愛しきものたち

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北摂の石仏ー10  月峯寺の石仏

2007年04月21日 | 石仏:大阪

剣尾山月峯寺は推古天皇の頃、剣尾山の山頂近くで開基し繁栄したが、1545年、兵火により焼失した。後寛文4年(1664)大阪城代片桐且元公が豊臣家再興の祈願にと現在の地に再興した。

正面の石段を登ると真新しい宝形屋根の本堂が建ち、背後にはこの寺の山号である剣尾山が控えている。

この本堂西側の奥に六体阿弥陀石仏が並んでおり、この地の石仏としては圧巻です。

元は剣尾山上の旧月峯寺跡よりここに運ばれて来たものだという。

等身大坐像で船形光背と共に一石の花崗岩から彫り出している。

左より

高さ1.30mの舟形光背、座高約80cmの阿弥陀像を厚肉彫りにしている。

左から二番目の石仏に銘があって、文安四年(1447)室町前期の像立。

地方色がなく洗練された作風で、京都系石大工のてによるものとされています。

阿弥陀は九体のものが多いが、六体阿弥陀はあまり聞いたことがない。

何かの都合で三体がここには欠けているのかも知れない。

また、月峯寺は摂津西国観音第十六番札所ということもあり、樹陰の中には四国八十八ヵ所観音霊場石仏が訪れる人もなく佇んでいる。

撮影2006.10.21

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