晴乗雨読な休日

休日の趣味レベルで晴れの日は自転車に乗ってお出かけ。雨の日は家で読書。

ディーン・クーンツ 『インテンシティ』

2009-07-20 | 海外作家 カ
この作品は「超訳」という、翻訳とはちがって、日本語的に
読みやすく、訳者の独自解釈が強く出る訳のことで、ときに
訳文として間違っているのでは、とされる部分もあるのです
が、たとえば映画の日本語字幕などは、はじめから文字数
が決められているので意訳するしかない場合もあります。

そこには若干のニュアンスの食い違いがあるでしょうけど、
海外の小説の日本語訳には、翻訳に気を使いすぎて、なん
だか人間味が薄れてしまったような作品も中にはあるので
まあ一長一短といったところでしょうか。

さて、ディーン・クーンツという作家ですが、ある書評では、
『節操ないくらい面白い』なんて評価をされているのですが、
節操あるかどうかは別にして、描写の細かさや正確さは
臨場感たっぷりで、およそ紙に文字だけの二次元で表現さ
れているとは思えないほど。

アメリカのある田舎、カリフォルニアの大学で心理学を学ぶ
女チーナは、友達の運転する車で、友達の実家に遊びに行く
ところ。
チーナは友達の家族にあたたかく迎え入れられて、おいしい
夕飯をごちそうになり、客室で寝ようとしますが、階下から
悲鳴やら大きい音が。
気になり部屋を出て家の中を見てみると、主寝室には友達の
両親が殺されており、そして友達は部屋で縛られて殺されて
います。
チーナはなんとか見つからないように犯人の行方を追いますが
犯人は外に停めてあるキャンピングカーに友達の死体を担いで
運び込もうとしています。
ふたたび家に戻ってきた犯人に見つからないようにチーナは
キャンピングカーに忍び込みます。
そして車は発車・・・
途中寄ったガソリンスタンドで、給油している犯人に見つから
ないように車から抜け出し、併設している店に逃げ込み、匿っ
てもらいます。
会計しに店に入ってきた男に不審がる店員。
そんな店員をよそに、犯人は一枚の写真を店員に見せます。
写真の少女はアリエルという名で、家に監禁していると言い、
さらに犯人は店員を射殺。

チーナはその監禁されている少女を助けなくてはと思い、ふたたび
犯人の車に戻ります。そして犯人の運転するキャンピングカーは
人里はなれた森林地帯の奥地の一軒家へ・・・

はたしてチーナは無事に少女を救い出せるのか、残虐非道な
男の正体とは・・・

読んでいて、つぎつぎと迫りくる恐怖、緊迫感。ようやく見えた
希望はしかしすぐに潰え、ふたたび恐怖・・・
ほんと心臓に悪いですよ。
コメント
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