世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

チョウ悪おやじ

2006年10月25日 23時40分20秒 | Weblog
朝イチ、母から電話があった。
寝惚けていた私は、最初アラームかと思い、目を閉じたまま手探りで音を止めた。
しかし、以後何回もアラームがけたたましく鳴るので、
「んだよッ!」と不機嫌MAXで携帯を見つめた。
母からの着信がある。
…なんだろう。

朝イチの電話というものには、そこはかとなく不吉な雰囲気が漂う。
恐る恐る電話をかけなおしてみた。

母の話は以下の通りである。
今朝未明、酔っ払って帰宅した父は、腹痛を訴えたらしい。
尋常でない痛がりっぷりに救急車を呼び、病院に着くなり、父はレントゲン撮影を受けた。
診断の結果は「憩室炎」。
大腸のヒダに炎症が発生し、そこが痛むらしい。
入院決定。

「そんなわけで、今帰ってきたんさ」

「入院」「レントゲン」、そんな単語で寝惚け頭が吹き飛び、やや狼狽する私とは逆に、母の声は淡々としていた。

「今までの不摂生が祟ったんだよ。ま、仕方ないんじゃん?」
30年連れ添った妻は、非常にクールであった。

今日から父は、長崎へ出張に行く予定だった。
この日のために、移動時間内に活用しようとMDプレーヤーを購入し、準備万端だった。

出張に行こうと病床から這上がる父を医者と共に押し止めるのに苦労した…母は呆れながらそう述べていた。

私の中にある、「自分の家族だけは病気になるはずがない」という思い。
そんな若い神話の崩壊を今日初めて感じた。
親というものはいつまでも元気であるという前提があってこそ、我儘を言ったり甘えたりできる存在なのである。

幸い大事には至らなかったものの、改めて健康は大切だと思った。

いつも煙草と酒を不気味なほど摂取する父も、これで懲りただろう。

それにしても、飲兵衛の妻を30年やってきた母の強さにはびっくりした。
姐御肌というのが栃木県の女性の県民性らしいが、母の場合そういうものを超越してしまっている気がする。
昔は情に厚く、そして太陽の如く熱い女だったのだが、更年期が過ぎようとする今、殆んどの事象に対し、淡々と考えるようになった。
しかし、そんな彼女も本当は少し心配なんだろう。
逐一入ってくる、父についての実況中継メールでよく分かる。

あ~あ、なんだか今日は疲れた…。
早く寝よう。
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