愛しきものたち

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鍋山磨崖仏

2010年02月17日 | 石仏:九州

軟らかそうで脆そうな砂岩質の凝灰岩だろうか?長らく風雨に曝され今にもさらさらと音を立てて崩れ去ってしまいそうな気さえする。

元宮八幡宮の有る交差点から県道34号線で約5分ほど南下、川沿いに大きく道路が湾曲した左側に小さな鍋山磨崖仏の看板を見つける。

急斜面に沿って山道を少し登ると後は一気の急角石段 、その頂に覆堂のような屋根だけが見える。

この地方では、何故こんなにも急斜面を一気に登る急な石段を付けるのだろうとちょっと気になる。

まだ新しい間口二間程の覆い屋 の壇上中央の岩肌に像高2m強の中肉彫の不動明王立像、脇侍には向かって右手、半高程の矜羯羅童子と、左手、制咤迦童子を従えた不動三尊。

残念なことに左手、制咤迦童子は、ただの岩塊にしか見えず確認不可能、全てが今に消え去っても何の不思議もないほど風化が進んでいる。

中央の不動明王が比較的良く残るとは言え、頭部のも剥落欠損がが有り顔容も定かではない不動明王にしては比較的穏やかな面相に見える。

国東の不動はどこでも穏やか、あの猛々しさはない。

鎌倉期の造立、国の史跡に指定されている。

撮影2009.12.27

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