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Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

野球観戦の快楽と苦痛

2009-04-19 11:03:01 | Weblog
昨夜,元同僚とその友人とそのまた友人(とその子ども),共同研究者とその友人,総勢9人のカープファン("このなかに一人,私を裏切る者がいる,とイエスはいわれた")で神宮で野球観戦。結果は「残念」なものでなったたが,しかたない。試合後,広島風お好み焼き屋で開いた「反省会」で,あーだこーだいうのも愉しみの一つではある。

ただ最近ぼくは,野球観戦,あるいはスポーツの観戦という行為を「辛い」と感じるようになってきた。なぜなら,応援している人間は,ただ「祈る」ことしかできないからだ。結果に対して,自分はこれっぽちも影響を与えられないことの苦痛。熱意を込めて応援すれば(「気」を送れば!)少しは影響する,とあえて「思い込む」気力も衰えてきた。

結果に自分が何も影響を与えられない点では,映画を見るのも同じだが,映画では結果はすでに決まっている。そして多くの場合,結果は期待を裏切らない(正義は勝つ!)。しかし,スポーツの勝ち負けに筋書きはない。つまり,宝くじを買うのと同じ,純粋にして完全なギャンブルなのだ。それを楽しめるかどうかが,快と苦の境目になる。

自分になす術が全くないことの苦痛を,逆に快楽とできるか,といいかえてもよい。