Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

論理と修辞,組織の力

2007-10-04 23:25:30 | Weblog
数理の大家の先生が「お祝い」に昼食をご馳走してくださるという。もう一人お祝いされる(数理の)先生とともに,くねくねと曲がる田舎道を車で飛ばして,地元の人しか知らない隠れ家のような蕎麦屋に行く。大きな窓から,広い田畑が見渡せる。ほんとならセイロを2枚ぐらい食べたいところだが,奢っていただく身なので遠慮する(とはいうものの,かき揚天ざるという,3人のなかで最も高額な注文をする)。

英語で論文を書く話になった。数学の論文は厳密な論理の展開だから,基本的には IF THEN だけで書けるという。ただし,新たな問題を提起するとき,それなりの修辞法が必要になり,一定水準以上の語彙や表現力が要求されるという。数学では,論理と修辞はたまに協力し合いつつ,基本的は独立し併存している。他方,社会科学の分野では,そうした明確な線引きはなく,論理と修辞が「溶け合っている」。

午後は約4時間,9チームの学生たちのプレゼンを聞く。お題はコンビニ業界の戦略環境分析。主に文献やネット上の情報から自社と競合,顧客など,さまざまなステイクホルダーの情報を集め,最後はSWOTまで持っていく。各チームが,まるでお互いダブらないよう申し合わせたかのように,それぞれ独自の視点を打ち出してくる。異質性を内部に抱えることが組織のパワーになることを実感する。

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