「おもしろそう」
私「原作はね、あなたが生まれた頃に発売になったのよ。・・・あなた、生まれてきてないでしょう?その頃」
ポニテ「18年前・・・たしかに!生まれたての頃です!!見てみますね、今度」

嗚呼、今日も若人に布教をしてしまった。
ヲタあるある。

「こちらです」
案内されたのは駐車場に面した通路。
…!!



思わず目頭が熱くなる。



原作・どんぐりブレスレットと一緒にパチリ。


吉熊「野ばらせんせー、おめでとう!」



余命一週間を宣告された高校生の由茉と彼女を支える同じ高校に通う雪夫のラブストーリー。
今日見て、日々にありふれた奇跡の大切さに改めて気付かされた。
由茉の両親役を演じた山崎まさよし、吉田羊もとても良かった。
私の両親も、去年、私が病気になった時、あんな感じだった。
帰省した際には子ども科学館につれていってくれ、そして私の好物「ママのおじや」を作ってくれた。
パパもママもつらかったよね。余命を宣告されたわけじゃなかったけれども。未婚の娘がいきなりあんな病気になってしまって。本当に心配をかけてしまったと反省。

雪夫の姉(原作にはない)が強烈なキャラクターで、とても光っていた。演技に安定感があった。そして綺麗。
ロリィタのお洋服をあそこまで着こなせるとは。



冒頭からぐずぐず泣いていたんだけど、エンドロールの「原作者 嶽本野ばら」という文字で嗚咽。
23年間、地味に応援してて本当に良かった。

「ハピネス」の映画化がニュースに躍り出る直前、私と野ばら先生はラクマでのお買い物を経由してメッセージのやり取りをしていた。
「明日、ビッグニュースがありますので楽しみに待っててね!」と野ばら先生。
そしたらハピネスの映画化決定のニュースだった。
術前1週間前の出来事で、当時の私は「電気メスで体に傷を作るのは怖いけど、この映画を絶対に観たいので生きるぞ!」と勇気づけられた。



主人公の由茉がカレー好きなのでカレーがたくさん出てきた。
ええ、1万円以上の資生堂パーラーのカレーも。

資生堂パーラーは無理だけど、迷わず帰りにカレー(ネパール人経営)を食べた。



ふっくらしたチーズナンにバターチキンカレー。
スパイシーなチキンに、下拵えをした様子がうかがえた。


ググってみると、「ハピネス」を見た後、カレーを食べている観客が多すぎて苦笑。
みんなそうなるよね。






映画が始まる前にショッピングモール内にあるコンタクトレンズ店でプレミオを買った。
遠近両用を薦められるが、高いので「今使っているコンタクトに老眼鏡をかけちゃえ!」とコンタクトレンズ技師の人に提案された。
11年来の愛用。プレミオ。


映画の予告で気になるものを。
長岡花火の作品。
野ばら友がいる長岡。
一度、長岡花火を見てみたいな。


あと心臓病の話。

「余命10」の話らしい。
…いや、私が見るこっちは余命一週間ですから、と心の中で突っ込んでしまう。


結局死に別れになってしまった由茉と雪夫。
周囲から見ればかわいそうなんだろうけど、本人たちは出会えた奇跡、愛し合えた奇跡を感じられており、彼らなりのハピネスを感じている。瀬戸内寂聴先生が言っていた愛別離苦という言葉なんて二人には、まるでない。
そう、幸せって周囲からとやかく言われるものではないのだと本作品を観て思った。
本人、或いは、本人たちが幸せならばオッケーじゃん!という野ばらニズムが本作品にも描かれていたので、観たあと、こちらもハピネスを得られた。つーか、野ばら先生の原作が映画化されだけですでにハピネス!!

余命一週間を告げられたら何をしようか。
私はもう一度フランスに行きたい。忙しいかな。それか尾道も行かなくっちゃ。
ネットでやりとりしているお友達にも会いたい。でも案外、普通に仕事してたりして。職場環境、良いし。日常に潜在するハピネスを大切にしていこう。
カレーを食べながらそう思った。


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