Mizuno on Marketing

あるマーケティング研究者の思考と行動

東京モーターショー@幕張

2007-11-10 22:39:59 | Weblog
雨のなか,かなり久しぶりに幕張メッセへ。老若男女,沢山の人が集まっている。若いカップルはもちろん,一人で懸命にクルマを撮っている女性もいる。若者のクルマ離れというのは本当だろうか・・・と思う。ここに集まっているのは,全国の変わり者たちなのだろうか? いや,まだまだクルマは人々に夢を与える存在なのだろう。老若男女,これだけクルマ好きがいるのだ。

会場の最東端のメルセデス,最西端のトヨタのブースが好対照をなしていた。メルセデスの目玉はF700。知的なラグジュアリーとは何かを追求したクルマだ。ドイツらしく,地球への責任等々の哲学が語られる。確かに説得力はある。一方,トヨタのブースは,広くて明るくて何でもありの世界。この全方位性,総花性こそトヨタの一貫性であり,強みなのかもしれない。

トヨタの目玉は,i-REAL に代表されるクルマの常識を脱した極小化された乗り物だ。同種の提案は,日産(PIVO2)やホンダ(PUYO)にも見られる。環境や都市問題への配慮,人間への優しさや癒し・・・確かに意欲的なコンセプトだが,クルマ本来の魅力である攻撃性や暴力性との折り合いをどうつけるのか。両方のラインを用意してある,というだけではちょっと・・・。

日産のブースでは GT-R が大人気だったし,マツダの「大気」は走っているところをぜひ見たいスタイリングだ。市販品でも,ただ展示されているだけの三菱ギャランの顔は,なかなかカッコよかった。その点,スバルのレガシーはかつてに比べてどうだろう・・・スズキの大きなクルマって・・・ダイハツのコペンは確かに魅力あるな・・・等々,誰でも論評できるのがクルマなのである。

今日は最終日直前の土曜だから例外かもしれないが,これだけの人出を考えると展示技術のイノベーションが必要だ。特にホンダのブースでは,狭くて閉じたスペースにぎゅうぎゅうに詰め込まれ,ショーが始まるまで長時間待たされる。その間,背後で別のショーが始まったり,ちょっとなあ・・・。暑苦しさで倒れる人が出たり将棋倒しになっても不思議ではない状況だった。

大量のパンフレットを抱えて帰る。あくまで研究資料である(エヘン)。ただし,「私用」にカーナビのパンフも入手。