世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

読了。

2005年10月12日 22時51分18秒 | Weblog
タケプロンで、(いるかもしれない)ピロリを撃退し、
ストロカインで胃の痛みを止めている。
ストロカインは、胃に麻酔をかける薬。飲んだ後は呂律が回らなくなる。
舌に感覚がなくなる。歯医者さんの麻酔に似た感じ。

事務職の私。
1日何回か電話に出る。
ストロカインを飲んだ後に電話に出ると、必ず口足らずな喋り方になる。
(山瀬まみを暗くした感じだろうか?)

社名や自分の名前を伝えるのさえも困難である。
電話だけではなく、生身の人間との会話も億劫になる。

頭では話の主旨が完成されているのに、口が付いていかない。
挙げ句、最近は無口になった。

そろそろ胃カメラ、考えないと…かなぁ。鬱。


そんな中、今日ようやく「ツ、イ、ラ、ク」を読了した。
読み終えてしまうのが淋しくて、最後まで読むのを躊躇していた。
そのぐらいこの作品に愛着を持てた。
長編小説を読み終えた時独特の気だるさが自分の中に漂っている。ちょうど今。

2005年に読んだ小説の中では断トツ面白かった。
恋に墜落する切なさや苦しさ、そして姫野節独特の筆づかいで滑稽さも描かれていた。
ストーリーに厚みや深さがあるので、あとになってお気に入りのシーンを読む度に違った読み方感じ方ができる。
そして、何頁か読み進めると必ず「この言い回し、凄いなぁ!!こういう心理や情景を表す時にこんな便利な言い回しや言葉があるんだ!!」という箇所があり、感動した。

小説を読むときはいつもそんなことを感じつつ読むのだが、読んで暫くすると、いや読んでいる最中から、発見の感動の大半は忘却の彼方に去っていく。
その度に読み返したい、手元に置いておきたい一冊になった。

次は林真理子先生の「アッコちゃんの時代」を読む予定。
ねっとり系真理子先生ワールドを堪能するつもりだ。

淡白な姫野作品の後なので、より一層脂っぽさを感じるのだろうなぁ。

脂っぽい食事ができないので、本で欲求を発散する私なのである。

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