世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

おもちゃ

2005年05月06日 22時42分51秒 | Weblog
初心を置き去りにして、
突っ張って、
優しさを忘れて…
こんなんじゃいけないって思った時、必ず観る映画がある。

深作監督の「おもちゃ」。
昭和30年頃の京都花街の話。
貧しさから、中学校に行けず、舞妓になるべく置屋で働く時子。
素直でまじめ。
朝早くから深夜まで女将さんや姐さん達の世話、
芸の練習…毎日本当によく働く。
花街を下駄でカラコロ走る姿は、健気としかいいようがない。

姐さん達の男の取り合い、女将さんと愛人の言い争い、
そんな日常にいながら時子は淡々と働く。
やがて舞妓になる日が来て、「おもちゃ」という芸名を貰い
…そして、いわゆる「水揚げ」を迎える…。

時子の健気さを観るといつも自分を恥じてしまう。
いかにワガママで自分勝手な自分を。
仕事に対する誠心誠意を学べるという意味以外でも、
舞妓という一見華やかだが、裏にはこのような苦労があるということを
知ることができるので興味深く観ることが出来る。

明日も一日頑張ろう!!

充電済み

2005年05月06日 00時53分34秒 | Weblog
3日
夕方、赤羽を発つ。いざ故郷へ。
電車はいかにも連休らしい混み具合。
古河を過ぎた辺りから、のどかな田園風景が車窓に映る。
牧歌的といえば聞えは良いが、ただの田んぼ。
畦道に縁取られた田んぼには青々とした稲が光り、
農家の人がトラクターで小道を行き、
こいのぼりが風にうねる。

夕日が差しこむ電車内。
故郷が近くなるにつれて、センチメンタルな気持が押し寄せる。
普段の帰省時は、専ら夜なので車窓からの風景は真っ暗。
今回の様に明るい時間帯の帰省は、見慣れた色々なものが車窓を彩るため、
私の懐古神経はダイレクトに刺激される。
夕御飯は、久々に母の手料理を楽しむ。
遅れて帰省した芋子と父と三人で語る。
「人生は短い」と、父は繰り返し語る。

4日
粟野のつつじ祭りに行く。
久々のドライブで私は車酔いをし、あまり意識がない。
両親、芋子に悪いと思いつつ、爆睡。
つつじは満開だった。たぶん…。
夜、芋子と「ドラえもん のび太の鉄人兵団」を鑑賞(レンタルしてきた)。
最後の場面でいつもホロリとしてしまう…。リルル~ッ!!

5日
いつも通り、両親が駅まで見送りに来てくれる。
「また来るね」と言い、電車に乗る。
電車が動き出しても立ち去らない両親。
私もドア越しに手を振る。
芋子はさっさと座席に座ってる…。なんてクールなヤツなんだろう。

自宅に荷物を置き、「live image」に行く。
東京国際フォーラム。一階席の真ん中、かなり素晴らしい席だった。
加古隆、ゴンチチ、葉加瀬太郎など有名なアーティストが次々に演奏する。

加古隆氏…まず「白い巨塔」のテーマ曲を演奏。
私の頭の中では、「財前教授の総回診」が始まる。
続いて、NHKスペシャルの中でも、私の心に一番深く残っている特集番組「映像の世紀」より「パリは燃えているか」。
スクリーンには戦争の様子や戦火に包まれるパリが映し出されていた。
愚かな戦争を繰り返しつつも、壮大な歴史を生み出す人間を客観視しているような曲。
前々から好きだった曲。
最初の一音を聴いた時は鳥肌が立った。
今回、生で触れられたことに感動し、思わず涙が。
また、加古氏の優しく紳士的な語り口調が印象的だった。
トレードマークの帽子もお洒落だった。

松谷卓氏…言わずと知れた「劇的ビフォーアフター」の音楽を手掛けた若手の天才。
私とほぼ同じ歳なのに、紡ぎ出す音楽は一流。
結婚はしたくないが、結婚式はしたい私。
ここだけの話、新郎新婦入場の際には、彼の「匠/TAKUMI」を使わせていただこうと心に決めているんである。
この曲に合わせ、感激し…むせび泣くドレス姿の私。
想像しただけでニンマリしてしまう(笑)。それぐらい(?)好き。

葉加瀬太郎氏は、元気いっぱいだった。でも、どう見てもパパ●ヤ鈴木…。
元気なんだが、指先が奏でるヴァイオリンの音色は繊細。
最後の「情熱大陸」では、スタンディングオベーション。
私も立って、リズムに合わせて拍手♪♪
その他、羽毛田丈史氏の「地球に乾杯」、
ネスカフェの♪ダバダ~を演奏した小松亮太氏など聴き所満載だった。
後ろのストリングスの皆さんもソロで活躍されている有名な方々。
中でもチェロの柏木広樹氏は「冷静と情熱のあいだ」に出ていた。
(順正と葵が再会し、彼のチェロの響きに酔ってキスするシーン)

溜まった心の垢を落とせた連休だった。
明日からまた出勤だが、乗り越えられそう。