HARRY’S ROCK AND ROLL VILLAGE

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ABBA - ZABA ~カバ・ソング100選への道・その12

2011-05-21 11:15:59 | THIS SONG

私が京都で大学生活をしていた頃は、頻繁に中古レコード屋に通った。大阪遠征も当たり前だったが
今は、たった三駅先のレコ屋に行くのも億劫になってしまった。足で稼ぐという基本を怠っているから
最近は心ときめく出会い(笑)もなかなか無い。

品揃えの悪い店には、当然足を運ばなくなる。今もあるのかどうか知らないが、京都の宝盤堂という
レコ屋は不気味だった。照明がなんだか薄暗かったような気がするし、レジではバイトの女が、その彼氏か友達か
わからない黒人といちゃついていたし。まあ、大概は愛想のない親爺がいたような気もする。(笑)
何度か行ったものの、買い物が全く無い日が続き、「これで外れなら二度と行かない。」という決意の下(笑)、
出掛けたある日のこと。

以前から私の嗜好からすれば大した品揃えで無いと思っていたが、レコードの「A」のコーナーを探すと、
出て来るのはアバばかり。「A」で始まるアーティストはアバしかいないのか、というくらいアバだらけ。
ミック・ジャガーが主演の映画「RUNNING OUT OF LUCK」の中で、迷い込んだ土地のレコード屋で自身が
ストーンズのミックであることを証明するためにレコードを探すのだが、出て来るのはフリオ・イグレシアスばかりと
いうシーンがある。それを見た時、薄暗い宝盤堂でレコードを繰った数年前の自分を思い出して笑ってしまった。
勿論、それから宝盤堂に行くことは二度と無かった。

中学生の頃から好むと好まざるとに関わらず、アバのヒット曲は知っていた。それだけラジオでのオン・エア回数が
多かったということだが、その後続々と登場するディスコを意識したキャンディー・ポップの連中を
どれ一つも好きになることなく、ストーンズ者となってしまったのでアバのレコードなんて買ったこともなかった。

それから30年近く経ち、なんとアバのCDを買ってしまった。(笑)掲載写真の「ABBA GOLD」は19曲の
ヒット曲を集めたベスト盤で、添付されたDVDには、その19曲全てのプロモビデオが(幾分、後付けの映像も
あるが)収録されている。なんで今更こんなものを買ったかというと、『DANCING QUEEN』が聴きたくなったから。

 ダン・ベアード率いる、ヤイフーズの01年のアルバム
「FEAR NOT THE OBVIOUS」にはアバの『DANCING QUEEN』のカバーが収録されている。
それが、なんだか場違いの選曲のようでありながら格好良くて、それは2011年の今聴いても、やはり格好良い。
女性ボーカルの曲を男が歌うのもいいなあと思ったのは初めてではないが、ジョージア・サテライツとアバの
どこにも共通項が見当たらないという、新鮮さがよかった。
あと正直に言えば、いつぞや見たテレビ番組「弾丸トラベラー」で菅野美穂がスウェーデンに行った際に宿泊先の
アイスホテルで『DANCING QUEEN』が流れてくると、バーで飲んでいた客が皆踊りだしたというシーンが
印象深かったというのもある。(笑)

10代の頃は「絵的にキツいなあ」と思っていたアバのお姉様達も、今の私からすれば、そんなことはない。
それだけ私が歳をとったというだけの話だが、CDやDVDから流れて来るアバのヒット曲は懐かしさを誘うと
同時に曲本来の良さを改めて気付かせてくれる。やっぱりこれも私が歳をとったからか?。(笑)

というわけで、カバー・ソング100選にはヤイフーズの『DANCING QUEEN』を選ぶことにした。

コメント (2)
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