愛しきものたち

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京都府笠置町 笠置山両面石仏

2014年06月20日 | 石仏:京都

まるで長いヒゲでも蓄えたように日陰草を垂らしていた磨崖仏。

実はこの磨崖仏は以前に紹介した笠置寺東山墓地への参道途中にある地蔵磨崖石仏の裏面に刻まれて居る。

資料には両面石仏と成っているが、分からず終いの侭だったが、石友さんが見つけ出し、僕はその「おこぼれ」を頂戴してきた。

良く見てみると明らかに現参道に面した地蔵磨崖より、現在裏面に成ってるこの髭爺さん地蔵の方が、明らかに大きく出来が良い。

これはきっと本来の参道はこの石仏の前を通って居たのだろうが?山崩れでも有って、いつの間にやら裏側に廻り込んだのではなかろうか??

髭爺さんも良い風情なのですが・・・もっと姿を良く見たいのでちょっと失礼して・・・

岩面に石龕ほどに深く彫り込んだ舟形の中、像高約50cm、厚肉彫りの定形地蔵立像が刻まれている。

龕外下部岩面に室町期の特徴ある蓮弁を刻み込み、龕内にも蓮台を設ける丁寧な造りと成っている。

穏やかな顔つきで四等身・・・・どう見ても現代人には幼児体型、頭でっかちに見えてしまうのだが??

こうして人知れず山中に身を隠してしまった磨崖仏もまだまだ一杯居るにに違いない

撮影2012.5.1