週刊東洋経済3/24号の第2特集は「アップルの“賞味期限”」。いま絶頂期にあるかのように見えるアップルだが,ジョブズ後にどんな死角があるだろうか。冒頭の記事では,クック体制での静かな変化を指摘しつつ,今後の懸念材料として,コンテンツ業界との関係が挙げられている。
寄稿しているジャーナリストは林信行,西田宗千佳,本田雅一の3氏。林氏は「実は iPad で目覚めるのは産業側」という記事で,産業界での導入事例を紹介している。警備保障,中古車販売,病院,通販,百貨店,ホテル,外食・・・いずれもサービス業である。漁業や消防署の例もある。
同じページにある囲み記事で,ドコモが iPhone の導入をためらう理由が解説されている。その一方で,Android には iPhone の50倍もウィルスが存在するので,法人市場で嫌われているという。このような問題に直面しているドコモは,結局 iPhone 導入に踏み切るだろうと示唆している。
西田氏の「ジョブズなきアップル 強さは本物か」では,アップルの強みを製品へのこだわりと少品種大量生産によるコストダウンに求める。既存の制約にとらわれないデザインは,大量生産によってはじめて賄われる。しかし,少品種への絞り込みはリスクを伴うことが指摘される。
本田氏は「アップルが競争のルールを変えた」という。Android には多くのハードメーカーが参入し,全体としてシェアは拡大しているが,お互いの競争から価格低下,新製品投入のサイクル短縮化という悪循環を起こしているという。その結果,メーカーは窮乏化を避けられない。
それに対して,アップルはクローズドなコンテンツ流通網を構築し,ハードで収益を上げるビジネスモデルを確立した。それは盤石に見えるが,本田氏は,アップルが今後も成功し続けるかどうかは iCloud がどうなるかにかかっているという。そこで躓くと流れは変わるかもしれない。
かつてアップル,IBM,モトローラが PowerPC を導入しようとしたとき,インテルの幹部たちが招集されて「いかにインテルを潰すか」のシミュレーションを行ったという話がある。一見盤石に見えるからこそ,それを崩壊させる弱みを考えることが,真の強さの理解につながる。
![]() | 週刊 東洋経済 2012年 3/24号 |
東洋経済新報社 |
寄稿しているジャーナリストは林信行,西田宗千佳,本田雅一の3氏。林氏は「実は iPad で目覚めるのは産業側」という記事で,産業界での導入事例を紹介している。警備保障,中古車販売,病院,通販,百貨店,ホテル,外食・・・いずれもサービス業である。漁業や消防署の例もある。
同じページにある囲み記事で,ドコモが iPhone の導入をためらう理由が解説されている。その一方で,Android には iPhone の50倍もウィルスが存在するので,法人市場で嫌われているという。このような問題に直面しているドコモは,結局 iPhone 導入に踏み切るだろうと示唆している。
西田氏の「ジョブズなきアップル 強さは本物か」では,アップルの強みを製品へのこだわりと少品種大量生産によるコストダウンに求める。既存の制約にとらわれないデザインは,大量生産によってはじめて賄われる。しかし,少品種への絞り込みはリスクを伴うことが指摘される。
本田氏は「アップルが競争のルールを変えた」という。Android には多くのハードメーカーが参入し,全体としてシェアは拡大しているが,お互いの競争から価格低下,新製品投入のサイクル短縮化という悪循環を起こしているという。その結果,メーカーは窮乏化を避けられない。
それに対して,アップルはクローズドなコンテンツ流通網を構築し,ハードで収益を上げるビジネスモデルを確立した。それは盤石に見えるが,本田氏は,アップルが今後も成功し続けるかどうかは iCloud がどうなるかにかかっているという。そこで躓くと流れは変わるかもしれない。
かつてアップル,IBM,モトローラが PowerPC を導入しようとしたとき,インテルの幹部たちが招集されて「いかにインテルを潰すか」のシミュレーションを行ったという話がある。一見盤石に見えるからこそ,それを崩壊させる弱みを考えることが,真の強さの理解につながる。