Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

クリエイティブビジネス入門講義

2009-06-30 16:39:30 | Weblog
1年生向けの「商学入門」という講義で1コマだけ,「クリエイティブビジネス」についてしゃべる。2クラスあり,先週は30人,今日は200人という偏った構成になっている。200人ほどいると,放っておくとすぐザワザワし始める。一人ひとりはヒソヒソ声のつもりでも,集積すると大きな雑音になる。150人ほどの「統計学」でもこの現象がしばしば起きる。どのへんに閾値があるのだろうか・・・。

両日,話したのは次のようなことだ:

・日本経済の潜在成長力 陰りと機会
・「ダーウィンの海」と進化論的見方
・インターネット革命 夢と現実
・コミュニケーション・パラダイムの変化
・日本企業の課題 倫理性と審美性
・起業に関する国際比較
・クリエイティブ・ワークの時代
・これからのキャリアパス

お前にそれが語れるのか,というテーマもあるが,しかたない。潜在成長力とか起業の国際比較(*)とかの議論は,専門家から見ると突っこみどころ満載であったかもしれない。また,そもそもマーケティングとか会計学といったかたちで「クリエイティブビジネス」という学問領域があるわけではないので,ぼく自身がそう考えるものがそうなのだ,というしかない。

 *以下の本に紹介されている Global Entrepreneurship Monitor の結果を引用した。

アントレプレナーシップ
ウィリアム・バイグレイブ,アンドリュー・ザカラキス
日経BP社

このアイテムの詳細を見る


よくわからんかったけど,こういう話をもう少し聞いてみたいとか,自分がやりたいことと関係するかな,と思った学生が何人かいるなら,成果があったといえる。実際,熱心にノートをとっている学生もいたし,手応えがなかったわけではない。しかし,そういう熱心な学生に限って資格取得をめざしていたりして(いや,それ自体はよいことだが),「こっち」にはこないかもしれない。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。