昨日から,非常勤の授業が始まる。まずは外書購読。20人ほどの学生が集まる。授業日数の3分の2で簡単なレポートを出してもらう。厳しすぎると感じている学生もいるようだが,これでいく。「文系」なら,せめて原書ぐらい読もうぜ。
ついでマーケティング・サイエンスの入門的講義。初回の出席者は100名くらいか。今日は,1~2年生向けの統計学。200人くらい? いずれも,微積や行列は使わないが,シグマは使うよと宣言。それぞれ,次回から何人ぐらい出てくるだろう。
文系の学生にとって,統計学を学ぶことは最初の壁が大きい(自分がまさにそうだった)。そこで最初に,統計学を学ぶプロセスはそう面白くないが,(やり方次第で)ビジネスに大いに活用できる,ということを強調したかった。
そこでまず,刺激として以下の本を紹介。
鈴木敏文の「統計心理学」―「仮説」と「検証」で顧客のこころを掴む (日経ビジネス人文庫 (か3-2)) |
だが,厳密な意味での統計学やデータマイニングが役立っていることを示すのに,次の本に勝るものはない。そこに収められた豊富な事例からいくつかピックアップ。こうした話をしているうちは,さすがに寝ている学生は少ない(1割程度?)。
その数学が戦略を決める イアン・エアーズ 文藝春秋 このアイテムの詳細を見る |
データの基本形式を行列っぽい図で示したとたん,どこかからため息が・・・。授業のあと,一人の学生が線型代数は学ばなくていいのか,と質問。この授業のためには不要だが,今後,高度な手法を学びたいなら学んだほうがいい,と返答。
そして2年生向けゼミ。14人ほど集まっている。まずはリサーチの方法論,そして統計ソフトについて学び,3年次からはシミュレーションあるいは実証分析の研究を行うと説明。何人かの学生が数学やコンピュータについて心配している。
学生の一人が,マーケティング・サイエンスは実務に役に立つのかと質問。Good Question! それは君次第だよ。学生たちがほぼゼロから学ぶと同様,ぼく自身もある意味でゼロから学び直す。これから3年間続くゼミ・・・来週,何人現れるか?